TRU カスタムイヤープラグは、カスタム IEM(In-Ear-Monitor)や補聴器などと同じようにユーザーの耳型を採取し、専用のシリコン素材で成形します。このためしっかりとしたフィット感と遮音性が得られます。
音楽の現場、特にライブのステージ上ではアーティストはステージ上のモニタースピーカーからの音を聴きながら演奏・歌唱します。ただ、PAの音量によってはモニタースピーカーの音は聴きづらく、ステージアクションの邪魔になることもあります。そのため最近はモニタースピーカーよりも音の取りやすいイヤーモニターを使うケースが格段に増えました。
また最近はカスタム IEM のメーカー/ブランドが増えるとともに、契約アーティストをプロモーションに起用するようになり、ミュージシャンだけでなく一般層にも「高級なイヤホン」としてカスタム IEM が普及しつつあります。
Westone もそうしたカスタム IEM メーカーのひとつです。50年以上の歴史を持ち、職人が制作する Westone のカスタム IEM は、ピーター・フランプトン、Take 6 、B'z といったプロミュージシャンが愛用しています。
「TRU カスタムイヤープラグ」は、カスタム IEM と同じようにユーザーの耳型から制作するため、高い遮音性が得られるのが特徴です。とはいえすべての音を遮るわけではありません。内部に備えるフィルターによって、話し声など必要な帯域の音は通過させる特性を備えます。
材質は補聴器などでも使われる専用シリコン素材で、メーカーいわく「着けていることを忘れてしまうほどに快適」とのこと。
フィルターは使う環境によって WM10 / WM16 / WM20 / WM25 の4種類から一つを選択します。それぞれ対応する音量が異なるので、購入時に確認のうえ選択するのが良さそうです。またカラーラインナップは全16種類を揃えます。
テックウィンドの説明では、工事現場や工場といった騒音環境にある職場などだけでなく、最近は音の大きい野外ロックフェスや重低音が響くクラブで耳にダメージを受ける人が増えているのだそう。TRU カスタムイヤープラグはそうした場所での使用にも適しています。
もちろん、フィルターを適切に選択・交換すれば轟音・爆音環境以外にも対応します。たとえばデスクワークや受験勉強といった場合でも、スポンジ型耳栓のように耳の内部を圧迫しないため、より集中力を引き出せそうです。
ちなみに、世界的に有名な日本のヘヴィメタルバンド LOUDNESS の二井原実 氏は「TRU カスタムイヤープラグは、耳栓をしたときに自分の声が内部で反響する外耳道閉鎖効果が殆どないのが驚異的。これがボイスコントロールやピッチコントロールを容易くしてくれる」とコメントしています。
テックウィンドは TRU カスタムイヤープラグのほかにも TRU イヤープラグシリーズとしてユニバーサル型の TRU プロフェッショナル、TRU レクリエーショナルを同時発売します。
TRU プロフェッショナルはコンサートスタッフなどの使用も想定した音楽現場向け。フィルター交換も可能で、予想実売価格は1万1800円。
TRU レクリエーショナルは野外フェスなどの客席で使うことを想定したモデル。フィルター交換はできません。予想実売価格は3980円。