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律華の嬌声を聞き届け、私は水晶球をバッグにしまう。 第一段階は上々。あとは更なる発展をさせなければならない。 私は次なる手段を考えつつ国語科準備室を後にする。 「君嶋先生。これからお帰りですか?」 廊下に出たところで私は二人の教師に出会った。 すらっとして背が高く、金髪と青い目が魅力的なアメリカ人のジョージ先生。もちろん英語の教師である。 若くハンサムなその容姿は女子学生たちにも人気が高い。 「今日はお早いんじゃありませんか? テストも近いというのに気楽なものですね?」 きつめのメガネをかけた縁根先生は相変わらずの嫌みを言ってくる。 三十代なかばのハイミスでジョージ先生と同じく英語の担当だ。 生活指導も担当しており、学生たちのちょっとした服装の乱れなどにも目くじらを立てるため、学生たちからは縁根(ふちね)を音読みして怨恨(えんこん)などと呼ばれている。 今の私にはうっとうしいことだが、クリスタルレモンである三崎学園長に私が時折声を掛けられることを贔屓と取っているらしくねちねちと嫌みを言ってくる女だ。 「縁根先生、いいじゃないですか。君嶋先生はきっとテストの準備は終わられているんですよ」 「ふん、どうだか。山下先生がいなくなって好き勝手しているんじゃないのかしら」 縁根百合子はぷいと顔をそむけて足早に通り過ぎる。ねちねちとまさに怨恨の名にふさわしい。 本来ならばこんな女生かしておくつもりは無いのだが、学園長がクリスタルレモンとわかった以上山下に続いて二人目の教師が狂い死ぬことはまずいだろう。 「縁根先生は機嫌悪そうですね。それではまた」 ジョージ先生が小声で耳打ちしてくる。 「気にしていませんわ」 私はにこやかにそう言ってその場を立ち去った。 そう、下等生物を気にするはずなど無いのだから。 私は校門のところで私を待っていた存在に気が付いた。 セーラー服に身を包み学生鞄を手にした姿はそこらの女子学生となんら変わるところは無い。 だが、私はそのこげ茶色の髪を風にもてあそばせている少女の中に私以上かもしれない闇が存在することを知っている。 「私を待っていたのかしら?」 所在無げにしていた少女に私は声を掛ける。 「あ、お疲れ様です・・・君嶋先生」 主人を見つけた子犬のような明るい表情を浮かべる片場聡美。周囲を気にして私の人間としての名を呼んでくる。 「調べはついたのかしら?」 「はい、滞りなく」 聡美はこくりとうなずく。 「そう、行くところがあるので歩きながら聞くことにするわ」 私は聡美を従えて歩き出す。 「それで? どうだったのかしら?」 「はい・・・その・・・やはり・・・」 言いづらそうに言葉を濁す聡美。その様子は何となく嗜虐心をそそる気がする。 「そう・・・片場玲子はやはりクリスタルストロベリーだったということね?」 「はい・・・この倉口市には穂村玲子という名前で年齢がほぼ一致する人間は私の母のみでした」 うつむきつぶやくように聡美は言う。 自分の母がそんな存在だったことが許せないようだ。 「そう・・・篠田沙耶香についてはどう?」 「はい、篠田沙耶香は病院にいます」 「病院?」 私は思わず聡美の方を向く。 「はい、倉口市立病院に入院中です。最後の戦い以来意識を失ったままとかで・・・」 「最後の戦い以来? まさか・・・もう何年にもなるのよ」 気の遠くなる話だわ。 「ずっと植物人間の状態のようです。費用は・・・」 「費用は?」 「私の母と、三崎聖夜が負担していたようです」 「そう・・・」 聡美のハッカーとしての腕前はたいしたものだ。心を闇に染めたことで良心の呵責などによって手心を加えることがなくなり、そのもてる能力を存分に発揮しているのだろう。 それにしても、これで当面の敵はクリスタルレモンとまだ正義の心を持つクリスタルプラムだけとなったわけだ。 クリスタルプラムを迎え入れた暁には龍脈確保に動いてもいいかもしれない。 