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ベトナムはフランスが統治した時代があったため、食文化や建築様式などの随所にフランスの香りを感じる。
朝食は国民食のフォーがある一方で、「バインミー」と呼ばれるベトナム式フランスパンも有名。ただ、フランスパンとはいっても、ベトナム独自の製法なので本場・フランスのものと異なる点が多い。 長さが特徴のフランスパンだが、バインミーは成人男性がうんと親指と人差指を伸ばしたくらいの長さだ。 > 個人サイト べとまる 世界最大のフランスパンと世界最大の卵で世界最大の○○をつくるそんなバインミーだが、中には両腕で抱きかかえるほどのサイズもある。
市内中心からバイクで40分ほど走ったローカル感満載エリア。
ここのお店にある!
ネルソン「すみませーん、バインミーください」
店員さん「あ、ちょっと待ってて」 なんだ…!
なんだそのバケモンは…!?
店員さん「バインミーやで」
ネルソン「デカすぎるだろ」
iPhoneちっちゃ!
こちらのパン屋が客寄せも兼ねて生み出した巨大バインミー。その大きさはパンの上に置いたiPhone4Sで一目瞭然だろう、これだけ大きければ「世界最大のフランスパン」を名乗っても良いではないか。
ちなみに7万ドン(400円以下)。ちょっと贅沢な小学校なら遠足のおやつとして持っていける、むしろ背負う。 オーブンも巨大サイズを焼くためにわざわざ新調したという。
しかし、ただこれを紹介するだけでは捻りが無い。何かおもしろくならないかなーとウンウン唸っていると、そういえばベトナムには食肉がそこそこ流通するほどダチョウがいて、あの卵は世界最大だったと思い出した。
そもそも、私がDPZ新人賞で受賞した記事はダチョウに乗るというものだった。
世界最大のフランスパン + 世界最大の卵 = 世界最大のフレンチトースト
イケる! この計算はイケる! ベトナムで世界最大のフレンチトーストを生み出してやる! 美味しい牛乳を求めて、バンメトートへ乳搾りフレンチトーストといえば、主な食材にパンと卵、そして牛乳がある。折角なので全て世界最大に揃えたかったが、「世界最大の牛乳て何やねん」という話。
世界最大の乳牛から絞った牛乳ならいいが、それも何処にいるのか見当がつかない。仮に発見したとしてもベトナムにはいないだろう。 でもここで市販の牛乳を使うことは何だか負けた気がするので、せめて乳搾りへ行くことにした。ちょうどよく、ジャージー牛を飼っている友人がバンメトートという街にいるのだ。ホーチミン市からバスで8時間ほど走った先にある。 移動手段は夜行バス、私の前回の記事で詳しく書いてあるので良かったら読んでね。
バンメトートは高原地域に属する街で、空気は新鮮。少数民族が多く、またコーヒーの産地としても知られ、チュングエンコーヒー(日本で言うところの…スタバか、ルノアールか、上島珈琲店か…あ、これ例えられないわ、とにかくNo.1のチェーン)の本社があることでも有名。
特産品にはジャコウネコの糞から採れる高級コーヒー、コピ・ルアックもある。現地だと一杯1000円で飲めるが、通常一杯50円の世界なのでその20倍にあたり、日本だと目一杯安くしてコーヒー一杯が200円だとしても4000円の価値に相当するということになる。 脇にはミルク持ち帰り用のクーラーボックス。邪魔。
実は到着時刻が朝4時半とアホみたいな時間で、農場での待ち合わせが7時半だったので、このクーラーボックスを抱えながら時間を潰せるカフェを探し歩いていた。
きっと、ほとんどのバスの乗客は実家や親戚の家があるからこんな到着時刻なのだろう。 朝食でブンティッヌン(焼き豚入り米粉麺)を食べたり、
カフェでコーヒーをちびりちびりと飲みながら過ごす。
????「ねぇ、あんたどこの人?」
ネルソン「え?」 声のする方を振り向くと夫婦がいた。
ネルソン「日本だよ」
おばさん「何しに来たの?」 ネルソン「フレンチトー…いや、友達に会いに」 おばさん「あんたベトナム語上手だね」 ネルソン「えへへ、一応住んでるから」 おばさん「へぇ、どれくらい住んでるの?」 ネルソン「三年半」 おばさん「…」 ネルソン「…」 おばさん「ヒソヒソ…(じゃああんまり上手じゃないわね…)」 おじさん「ヒソヒソ…(そうだな…)」 いや、そういうのは空気で分かるねん。 もういい時間だし、農場へ行こう。
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