(cache) 米国本土の雨水からアメリシウム241がビスマス214より高い崩壊数で検出: ずくなしの冷や水

2015年07月11日

米国本土の雨水からアメリシウム241がビスマス214より高い崩壊数で検出

分析結果は、次のサイトに載っていた。
Nuke Pro Tuesday, July 7, 2015
Highly Radioactive Rainwater Detected in Mainland USA

雨水を集めてガンマ線スペクトロメーターによる分析を研究機関に依頼した方のブログ
Not All Alleged Is Apparent…
Gamma Spectroscopy Raw Data Rainwater Sample

冒頭のサイトは、ガンマ線スペクトロメーターによる分析結果の統計的分析を担当されたらしい。

詳しくは元サイトでご覧いただきたいが、アメリシウム241が2009.2Bq/M^3、ビスマス214が432.9Bq/M^3、セシウム137が22.1Bq/M^3、ウラン235が361.9Bq/M^3などとなっていて、大変興味深い。

プロトアクチニウム234mが16392.0Bq/M^3で最大。これの親核種トリウム234が4255.3Bq/M^3、トリウム230は載っていない。ウラン238も載っていないが、これだけのトリウム234を生んでいるからすごい量のウラン238がどこかにある。

アメリシウムはプルトニウムの娘核種でガンマ線を出す。プルトニウム241(半減期14.4年)がベータ崩壊して生じる。アメリシウム241の半減期は433年。

ベータ線しか出さないストロンチウムは測定されていない。

ウラン系列では鉛214、ビスマス214がほぼ同じ崩壊数で放射平衡が成立しているようだ。であれば、ポロニウム214もあるはずだがガンマ線を出さない。


ユウロピウム154が440.3Bq/M^3、どこから来たのだろう。

雨水分析依頼をした方のもともとの問題意識は、福島第一原発事故による影響。ウラン系列の娘核種がセシウムよりも多いのは、筆者にとっては想定内だが、米国本土だけの問題ではないはずだ。それにアメリシウム。

太平洋の東部から水蒸気が湧きあがって降下しているとの想定は無理だろう。日本でも同じように含まれていると見なければいけないだろう。

雨水採取時期は、あまり意味がない。ウラン系列の娘核種を除けば、半減期の長い核種がほとんどだ。

ENENEWSが関連情報

ENENEWS2015/7/10
Experts: Plutonium levels 10,000,000 times normal in water below Fukushima reactors − Plutonium hit record high off coast in 2014 − “Has been transported relatively long distances” – Every sample taken from rivers flowing into Pacific had Pu-239, Pu-240, Pu-241,and Pu-242 from plant
posted by ZUKUNASHI at 20:10| Comment(6) | 福島原発事故
この記事へのコメント
こんばんは

Amが計測できているのに、100倍あってもよさそうなPu関係の核種のベクレル数が示されていないのはどうかなあと。超ウラン核種は軽水炉のお釜の運転を長く行えば、かならず存在し隠すことはできない。そのうちで生成量が最も多いのがPuなのだから。灰色の男たちはどこまでも正直じゃないと思う。

Posted by white at 2015年07月12日 15:23
ガンマ線スペクトロメーターによる分析結果ですからガンマ線のエネルギーで核種を判別しています。プルトニウムはガンマ線を出しません。アメリシウムになるとガンマ線を出します。ウラン238の娘核種でも測定値があるのはガンマ線を出すものだけです。ストロントウムはベータ線だけですからこれも出てきません。
逆に言うと感度の良いガンマ線スペクトロメーターがあれば、これだけの核種が検出できるはずなのに、日本の当局や研究機関は怠っています。アルファ線のみの測定器とかベータ線のみの測定器とか機械は色々持っているのですが。
引用した測定は、民間人が民間の測定機関に有料で依頼して行われています。ずいぶんカネがかかったようです。
Posted by ずくなし at 2015年07月12日 17:28
こんばんは

ガンマ線だけなのですね。すいませんでした。そうだったのか。
そうなると、内部被ばくで一番破壊力のあるアルファ線核種がかなり不明ですね。Puの仲間でアルファ線を出すのは8種類はあったと思う。情報封鎖をし、恐怖をあおり、混乱や利益をえるのも彼らの手口なので機関から311以前のように情報が漏れることはないと思います。そして、これから大衆向けのへんてこりん情報はかなりは深刻化すると思います。どうしたものかな・・・。
Posted by white at 2015年07月12日 22:27
これだけでもすごい情報なのです。雨水ですから閉鎖空間にいろいろな放射性物質があって連鎖的に崩壊しているというわけではありませんから難しいのですが、トリウム234が4255.3Bq/M^3ですから、これから時間を仮定することによりこれを生み出したウラン2388の崩壊数が推定できます。
アメリシウム241が2009.2Bq/M^3ですからこれよりも半減期の短いプルトニウムの崩壊数ははるかに多いと推定できます。
まったく手がかりがないのはストロンチウムです。ストロンチウムは半減期も長く、水に溶けやすいということですからプルトニウム以上に大きな値で検出されてもおかしくありませんし、カリフォルニアの海岸で線量率を上げた原因物質と推定されます。
これからは、おそらく米国から出てくる情報が増えるでしょう。それを追わなければなりません。
Posted by ずくなし at 2015年07月12日 23:07
柏市在住のSW83Aと申します。
ほとんどNDです。ご確認ください。

Am-241 誤差が大きすぎてND
Cs-134 〃
Cs-137 〃
U-235 〃
Pa-234m MDA未満なのでND
Eu-154 〃
Posted by SW83A at 2015年07月13日 19:12
SW83A さん こんにちは
コメントを拝見してほっとしました。
後で詳しくブログ拝見します。
Posted by ずくなし at 2015年07月13日 19:27
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