ライオンキング:上演1万回で「特別カーテンコール」 ファンのリクエスト反映へ
2015年07月13日
劇団四季のミュージカル「ライオンキング」が、15日の東京・大阪公演で通算1万回を迎える見通しとなった。1998年の初演から16年7カ月での達成。四季によると、観客動員数は国内最多の1015万人(推計)にのぼるという。
ライオンキングは、アフリカのサバンナを舞台に、ライオンの子・シンバが成長し、王位に就くまでを描いたディズニーの長編アニメが原作だ。ミュージカル版は米ブロードウェーで1997年11月に初演され、日本公演は98年12月20日、東京・浜松町の四季劇場「春」のこけら落とし公演として始まった。
その後、大阪、福岡、名古屋、札幌を加えた計5都市で上演され、それぞれの劇場で連続ロングラン記録を樹立。2013年3月には、それまでの最多記録だった「キャッツ」の公演回数を8450回で上回った。
人気の理由は、ファン層の広さと厚さ。幼いライオンが困難を乗り越えて成長するというあらすじが、子どもから高齢者まで幅広く支持を集めている。太鼓などのパーカッションを多用した民族色豊かな楽曲に加えて、アフリカの大自然を巧みに演出した舞台装置、文楽の手法を取り入れて出演者が全身で操るパペット(人形)の表情など芸術性も高く評価され、作品は98年度の「トニー賞」を6部門で受賞している。
また、地方公演では、幼いシンバを見守るミーアキャットのティモンとイボイノシシのプンバァのせりふが当地の方言で語られるなど、地方色豊かな演出も人気の秘密だ。
15日の両公演では「1万回」を記念して、ファンのリクエストを反映した特別なカーテンコールが用意されるという。【元村有希子/デジタル報道センター】
◇国内ミュージカル上演回数トップ10
(劇団四季調べ、2015年7月15日時点)
作品名 初演年 回数
(1)ライオンキング(劇団四季) 1998 10000
(2)キャッツ(同) 1983 8963
(3)オペラ座の怪人(同) 1988 6418
(4)美女と野獣(同) 1995 5211
(5)レ・ミゼラブル(東宝) 1987 2931
(6)マンマ・ミーア!(劇団四季) 2002 2910
(7)ウィキッド(同) 2007 2125
(8)コーラスライン(同) 1979 1993
(9)クレイジー・フォー・ユー(同)1993 1862
(10)人間になりたがった猫(同) 1979 1808