広島平和記念式典:過去最多96カ国が参列へ
毎日新聞 2015年07月15日 12時08分
広島市は15日、8月6日の原爆の日に開かれる平和記念式典に、過去最多となる96カ国と欧州連合(EU)代表部が参列する見込みになったと発表した。核拡散防止条約(NPT)に加盟する核兵器保有国では、英仏露が参列を予定し、中国は欠席の返答があった。米国は未回答という。
広島市は156カ国とEU代表部に式典の案内を送り、これまでにあった回答をまとめた。参列国数は過去最多だった2010年の74カ国を大きく上回る見通し。昨年は68カ国とEU代表部だった。NPT非加盟で核兵器を保有するとされる国では、パキスタン、イスラエルが出席する。
また、国内の155自治体から約2200人が参列する見込みで、過去最多だった昨年の131自治体・約2000人を大幅に上回る見込み。
広島市は「広島の慰霊や核廃絶の思いが浸透してきたからではないか」とみている。
被爆70年の節目の取り組みとして、米国、韓国、ブラジル在住の被爆者と遺族計10人を10年ぶりに式典に招く。高齢化する被爆者らに配慮し、一部だけだった日よけのテントを会場全域に広げる。【加藤小夜、石川裕士】