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【安保法制公聴会】同志社大学長・村田晃嗣氏「学者は憲法学者だけではない」「戦争法案と表現したら安保の理解深まらない」

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【安保法制公聴会】
同志社大学長・村田晃嗣氏「学者は憲法学者だけではない」「戦争法案と表現したら安保の理解深まらない」

平和安全法制特別委員会の公聴会で意見を述べる同志社大学学長の村田晃嗣氏=13日午前、国会・衆院第1委員室(斎藤良雄撮影)

 (特定)秘密保護法の関係で、国会で十分な判断ができないという意見もあるが、もしそうであれば国権の最高機関である国会が乗り越える措置をとればより、さらに仮に政府が、提案している法案が、国会で認められて、立法が成立しても、これで終わりではなく、むしろ始まりであろう。法律ができた後も、運用をめぐって、さまざまな形で、国会だけではなく、民間で不断のオープンな議論を続けていく必要がある。今、オープンと言ったが、この法案に対して否定的な意見の専門家や、一般の人もいるのは承知しているが、だからといって「戦争法案だ」との表現で議論をするところから、安全保障についても理解の深まりというのは得られない。

 他方で、しかし、自分と見解の異なる人たちを、売国的であるというレッテルを貼って批判するという議論からも、深まりは生まれない。こういう2つの議論は、共通の土台、つまり不寛容の精神から生じている。そういう不寛容の精神をわれわれは乗り越えていかなければならない。

 もう一つ、今回の法案について、地方の議会からも懸念の声が上がっている。安全保障や外交の問題は東京だけの問題ではない。日本全体で、深く常に議論されなければならない問題である。そういう意味では、安全保障の問題を地方でも、しっかりと議論できる環境を整備しなければならない。外交安全保障の問題は、首都だけのものではない。

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