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冥王星探査機 観測データに期待高まる
7月15日 5時11分

冥王星探査機 観測データに期待高まる
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冥王星に昨夜最接近したアメリカの無人探査機は、現在、冥王星の地形や大気の成分などを集中的に観測していると見られています。日本時間の15日午前10時ごろには最接近後、初めてとなる探査機からの信号が届く予定で、その後、送られてくる画像や観測データに期待が高まっています。
NASA=アメリカ航空宇宙局は14日夜、無人探査機「ニューホライズンズ」が冥王星に最接近して1万2000キロの距離まで近づいたと発表し、探査機の地上管制室があるアメリカ東部の研究施設では集まった関係者らから大きな歓声が上がりました。探査機は最接近する前、冥王星を、これまでで最も精細な画像でとらえていて、北半球に点在するクレーターや、南半球に広がるハートの形をした地域などが色鮮やかに写っています。NASAによりますと、探査機は現在、7つの観測機器を生かして冥王星の詳細な地形と地表にある物質や大気の成分などを集中的に観測しているとみられています。
日本時間の15日午前10時ごろには最接近後、初となる探査機からの信号が届く予定で、無事が確認されれば、画像や観測データも随時、送られてくるということです。
冥王星について、専門家は生きた化石のような天体だと指摘していて、その実態を解明できれば太陽系の成り立ちにも迫ることができると期待されています。探査機はいまは冥王星から離れるように飛行していますが、NASAは観測を続けるとともに冥王星と同じ領域にある他の天体の探査も行うことにしています。

最接近 関係者が歴史的瞬間を祝う

アメリカ・メリーランド州にある地上管制室のすぐそばの建物には、「ニューホライズンズ」のプロジェクトの関係者やその家族、それに国内外のメディアが大勢集まり、探査機が冥王星に最接近するのを待ち構えていました。そして、全員でカウントダウンをして最接近の予定の時間を迎えると、会場では大きな歓声が上がり、集まった人たちは手に持った小さなアメリカ国旗を振って歴史的な瞬間を祝っていました。
探査機が打ち上げられた同じ日に生まれたという9歳の女の子は「私の人生と同じ期間飛んでいるなんて、信じられないけど、とてもすごいと思います。もっと冥王星について知りたいです」と話していました。
また、1930年に冥王星を発見したアメリカの天文学者・クライド・トンボーの息子のアル・トンボ-さんも会場に駆けつけ「父はよく冥王星について、説明してくれた。この瞬間に立ち会えて、とてもうれしいし、家族にとって大きな宝だ」と話していました。また、トンボーさんは「ニューホライズンズ」に父の遺灰が載っていることを誇りに思っているということで「父が、みずから発見した冥王星を訪れ、さらにその先の宇宙まで旅を続けるなんて、こんなに喜ばしいことはない」と話していました。

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