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焔神 〜えんじん〜 作者:れうる
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1話

読んでくれてありがとうございます。かんそうとかくれたらうれしいです。
 

 「…という夢を見た。」  

 「……」

 「…という夢を見た。」

 「二度言わなくても分かってるよ!!登校早々なんだよいきなり!!」 

 「いや、朝見た変な夢が異様にスッキリしなくてよ、お前にもこのモヤッと感を味わって貰おうと思って」

 「思わなくていいよ!!おかげでこっちまでモヤッとしちゃってるよ!!」

 「よし、じゃ、この謎の夢を2人で解き明かそうや」

 「やだよ!!」

 ここ雷館らいかん中学校2年3組の中で、朝からこういう変な会話で盛り上がるのは 

 俺、御剣焔みつるぎほむらと親友の神谷龍斗かみやりゅうと位だ。

 始業のチャイムが鳴ったので俺達は前をむいた。ちなみに俺と龍斗の席は隣同士だ。

 そして前の扉が開き、担任の脇山が入ってきた。

 「よーしホームルーム始めようかーっと御剣、まだ髪染めてないのかァ?」

 しつこいな…ったく

 「だから染める気無いっつってんでしょーが」

 「でもなー、その色じゃやっぱ目立つしなー」

 脇山とはほぼ毎日といっていいほど同じやりとりを行っている。

 先に言っとくが地毛である。生まれつきである。

 真っ白だけど。

 おかげで小さい頃はろくなあだ名がなかった。「じーさん」とか「シロ」とか、そんなんだ った。まぁ名前で呼んでくれてた奴も何人かいたけど。

 そしてホームルームも終わって放課後。あ?なんで授業とばしたかって?それはもちろん、 聞いてねーからだ。まぁ御都合主義だ。

 「はぁ?」

 と間抜けな声を出した俺の前には、1人の女子、桜田日和さくらだひよりが立ってい  た。  

 「だから今度の土曜日、焔んちで昼ご飯食べていいかなーって」

 聞く処によると今週の土曜日はコイツんち親がいないらしい。理由は御都合主義で省く。

 「やだよ。てかなんで俺んちで食う必要があんだよ」

 「だって焔の作る料理おいしーんだもーん」

 ま、そこは俺も自負するとこではある…。自慢じゃねーぞ?

 「お前だってうめーじゃねーか。自分で食えよ。」

 「だってその方が食費が浮……ッ楽しいし?」

 本音は分かった。

 「まぁいいや。勝手にしろ」

 「ホント?ありがと!」

 そう言って日和はすごい速さで帰って行った。俺は日和の背中を見送ってから(一瞬だった  が)龍斗と帰ることにした。

 下校時。 

 「あーあ。なーんかめんどいこと承諾しちまったなー」

 「ま、いーんじゃねーの?女の子がうちに来るなんてなかなか無いぜ?」

 「お前んち、あっちだろ?」

 「スルーかよ」

 そうブツブツ言いながらも手を振って帰っていく。俺はそれを見送って(今度は一瞬ではな い)帰路についた。 

 ここまではいつも通りだった。

 家に着くと、門の前に1人の少女が倒れていた。

 髪は真っ白で、腰まである。

 「……誰これ」
いよいよ焔と紅蓮の対面です。

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