村田、満塁で真ん中見逃し三振 4番返り咲きを狙う男の課題とは
◆DeNA7―4巨人(13日・横浜)
巨人・村田が、1点を追う7回2死満塁で見逃し三振。6回先頭では3試合ぶりの5号ソロを放つなど調子は上向いているが、最大の好機で凡退した。4番返り咲きを狙う男の課題を中村大悟記者が「見た」。
本来は4番に座らなければいけない村田だからこそ、打って欲しかった。4―5の7回2死満塁。長田の144キロ、ど真ん中のストレートにバットが動かなかった。見逃し三振。一打逆転で勝敗を左右するような打席。慎重になるのも無理はないが、凡退するにしても持ち味の豪快なフルスイングが見たかった。「バットを出せば何とかなったかもしれない」と本人も肩を落としていた。
打撃の調子が上がってきているのは間違いない。2点ビハインドの6回先頭では左翼席中段へ、10日の阪神戦(東京D)以来の一発となる5号ソロ。久保の144キロの内角直球を体をうまく回して捉え「インコースのストレートをこんなにうまく打てたのは、久しぶり」と驚くほどだった。それでも、だ。場面は走者なし。試合前まで、得点圏打率は1割3分2厘。4番返り咲きへのハードルは、チャンスで打つことにある。
原監督は5月に「そりゃあ、修一が4番にいてくれることが理想だよ」と話していた。一発のある男が主砲としてポイントゲッターの役割を果たしてくれることがチームにとっては大きい。今季は打順が固定できずにいるが「自分がクリーンアップにいれば、変わることも少なくなる」と村田も責任を感じている。
7回に凡退したその裏の途中から、ベンチに退いた。11日の阪神戦(東京D)で左手に死球を受けて、途中交代。左手にぶつかった後、右手にも当たり「硬式のボールが当たって腫れなかったら人間じゃない」と話していたが、驚くことに翌12日は腫れもなく影響はなかった。前半戦残り2試合。「村田、チャンスで爆発!完全復活だ~」という原稿を書きたい。(中村 大悟)