「ご苦労様聡美。よく調べたわね」 「いえ、これぐらい当然のことです。ブラックローズ様」 歩いている私たちに注意を払っているものはいない。そのため聡美も私をそう呼んだのだろう。 「先にマンションへ帰っていなさい。私は行くところがあるから」 駅が近付いてきたので私はそう言って別れようとした。だが、聡美は首を振る。 「ご一緒させてはいただけませんか? 私で何かお役に立てれば・・・」 「部屋に居なさい。あなたにやってもらうことは無いわ」 私は不服そうな聡美を残し、タクシーに乗り込んだ。 私が向かった先は澤崎家だった。 タクシーを降りた私の前に立っている一軒の家。 庭付きの二階建ての家であり、澤崎家がそれなりに裕福な家であることを思わせている。 夕闇が迫ってくる中、私はしばし門の前でたたずんだ。 「はい、どちら様でしょうか?」 インターホンから声が流れてくる。 呼び鈴を押した私に反応してきたのだ。 つやのある女性の声。 おそらくは律華の母親だろう。 「こんにちは。私、君嶋麻里子と申しまして、白鳳学園の教師をやっております。娘さんのことで少しお話がありまして」 「えっ? 律華のことですか?」 少し慌てたような声。 当然だろう。 律華はお嬢様であり、優等生だ。素行不良で家庭訪問されることなどありえないのだから。 「はい、少しお話をさせていただけませんか?」 「は、はい。すぐに開けますわ」 オートロックなのだろう。門の鍵が開く。 「失礼します」 私はインターホンに向かってそう言うと、玄関へ向かって歩き出す。 玄関の扉を開けようとすると、扉が開けられて一人の女性が顔を出した。 「あ、すみません。私、律華の母親で澤崎佳奈子と申します。どうぞお入りくださいませ」 「初めまして、君嶋麻里子です。少しお邪魔いたしますわ」 四十歳ぐらいのはずだが若々しい感じの女性だ。律華と同じで凛としたところがある。 私は挨拶をして応接間に通された。 小なりとはいえ会社の社長宅であり、来客は多いのだろう。綺麗な部屋だ。 「どうぞお座り下さい。今お茶を入れますから」 「どうかお構いなく」 私はそういったが、彼女は私を席へ案内すると応接間を出て行く。 入れ替わるように一人の少女が顔を出した。 「いらっしゃいませ。澤崎雛美です。どうぞごゆっくり」 少女はぺこりと頭を下げる。黒髪のショートカットが可愛らしい。 どうやらこの娘が律華の妹なのだろう。 「初めまして、君嶋麻里子です。お姉さんのことでお邪魔させていただきました」 「お姉ちゃんがどうかしたのですか?」 心配そうにこちらを伺う少女。この娘なら使えそうだわ。 「ちょっと心配なことがあるの。そうね、できればあなたにも聞いてもらったほうがいいわね」 「あ、はい」 少女は私の向かい側のソファに腰を下ろす。そこへ母親の澤崎佳奈子が戻ってきた。 「お待たせいたしました。どうぞ」 私の前にコーヒーのカップが置かれる。湯気が上がっているがこんなものを飲む気にはなれない。 「ありがとうございます」 「それで・・・いったい律華がどうしたというのでしょうか?」 佳奈子も私の向かいに座り、落ち着くように一口コーヒーをすすった。 「そうですね・・・一言で言いますと正義にうつつをぬかしているのです」 私な笑みを浮かべる。 「えっ?」 「それはどういう?」 母と娘が顔を見合わせる。 それはそうだろう。律華がクリスタルの戦士だということは知らないはず。 「澤崎律華は正義などというものに踊らされ、我が地底帝国の邪魔をしているのですわ」 「せ、先生。おっしゃる意味が・・・」 「こういうことですわ」 私は周囲に纏わり付かせていた魔力を解放し、ブラックローズとしての姿を取り戻す。 黒と赤に包まれて本当に気持ちがいい。 「あ・・・あなたはいったい?」 「い、いやぁっ!」 母と娘が恐怖におびえる。その瞳が私を見つめていた。 「ふう・・・心配することは無いわ。あなたたちはまだ生かしておいてあげる」 「あ・・・ひ・・・人を呼びますよ・・・で・・・出てってください」 気丈にも娘を抱きしめて佳奈子は私にそう言った。