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【ゴルフ】

大山5打差4位 V戦線残った!

2015年7月13日 紙面から

第3ラウンド、8番でパーパットを決め、ガッツポーズの大山志保=米ペンシルベニア州ランカスターCCで (共同)

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◇全米女子OP<第3日>

 ▽女子メジャー第3戦▽11日、米ペンシルベニア州ランカスター、ランカスターCC(6483ヤード、パー70)▽晴れ、気温27度、中風▽賞金450万ドル、優勝81万ドル▽63選手

 【ランカスター(米ペンシルベニア州)テッド・ムース】第3ラウンドが行われ、2位から出た大山志保(38)=大和ハウス工業=は1バーディー、1ダブルボギーの71で回り、首位と5打差の通算3アンダーで4位と優勝戦線に踏みとどまった。葭葉(よしば)ルミ(22)=富士住建=と鈴木愛(21)=セールスフォース=がイーブンパーで12位。横峯さくら(29)=エプソン=は1オーバーで18位。梁熙英(韓国)が通算8アンダーで首位をキープし、2位のステーシー・ルイス(米国)が3打差で続いた。

 痛恨だった。5番。わずか1メートルのボギーパット。「外した感じはしなかったけど、『え?』って感じ」。球はカップの縁をくるりと回って、戻ってきた。大山は動けず、立ち尽くした。まさかのダブルボギーだった。

 前日のバーディーラッシュから一転してパットに苦しんだ。11番で2メートルを沈めて右拳を振る得意のガッツポーズを披露したが、14番で3メートル、16番は2・5メートル、17番でも6メートルが惜しくも入らず、好機でスコアを伸ばせない。「(グリーンが)速く見えるのでインパクトで緩んでしまって、(カップ)手前で(球が)切れてしまった」

 思い描いたプレーはできなかった。でも、大山にとっては、この舞台でラウンドできることが何よりも幸せだった。

 「日本にいるとき以上に楽しかった。緊張感がなく、自分らしくプレーができた。(ギャラリーが)すごい叫ぶじゃないですか(笑)。『We love SHIHO』と言ってくださったり、すごくうれしかった」

 09年に米ツアーに参戦していた当時は文化や生活に適応できなかった。あれから6年。雌伏の時を経て、いまは進んでアメリカ色に染まり、心の底から楽しんでいる。

 試合前夜。「こんな時間にまずいかなと思ったけど」、午後9時半にハンバーガーを食べ、就寝した。なのに、未明には「おなかがすいて、もうたまらん」。予定より2時間も早い午前6時に起き、「1人でソーセージ、ベーコンを食べました」。さらに、昼食前にも「チキンヌードルスープとピーナツバターを食べた。日本食が全然、恋しくない」。よく食べ、よく笑う。それこそが、好調の要因だ。

 最終日に向け、大山は「優勝と思うと空回りしそう」と言って3位目標を掲げつつ、「心の中ではいけたらいいなと思うけど…。(途中で)トップにいたら、絶対に優勝したい」。楽しんで楽しんだ先に、日本人初の“偉業”が待っている。

 

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