英国:3-5月の賃金伸びが加速-失業率5.6%に上昇、予想外
2015/07/15 19:04 JST
(ブルームバーグ):英国では5月までの3カ月間に賃金 の伸びが加速し、そのペースが5年余りで最高となった。利上げ開始時期が近づきつつあるとの認識をイングランド銀行(英中央銀行)の一部当局者は強めることになるかもしれない。
英政府統計局(ONS)が15日発表した雇用統計によると、3-5月の賃金の伸びは年率3.2%。エコノミスト予想の3.3%は下回ったものの、2010年に入って間もない時期以来のハイペースだった。国際労働機関(ILO)基準の失業率は予想に反して5.6%に上昇し、2013年10-12月(第4四半期)以降で初めて悪化した。
ONSの統計専門家、ニック・パーマー氏は「過去3年にわたり見られた雇用市場の改善ペースは弱まった可能性があるが、それを確信するには時期尚早だ」と説明した。
中銀当局者は賃金や雇用データからインフレ動向を見極めるため、雇用市場の指標は重要だ。カーニー総裁は14日、利上げ開始の時期が近づきつつあるとの見解を示し、その数時間後にはデービッド・マイルズ委員が政策引き締めを遅らせるのは誤りだと述べた。
失業保険申請に基づく6月の失業者数 は前月比7000人増えた。12年10月以来の増加となったものの、失業率は2.3%にとどまった。
原題:U.K. Wage Growth Quickens as Unemployment Rate Climbs (Correct)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Jillian Ward jward98@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Fergal O’Brien fobrien@bloomberg.net
更新日時: 2015/07/15 19:04 JST