さすがに母親というところだわ。 「お黙りなさい! 地上人のくせに」 私は魔力を込めた手のひらを、おびえた表情でこちらを見ている佳奈子のほうにかざす。 そしてゆっくりと魔力を注ぎ込んでいく。 「あ・・・ああ・・・な・・・何な・・・の・・・」 徐々に佳奈子の瞳がうつろになっていく。 「お、お母さん?」 母親の懐に抱かれていた雛美が顔を上げて母親を伺う。 「うふふふ・・・」 私は佳奈子に魔力を送り込み、その精神を支配していく。 「あああ・・・ああああ・・・」 「お母さん・・・お母さん!」 雛美が揺さぶったところで私の支配は揺るがない。 「はあ・・・ふふ・・・ふふふ・・・」 「お・・・お母さん?」 雛美が少し離れる。 「うふふふ・・・どうかしら? 奴隷人形になった気分は?」 「はい・・・私はあなた様の奴隷人形・・・あなた様の言葉は私の全て・・・あなた様にのみ私は従います・・・」 「お・・・お母さん・・・」 雛美が恐怖の目を私に向ける。 「お母さんに何を・・・何をしたの?」 「ふふふ・・・次はあなたの番よ。捕まえなさい」 「ヒャッ、いやぁっ!」 私の言葉に雛美は逃げ出そうとした。だが、それはかなわない。 彼女の腕はつかまれていたのだ。 「えっ?」 「逃がさないわ・・・あなたも奴隷人形になるのよ」 「お母さん・・・」 自分の腕を掴んでいる母親に愕然とする雛美。その表情には絶望が浮かんでいる。 「うふふふ・・・あなたも奴隷人形になるのよ・・・」 うつろな笑みを浮かべる佳奈子は雛美を引き寄せるとがっちりと抱きしめてしまう。 「いやぁっ! たすけてっ! いやよぉっ!」 首を振っていやいやをする雛美に私はそっと魔力を注ぎ込む。 地上人の脳は脆弱なので強い魔力には耐えられないからだ。 「あ・・・ああ・・・いや・・・な・・・何・・・」 ゆっくりと私は雛美の精神をゆがめていく。 雛美の心に私への忠誠心を植えつけていくのだ。 「ああ・・・あは・・・ひあ・・・」 「ふふふ・・・あなたはもう私のもの。私の言いなりになるのがあなたの使命」 「あはあ・・・はい・・・私は・・・あなた様のもの・・・」 雛美の表情がうっとりとしたものに変わってくる。 逃げようとしてもがいていた動きも止まってしまう。 もうこの娘の心は私の支配下。 私に逆らうことなど考えられなくなっているのだ。 「私はあなた様の奴隷人形です・・・何なりとご命令を」 「うふふ、いい娘ね。それでいいのよ。では命令を与えるわ」 私がそう言うと二人は私の前に跪いた。 「はい、何なりと」 「私たちにご命令を」 私は笑みを浮かべた。 「ふう・・・」 私はすでに制圧下においてあるマンションに帰ってくる。 邪魔者がすべて排除されたここはとても静かで気分が落ち着く。 八階に降り立った私はいつものように魔力を解放し、ブラックローズの姿に戻る。 かつかつと廊下に響くヒールの小気味良い音を聞きながら、私は部屋のドアを開けた。 「お帰りなさいませ、ブラックローズ様」 黒いレオタードに身を包んだこげ茶色の髪の娘がいつものように私を出迎える。 私は苦笑した。 いつしかこの光景が当たり前になっているのだ。 黒いレオタードに黒のニーソックスを身に付けたこの娘、聡美は私のそばにいるのが当たり前になっている。 聡美自身私のそばで私のために働きたいと願っているのだ。 私が命令するまでもなく自分の意思で私に従う聡美。 それは単なる奴隷人形ではない。 私は手にしていたバッグを聡美に手渡すと自室へ向かう。 「聡美、あなたもいらっしゃい。そろそろ面白いことが始まっているはずだわ」 「面白いこと・・・ですか?」 私のバッグをいつもの場所に置き、聡美も部屋に入ってくる。 「お食事はなさらないのですか? ブラックローズ様」 「あとで食べるわ。さて、どうかしらね」 私は水晶球を取り出すと机の上に設置する この水晶球には澤崎家に放ってきた監視虫からの映像が映し出されるのだ。 