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【社会】安保法案 強行採決 数の力 市民ら怒り
この国の防衛の在り方を大きく変える安全保障関連法案が、成立へ向けたステップを一段上がった。十五日の衆院特別委員会。強行採決に反対した野党側は「これが民主主義か」と怒号を上げ、傍聴席に集まった市民らは「こんな法案認めがたい」と憤った。国会周辺には前夜から法案に反対する人が張り付き、朝から三〇度を超える暑さの中、議場に向かって採決阻止を訴えた。 「これより採決に移ります」。午後零時すぎ、野党議員からもみくちゃにされて顔を紅潮させた浜田靖一委員長が立ち上がって絶叫すると、自民、公明の委員らが起立した。 野党議員らは「アベ政治を許さない」「強行採決反対」と記したカードを一斉に掲げ、「反対」の大合唱。そこに与党側の拍手が入り交じり、騒然とした雰囲気に包まれながら、法案が委員会可決された。 「こんな審議で、国民が自衛隊員を後押しすることができるのか。これは民主主義の破壊だ」。民主の後藤祐一委員は閉会後、顔を真っ赤にして憤った。涙を浮かべながら退場する野党委員も。一方、自民の委員は「お疲れさま」と余裕の表情で立ち去った。 午前九時に始まった審議では、民主の委員が代わる代わる質問に立った。「採決は愚行の極みだ」。「国民の理解が得られない中、強行採決は許されない」。こぶしを突き上げたり、抗議ビラを示したりしながら迫った。 安倍首相は、時折小首をかしげながら質問を聞いた。「国民の理解が進んでいる状況にない。さらに理解が進むように努力したい」と答えていたが、「明確に答えます。これが最後ですから」「長い時間議論したのは事実」などと、先を急ぐかのように答弁に。 傍聴席には大勢の市民が詰めかけた。兼久須美子さん(42)=横浜市=は「野党の人たちが『反対』と大きな声を上げている中、採決が強行されてしまい、あ然としてしまった。現実感がなかった。安倍首相は質問にちゃんと答える気持ちが感じられなかった。議論になっていないのに、危険な法案が通ってしまったのはおかしい」と無念そうだった。 松尾光章さん(75)=文京区=は「暴挙としかいいようがない。いくら説明したとしても違憲の法案を合憲と言いくるめているだけ。黒を白と言うようなもの。本会議や参院では廃案になるよう、しっかり議論してほしい」と残念そうだった。 神奈川県逗子市の女性(34)は「これで安倍政権の支持率が下がると思うので、次の選挙で新しい政権に変わって、法案を認めないようにしてほしい」と話した。 ◆「9条にノーベル賞」団体も反対 平和理念 世界の常識に今年のノーベル平和賞候補に「憲法九条を保持している日本国民」を推薦した相模原市の市民団体のメンバーと国会議員らが十五日、東京・永田町の参院議員会館で会見し、安全保障関連法案に反対の意見表明をした。 「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会の五人と、「日本国民」を平和賞候補に推薦することに賛同した国会議員計六十一人のうち、衆参両議員四人が出席。実行委の主婦鷹巣(たかす)直美さん(38)は「戦争をしない憲法を壊す動きに怒りと悲しみを覚える。九条の理念が世界の常識になる日まで声を上げ続けていく」と訴え、江崎孝参院議員(民主)は「立憲主義と平和主義に立つ日本国憲法の意義をあらためて確認し、これを守り、世界に広める時だ」と述べた。 PR情報
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