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バケモノの子大好きな細田守監督の最新作。観に行く理由はそれだけで十分。イヤ理由すら要らないのかも。

声の出演はその他に、染谷将太、広瀬すず、山路和弘、宮野真守、山口勝平、長塚圭史、麻生久美子、黒木華、諸星すみれ、大野百花、津川雅彦、リリー・フランキー、大泉洋
監督:細田守

+++ちょいあらすじ
父親が謎の失踪を母を亡くしてしまった9歳の男の子。親類らが引き取るという言葉に強く反発した男の子は家を飛び出し夜の渋谷を悲しみを背負いながら孤独に彷徨っていた。そんな彼の前にこの世の者とは思えない姿をしたバケモノが現れ・・・
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前評判、賛否両論少し見聞きしちゃいましたけど、やっぱり細田守監督は期待を裏切らなかった。私にとっては期待以上の作品でした。

物語は孤独な9歳の男の子・蓮がひょんなことからバケモノの世界へと入り込み熊徹という粗暴でハンパなダメ男な師匠と彼の仲間に逞しく育てられ成長していく姿を描いていきます。

細田守監督ならではの世界観というかリアルな渋谷の描写がとにかく精彩で凄い。そこまで詳細に描くの?ってくらいの細かい描きこみ方。ここで現実感を強く与えることで、主人公の蓮、異形のキャラクターたちに命を吹き込み蓮が入り込むバケモノたちの世界・渋天街に観る者も自然に誘ってしまうのでしょう。

熊徹に名乗らなかった蓮は九太と名付けられ弟子にさせられてしまいます。しかし熊徹もまた孤独に生きてきた男で人に教えるのなんてとても苦手。見様見真似で技を習得していく九太に熊徹も師匠として育てられ、二人は何かと衝突しながらも父子のような絆を育んでいくのです。

大雑把に言えばこれは父による子育てと成長の物語。それはおそらく細田守監督自身の体験や実感、もしくは理想が投影されたものなのでしょう。物語終盤での九太と熊徹の親子しての強い絆が描かれる場面では自然と涙腺緩んでいました。

まぁたしかにね、VCは個性の強い俳優さんが多かったですよ。でもそれを言ったら有名な声優さんには何かしらキャラがついてますしね。理想を言えば『時をかける少女』のまだ無名に近い仲里依紗さんみたいのが理想的ですけど、日テレさんがバックについてこれだけビッグバジェットな作品になったら仕方ないですし、楽しみたければ余計なフィルターは自分で排除するしかないよね。

それにしても渋谷駅から宮益坂へ抜けるとこの山手線の高架線路が一郎彦に破壊されちゃって、あれは復旧するのにかなり時間かかるんじゃない?(笑)


父子度★★★★★