今頃は奴隷人形たちが律華を驚かせていることだろう。 楽しみだわ。 「何が始まるのですか? ブラックローズ様」 聡美も興味深そうにそばにやってくる。 水晶球には澤崎家の内部が映し出されていた。 「これは?」 「律華の家よ。ふふふ・・・」 どうやらそこはリビングのようだ。先ほどまで私が居た部屋だろう。 「そろそろかしらね」 食事を終えて律華は自室に引き上げるようだ。 その様子を母親と妹が無表情に見据えていた。 「お母さん・・・お姉さんに気持ちよくなってもらわなきゃね・・・」 「ええ・・・ブラックローズ様のお言いつけですものね。しっかり気持ちよくなってもらいましょ」 二人の奴隷人形が薄く笑みを浮かべる。 私の命令が二人の行動を支配しているのだ。 二人はゆっくりと着ているものを脱ぎ始める。 ブラウスを脱ぎ、スカートのホックを外し、ストッキングを脱いでいく。 やがて母親はベージュの、妹は白の下着だけの姿になると、先ほどと同じく笑みを浮かべたまま律華の部屋へ向かっていった。 「あれは・・・新たな奴隷人形なんですね? ブラックローズ様」 水晶球を覗いていた聡美が楽しそうに言う。 これから起こることにわくわくしているようだわ。 「そうよ。律華を落とすためにね」 「澤崎先輩も妖女虫にされるのですか?」 「そのつもりよ。でもその前に少し楽しませてもらうわ」 私は意地悪く考える。 律華には悪いけど、彼女には恥ずかしい目にあってもらいましょう。 監視虫を隙間から律華の部屋に滑り込ませる。 小さな虫である監視虫は少しの隙間さえあれば忍び込むことができるのだ。 「ふう・・・なんだか今日は疲れたわ・・・まさか学校であんなことをしちゃうなんて・・・」 律華のため息と独り言が聞こえてくる。 無理も無いわ。 お嬢様としてはショックだったでしょうからね。 でも、これからもっとショックを受けることになるわ。 コンコンとノックの音が響く。 どうやら始まりのよう。 「はい、どなた?」 「私です・・・お姉ちゃん」 「雛美? どうしたの?」 律華がドアを開けるとそこには白い下着姿の雛美が無表情で立っていた。 「ひ、雛美?」 「うふふ・・・お姉ちゃん・・・気持ちよくなりましょう」 雛美は驚く律華を部屋に押し戻し、壁際のベッドのほうへ追い詰める。 「ち、ちょっと、雛美。い、いったい?」 「うふふ・・・お姉ちゃん・・・女はいつでも気持ちいいことを考えればいいのよ」 「え?・・・気持ちいいこと?」 律華の動きが止まる。 「そう・・・女は気持ちよくなることだけを考える生き物なの・・・私がお姉ちゃんを気持ちよくしてあげる・・・」 「気持ち・・・よく・・・」 「そう・・・気持ちよく・・・」 雛美は律華をベッドに押し倒すと、律華に馬乗りになってブラウスのボタンを外し始める。 「あ・・・やめ・・・やめなさい・・・雛美・・・」 学校でのことが頭をよぎるのか律華の抵抗は形にならないみたい。 「うふふ・・・一緒に気持ちよくなろう・・・お姉ちゃん」 ブラウスの前をはだけさせ、白い清潔なブラジャーに包まれた形良い胸を雛美はやわらかく揉み始める。 「い、いや・・・あ・・・あふ・・・はん・・・」 「いやじゃないでしょ? お姉ちゃんはとてもいやらしいことが好きなんだもん」 「いやらしいことが・・・好き?」 胸をいじられながら自問自答する律華。 ドクガナの影響が残っているのでしょう。 「そう・・・おねえちゃんはHなことが好きないやらしい女なんだよ。そうでしょ? お母さん」 「えっ?」 律華が顔を上げ、驚きの表情をする。 そこには先ほどから母親である佳奈子が下着姿で立っていたのだ。 「あ・・・おかあ・・・さん」 「うふふ・・・律華、女はみんないやらしいことが大好きなのよ。あなたも自分の心に素直になりなさい」 ベッドの脇に立つと、佳奈子は律華のスカートを下ろし始める。 「あ・・・いや・・・いやだよ・・・」 「抵抗しちゃだめだよ、お姉ちゃん。