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林檎新聞 作者:黒丸鴉
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5、幼児退行

ギャグ四コマ小説、第五話。前話で煙草の不足によって禁断症状が現れたにがな。
 5、幼児退行

 煙草の禁断症状でにがながおかしくなった。
「うきゃっ、わ~い、おねーちゃん遊んで~」
 ↑にがな。レンのナイトキャップを奪い取って騒いでいる。おねーちゃん、と言われているレンが中学生ぐらいの見た目でにがなは二〇才半ばの見た目なのでとても違和感がある。
いつものにがなは、煙草を吸いながら「めんどくせー、今日の新聞は天気予報だけでいーんじゃね」とか、そんな感じなのに!
「む、返せよ、にがな」
 レンがナイトキャップを奪おうとしてるけど、にがなが腕を上の伸ばすとレンの身長では届かない。
「あ、あきた」
 にがながナイトキャップを適当に放り投げる。窓から落ちていった。ちなみにこの部室は四階です。
「ぎゃぁ、何してんだ!にがなっぁ~」
 レンが絶望している。珍しく大声を出している。にがなはてこてこ移動しパソコンの電源を切った。
「な、書きかけの新聞のデーターが、き、消えたなのです!」
 にがなのせいで部室で大騒ぎだ。
「マロン!部長命令なのです。煙草を買ってこいなのです!」
 マロンとは私の名前です。犬のような名前だ、とか言わないで。にがなを元に戻さないとどんどん被害が出そうなので、しょうがないので買いに行く。

「申し訳ありませんが、未成年には売れません」
 コンビニの店員はそう告げた。そうですよねー。
「私、こう見えて二〇です」
 だめもと。
「身分証などはお持ちでしょうか?」
 だめだった。

 自販機で買うことにした。ICカードが必要だと書いてあった。普通の自販機を探した。顔認証というのが見つかったけど。
「いや、無理でしょ」
 私が自販機の前で悩んでいると、まだら模様に髪を染め大量にピアスをした少年に話しかけられた。ふ、不良だ。
「それ、顔をしかめると未成年でも買えるぜ」
 意外と親切だった。やってみた――だめだった。
 その後少年に煙草を買って貰い。やはり、以外と親切だった、少年。

 にがなに煙草を吸わせ正常に戻した。
「む、オレは今まで何を?」
 ナイトキャップを拾ってきたレンが、
「ね、寝ていないせいで、禁断症状が……!」
 もうやめて。
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