東京・日野市で2013年、台風26号による大雨で土砂崩れが起き、女性がけがをした事故で、警視庁は、違法な宅地造成工事を行った疑いで、不動産会社経営者らを逮捕した。
逮捕されたのは、不動産会社ニッセイホームの工事責任者・菊谷 洋一郎容疑者(68)と、息子の潤一容疑者(35)、娘で社長の小林昌子容疑者(36)。
菊谷容疑者らは、2012年から日野市三沢で、無許可で急傾斜地の宅地造成工事や、盛り土の工事を行い、必要な安全対策を怠ったため、2013年10月の台風で、土砂災害を引き起こし、女性の足に軽傷を負わせた疑いが持たれている。
造成地の一部には、高さおよそ5メートルの違法な盛り土もあったことから、東京都が、是正要求をしたが、菊谷容疑者らは従わず、その2カ月後に土砂災害が起きた。
菊谷 洋一郎容疑者は、「見た目が悪いからって、『わかった、わかった。じゃあ、やってやるよ』って。だから、許可いらないものは、なんで許可いるの。(工事に過失はなかった?)あるわけないじゃん。ばんそうこう1枚しか、けがしてないのに」と話した。
小林昌子容疑者は「(けが人の方っていうのは、責任問題になっている?)うちとしては、何もしてないですね。天災なんじゃないの」と話した。
ニッセイホームは、傾斜地を使って、コストを抑えた住宅建築を専門に行っていて、警視庁は、違法な宅地造成が災害を引き起こした可能性が高いとみて調べている。