これから私とお母さんが気持ちよくしてあげるんだから」 「ええ、律華をきちんと可愛がってあげるわね」 母親と妹に押さえつけられた律華は抵抗することもなく衣服を剥ぎ取られていく。 その頬は赤く染まり、これから起こることに期待をしているよう。 「うふふ・・・お姉ちゃんの肌って綺麗・・・すべすべ」 「若いからつやがあるわ。うらやましい・・・」 佳奈子は少し嫉妬したように律華の長く引き締まった脚を撫でさする。 「はあん・・・いや・・・やめて・・・」 「やめてなんかあげない。お姉ちゃんに気持ちよくなってもらうんだもん」 「うふふ・・・ここはどうかしらね」 雛美は律華の胸を揉む手をやめない。 そのうえ佳奈子が白いショーツの上から律華の大事なところを優しくなでていた。 「ああん・・・やめてぇ・・・お母さん・・・雛美・・・」 その声に艶が混じり始める律華。 躰が快感をむさぼり始めているのだろう。 「うふふ・・・これは邪魔だよね」 雛美が律華の背中に手を回し、ブラジャーのホックを外してしまう。 「あ・・・だめ・・・」 そう言いながらも律華は抵抗をしない。もはや快感を求めているようだ。 雛美はゆっくりとブラジャーを取り去ると、ベッドの脇に放り捨てる。 「あらあら、これは何かしらね」 「えっ? いやぁ・・・」 律華のショーツの股間部分にじんわりと染みが広がっている。 佳奈子はそこに顔を近づけ、ショーツの上から舌を這わせた。 「ああ・・・律華の味がするわ・・・おいしい」 「いやぁ・・・そんなこと言わないで・・・」 両手で顔を覆ってしまう律華。恥ずかしさに真っ赤になっている。 「お姉ちゃん・・・可愛い」 雛美はむき出しになった律華の胸をやわらかく揉みながらピンと立ち始めた乳首に舌を這わせている。 佳奈子は律華のショーツを脱がして足元に放り捨てた。 「はあ・・・あうん・・・あはあ・・・」 だんだんと息が荒くなる律華。じょじょに体が火照り始めて、知らず知らずに躰が開いていく。 「可愛いわ、律華」 「うふふ・・・こんなにしちゃって・・・いやらしいんだ」 雛美と佳奈子に上下から責められて見る見るうちに律華は高みに昇らされていく。 「あはあ・・・はあ・・・いい・・・いいよぅ・・・気持ちいい・・・」 「うふふ・・・気持ちいいでしょう? 女はこれこそが喜びなのよ」 「お姉ちゃんもHなこと大好きでしょう?」 二人の言葉が律華にとってはきっと免罪符のように聞こえているだろう。 「はい・・・好き・・・好きなのぉ・・・私・・・Hなこと大好きぃ!」 くちゅくちゅという音を立てて佳奈子の指が律華の秘部をうごめき、雛美の舌がちろちろと律華の乳首を舐めまわす。 「よく言えました。ご褒美をあげるわね」 「お姉ちゃん、いっちゃって」 「はわぁ・・・はあ・・・ひああ・・・」 佳奈子の指が敏感なところを探り当て、律華の躰に刺激を与える。 雛美の歯が律華の乳首を噛んだとき、律華の躰は弓なりにしなり、びくびくと跳ね上がった。 「ひあぁぁぁぁぁ・・・」 律華はぷしゃっと潮を吹いてぐったりと力が抜けてしまったようだった。 「うふふ・・・いったのね。可愛いわ、律華」 「お姉ちゃん素敵・・・」 ハアハアと肩で息をする律華を二人は冷めた目で見下ろしていた。 「うふふ・・・澤崎先輩ったら気持ち良さそうですね」 聡美が水晶球から顔を上げた。 「そうね。これであの子はセックスに対して強く意識するようになるわ」 私は奴隷人形たちの行動に満足して水晶球から魔力を取り除く。 「学校でもオナニーしたりするようになりますか?」 「それはどうかしらね。でも隠れてするぐらいは平気になるかもね」 「うふふ・・・栗原先輩と春川先輩がきっと可愛がってくれますね」 私の方を見て笑みを浮かべる聡美。その表情はあどけなさが見え隠れしている。 「さて、食事にしましょうか。いらっしゃい、聡美」 「はい、ブラックローズ様」 私は聡美を連れて部屋を出た。
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