<矢巾中2自殺>教育会議、SOS見逃し批判
◎岩手知事「全県でいじめ防止」
岩手県矢巾町で中学2年の村松亮君(13)がいじめを苦にして自殺したとみられる問題で、県総合教育会議の臨時会が14日、県庁で開かれた。達増拓也知事は「岩手県からいじめをなくし、いじめで命を失うことがないようオール岩手で取り組む」と述べた。
委員7人が黙とうし、村松君の冥福を祈った。県教委は対応として、全公立校が昨年度策定した「いじめ防止基本方針」の実態調査や県のいじめ防止マニュアルの周知徹底、教員研修の充実を図る方針を示した。
委員からは「生徒が継続してSOSを発したのに情報共有できなかったのは不思議」「岩手の教員の信頼が失われた」などの意見が出た。滝沢市で昨年、中学2年の男子生徒が自殺し、第三者委員会が自殺といじめの関連性を認定したことの教訓が生かされなかったとの指摘もあった。
県教委の八重樫勝教育委員長は「救いを求めたのに、助けられなかった13歳の苦しみやつらさを考えると胸が張り裂けそうな思い。遺族に寄り添った対応をすべきだ」と強調した。
達増知事は「それぞれが自分たちの問題として対応することが未来につながる。事実関係を明らかにするため、(町教委の)第三者委員会に協力していく」と語った。
2015年07月15日水曜日