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チキュウを侵略に来た悪の宇宙人組織ネメシス。しかし当初の快進撃もどこへやら、正義の魔法戦士を名乗るヴァルキリーに連敗に連敗を重ね、壊滅の危機に。作戦失敗の責任を問われたネメシスの小隊長シモンは、あと7日以内にヴァルキリーを全員倒さねば処刑するとネメシス総帥ベリルに言い渡されてしまう。 途方に暮れるシモンに、ネメシスの研究者であるダリアが洗脳薬を渡す。この洗脳薬を使えば、どんな相手でもたちどころに自分の命令に従うようになるという……。天性のしぶとさと運気も手伝ってか、シモンは薬と悪知恵を駆使して、ヴァルキリーの戦士、炎のカーネリア、風のルピア、そしてヴァルキリーの総司令、雷のローズと次々と洗脳し手中に収めることに成功する。更にはネメシスの将軍であるサファイアも洗脳し、やりたい放題を尽くす。 しかし順調な日々も長くは続かない。ヴァルキリーを手駒として手元においておきたいシモンと、彼女たちを処刑しようするベリルとの対立の溝は埋まらない。ダリアもベリルと内通しており、いざとなればシモンの敵に回ることは目に見えている。 期限まで残り2日。シモンはダリアをも洗脳するか、自分の味方になるように説得するかで悩んだものの、最後にはリスクを負いつつも説得することを決断する。 説得しようとしたシモンに対して、ダリアは3本勝負の「しりとり」をすることを持ちかける。敢え無く1戦目を敗北したシモンだったが、そこにベリルの呼び出しがあり、勝負は中断。ベリルは、シモンに対して、ダリアが謀反を起こそうとしていることを告げ、ダリアを捕縛することを命じる。 ダリアを見つけたシモンだったが、なぜかダリアはシモンに悠長にも「しりとり」ゲームの続きを持ちかける。その「しりとり」の途中、『せいしょ』に至った段階で、ベリルにダリアとシモンの捕縛を命じられたローズが現れ、ローズとダリアは白兵戦に突入。そこでダリアとシモンはローズのメイスからの雷撃を受け、気を失う。 シモンが意識を取り戻すと、そこは学生生活の日々。担任の英語教師である『清水先生』、副担任の生物教師の『石塚先生』、同級生の『藤谷碧』『松田朱美』『青木遼子』とともに、平凡な学生生活を送る『四門勇男(ヨツカドイサオ)』、通称『シモン』の日常があった。 そのシモンのクラスに、ロシアからの転校生、ダリア・ゼロカロヴナ・ペトロフスカが現れる。 ある日、シモンのクラスで付属の幼稚園向けに演劇をやることになる、監督はダリア。そのタイトルは、『魔法戦士 ヴァルキリー〜悪のネメシスの野望を打ち砕け!』。 あまりに子どもっぽすぎる脚本と、恥ずかしすぎる衣装に、なかなか乗り切らないクラスの女優陣だったが、ダリアは彼女らに「イメージトレーニング」をしかけ、朱美を「カーネリア」に、碧を「ルピア」に、そして遼子を「サファイア」になりきらせていく。 演劇の練習に熱が入りつつあるその日、ダリアはシモンに、自分が『洗脳薬』の研究をしていることを教え、その研究の手伝いをシモンに持ちかける。 いったんは拒絶するシモンだったが、ダリアは見回りの婦警に洗脳薬を使ってみせ、その絶大な効力を目の当たりにさせた上で、シモンにひとまず洗脳薬一式を預け、洗脳薬の使用レポートを依頼するのであった。
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