チームワークで
成果を上げる
チームの働き次第でプロジェクトの成否は決まります。成果を最大化する強いチームの作り方とは?
冒頭で紹介した、
「日本の生活保護受給者って、ずいぶん少ないんですね」
というコメントを発した女性は、続いて、貧困率と保護率を比較したグラフ(2ページ下)を指さし、
「貧困率は高いのに?」
と質問した。続く会話は、
「ええ、生活保護の利用率(捕捉率)が低いんです」
「なぜ?」
「政府が、生活保護の利用を抑制したいからです」
「でも、公的な制度でしょう? 国民に周知されてないの?」
「国が全く積極的でないので、弁護士団体が周知する努力をして、申請を支援しています」
となった。頭の中に「?」が飛び回っているような表情をしている相手に、
「このことは国連でも改善が勧告されています」
と述べたところ、何となく納得してもらって、別のディスカッションに移ったような記憶がある。
また、生活扶助相当CPIそのものに関する批判コメントも数多くいただいた。ある男性は、
「そういう恣意的な基準決定をチェックする公的機関は、日本にはないんですか?」
と質問してきた。残念ながら存在しない。直接被害を受けた生活保護利用者本人による違憲訴訟が、公的なチェックへと持ち込むための唯一の手段である。
さきほどとは別の女性は、
「生活保護受給者を孤立させたり、厚労省に基準部会委員の専門知の『ツマミ食い』を許す社会構造を変える可能性はないの?」
と質問してきた。私は、
「特に昨年から、子どもの貧困に対する国民的関心が高まっています。解決するための社会的活動も、あちこちで活発に行われ、ネットワーク化されています。多くの人々の関心が、社会の風土や構造に風穴を開ける可能性はあると考えています」
と答えた。
日本人にとっても理解しにくく説明が困難な問題の数々を、下手な英語でしどろもどろになりながら説明しつつのディスカッションではあったが、来場者は概ね、納得し、満足し「今後に期待します、国際比較もしてくださいね」「日本の良い成り行きを願っています」とコメントし、握手して去っていった。日本人のうち3名も、同様の反応であった。
チームの働き次第でプロジェクトの成否は決まります。成果を最大化する強いチームの作り方とは?