籾井会長が「参考にした」という民放の新社屋と比較しても、日本テレビの新社屋は1100億円、テレビ朝日は500億円だ。いくらNHKが“大所帯”とはいえ、3400億円は高すぎる。
元NHK職員で「NHKから国民を守る党」代表の立花孝志氏(船橋市議)が言う。
「NHKの累積黒字は現在2000億円にも達し、『受信料が余っているなら視聴者に還元しろ』という声が出るのは時間の問題でした。そこで予算を使い切るために出てきたのが建て替えだったのです。『免震機能の強化』も『8Kスーパーハイビジョン対応』も、後付けの理由です」
実際、2011年度末にプールされていた「繰越金」1441億円のうち400億円が、2012年度予算でこっそり「建設積立金」に組み替えられた。
「NHKは黒字になった予算は視聴者に還元すべき。自分たちの豪華な新社屋の建設に充てるのはおかしい」(立花孝志氏)
NHKも文科省も“お役所の論理”は一緒。手にした予算はドブに捨ててでも使い切る腹らしい。