「恋人も家族も欲しくない」。そんな若者の意識が明らかになった。「個」の意識ばかりが優先され、日本社会は崩壊寸前だ。
3割以上が結婚に興味なし
「ひとりでいることが自由で楽しいんです。好きなときに美術展やコンサートにも行けるし、趣味に使うおカネも自由になる。ついこのあいだもひとりで東京江東区の清澄白河にある、新しいコーヒー屋に遊びに行きました。サードウェーブ・コーヒーといって、いま流行ってるんですよ。結婚して子供がいたら、コンビニのコーヒーで満足するしかない。家族にしばられるよりも、SNSなどで友だちとユルくつながりながら自由を満喫できる今の生活のほうがずっといいです」
都内で建築会社の事務員として働く栗山晴美さん(仮名、31歳)は、結婚にまったく興味がわかないと言い切る。こざっぱりとしたファッションで、はっきりとした顔だち。男性受けの悪いタイプでは決してない。事実、3ヵ月前まで付き合っている男性がいたが、結婚の話を持ち出されて、それを断ったため疎遠になった。
「恋人はいたらいたでいいですが、束縛されるのはイヤ。家族として苦楽を共にするなんて考えられません。私は一人っ子なので、ゆくゆくは両親の介護の心配もある。そのうえ、結婚相手の親の面倒を見るなんて考えられません」
栗山さんのような「結婚をしたくない」若者が増えている。それを如実に示す衝撃的なデータが立て続けに発表された。
一つは日本生命が6月15日に発表したアンケートで、独身者の24%が「結婚したくない」「あまり結婚したくない」と答えたのだ。男女別でみると、女性の31%が結婚に消極的な回答をしており(男性は16・3%)、独身女性の3人に1人が結婚に興味がないということがわかった。
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