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僕にはカルシウムが足りてない 作者:暁 深夜
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4. 友人とか

今回も安定の愚だ愚だ感です。
今日会ったすべての授業で指名された。結果は全問正解。
 この学校に来てからどこら辺までやってる分からないだろうから、と言う名目で指された。いくらなんでも少し優しい気がする。
 このくらいなら去年大晦日あたりにやった問題だ。
 授業を聞いててもまだここらへんか、と思うだけ。
 ちょっと拍子抜けした。
 同時に自分は頑張ったと思う。
 正直言ってなんだかこれが自分の求めていた理想図だと思うとバカみたいに思える。
 自分勝手に走って、いつの間にか抜かしてた。そんな状況。
 きっと自分は今まで引きこもりと言う目隠しをしてたのかもしれない。
 目隠し外した光景はあまりにもちっぽけで自分が馬鹿らしく思えた。
 やっぱり自分バカだ。
 何か前の方が楽しかった。
 自嘲気味に笑いながら屋上の空を見上げた。



 帰りのホームルームがあり、カラオケに誘われるので行ってみた。
 俺のほかに人数は3名。しかも女子二人。まるで合コンのようだ。
 歌が上手い人がいればそうでもない人もいる。そんなことを思った。
 特に俺を誘った主犯の男、直宮宗佑ただみや そうすけは特にそうだ。言い方は悪いがジャイアンのようだ。見た目はピアスを着けていたり、髪を金髪に染めてたりとガラの悪いように見えるが割と気さくで面白い。ちなみに変態。
 何故、変態と思うかと言えば、屋上に行けば風が吹くと事を願い、階段では体勢を低くし、下着を覗こうとしている。ましてや女子が体育の後ブルマ姿でいればガン見である。よって変態と判断した。
 それの変態に比べて女子はレベルが高い。
 宗佑曰く、私立鴻学園高等部、2年の中のトップレベルの美少女だそうだ。
 一人は片野春香かたの はるかさん。茶髪のボブカットで童顔で小動物を思わせる大きな瞳が特徴である美少女である。驚くことに変態の幼馴染だそうだ。
 もう一人が園原藍そのはら あいさん。祖父がヨーロッパ系の人で、その影響で片目が綺麗な緑をしている。肩に当たるくらいの髪の長さの黒で性格がサバサバしている姉御肌のカッコいい系の美少女。ただし絶壁。
 ちなみに今回来たのは変態が怪しい行動をとって片野さんに変なことをしないかの監視だそうだ。
 3人があまりに楽しそうに歌うのでなかなか参戦できなかったし、するつもりもなかった。
 最後にカラオケに来たのはドラマのメンバーだったからな、一曲歌っただけで普通よりちょっとましかな?ぐらいだと思うんだが(*基準がテレビで聞く並み=標準だと思っている)。
 だが、
「あまぎっちに歌ってもらいたい人―」
『はーい』
 結果賛成3。拒否1。
 拒否は俺である。
 みんなノリ良いな。
 仕方なく、自分で出演したドラマの主題歌を歌う。
 ちなみにドラマがハッピーエンド系の話なので明るい感じの曲だ。
 歌い終えれば3人が目を点にする。
「どうしたんだ?おかしかったならおかしいと言ってもらえると助かる」
「いや、いや、いや、どんだけ完璧超人なんだあまぎっち」
「そうでもないさ、中学校の時なんて成績はいつも2か1だった」
 これは本当に事実だ。
「嘘ついちゃいけないよ天城君。間違いなく君は完璧超人だよ」
「そうだぞ天城、おとなしくなんでこんなにうまいのか吐け」
「……普通じゃない?宗佑より上なぐらいで」
「それは当たり前だ。こんな暴君ボイスと比べる間もないからな」
「おい!それはどういうことだ!あまぎっちより下手なのは認めるがそこまでひd「うるさい宗佑」ひでぶっ!」
 園原に綺麗なドロップキックを食らい、世紀末のモブボイスで変態の人生は終わった。
「さらばだ、親しき友セリヌンティウs「お前はひたすら走るヒツジとのうのうと遊んでいる奴かっ!そして最終的に助かってるやつを殺すなっ!」ナイス突込みだ。園原」
 はっ!これはもしや!
「どうした、あまぎっち」
「いや、園原ツッコミで宗佑ボケだったらM1出れるんじゃないか?」
「そう、それで優勝の座は私たちのモノ!さあ、宗佑一緒に夢の舞台へ――って違うでしょ」
「そうだ、誰がこんな貧ny「誰が貧乳だ―!」グハッ!」
 復活したのに今度は片手取り四方投げ。もろに背中から落ちた。結構きつそうだ。
 合気道の技の一種だった気がする、絶対に食らいたくないな。
「そうだね~、藍ちゃんと宗ちゃんいいコンビになるよ~」
「いや、ならないからね、春香」
 どうやら片野さん天然。
 的確なツッコミを入れる園原はやっぱりお笑い芸人になる気がする。
 さっきのもノリツッコミだったし。
「はぁ、帰るか」
「だな」
「だね~」
 変態を置いて店を出た。
 最後に、宗佑が「水色の縞々か…GJ」と呟いた気がした。
中傷、批判は受け付けておりませんよ?
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