新国立競技場の実施設計のイメージ図。右下には「現時点(2015年7月)における予想図」との注意書き=日本スポーツ振興センター提供

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 総工費が2520億円に膨らんだ新国立競技場。数ある大型プロジェクトの中でも、その巨大さが論議を呼んでいます。「レインボーブリッジ」「ブルジュ・ハリファ」「六本木ヒルズ」……そのお値段、世界中のビッグな施設と比べてみました。

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東京ドーム

 【350億円】日本初のドーム球場として1988年に開業した東京ドーム。収容人数は5万60000人で、広さは124万立方メートルです。ちなみに、1993年に開業した福岡ドーム(現ヤフオクドーム)の総工費は480億円でした。

東京スカイツリー

 【650億円】日本で一番高いタワー、東京スカイツリー。高さは634メートルで、完成までに3年8カ月かかりました。かかわった作業員は延べ58万人。避難階段の数は2523段あります。

レインボーブリッジ

 【1280億円】レインボーブリッジは、都心とお台場を結ぶつり橋として1993年に完成しました。2階建てで、1階が一般道と歩道、ゆりかもめ、2階を首都高が通ります。映画「踊る大捜査線」のタイトル「レインボーブリッジを封鎖せよ」にも登場しますが、通行量が多いため、実際のロケ地は「京都府の京滋バイパス」でした。

ブルジュ・ハリファ

 【1392億円】世界一の高さを誇る200階建てのビルが、ドバイにある「ブルジュ・ハリファ」です。高さは、東京スカイツリーの634メートルより高い828メートル。ビルの姿は95キロ先からでも見えるそうです。

シーガイア

 【2000億円】1993年、屋内プール「オーシャンドーム」やゴルフコースなどを備えたリゾート施設として宮崎市内に開業。2001年に倒産、負債額は2762億円でした。2012年にはセガサミーホールディングスが4億円で買収しました。

六本木ヒルズ

 【2700億円】2003年に開業。54階建て「森タワー」を中心に、オフィスや住宅棟、ショップ、美術館などが入ります。広さは東京ドームのグラウンド9面分の約11.6ヘクタールあります。IT企業などが多く入り、ヒルズ族という言葉を生みました。

東京ディズニーシー

 【3000億円】2001年に東京ディズニーランドに次ぐ「第二のテーマパーク」として開業。開業307日目で入場者数1千万人を達成しました。

人工島「アイランドシティ」

 【3940億円】福岡市と国、市の第三セクター「博多港開発」が開発を進める巨大プロジェクトで事業終了は2027年度の見通しです。2003年には宮崎駿監督がイメージスケッチの提供を拒否するトラブルもありました。

CERNの粒子加速器「LHC」

 【5000億円】質量の起源といわれるヒッグス粒子を探索する施設です。スイス・ジュネーブ郊外にある欧州合同原子核研究機関(CERN)にあり、1周約27キロのトンネルで粒子を飛ばす巨大装置で実験が行われています。

青函トンネル

 【7000億円】25年かけて完成させた本州と北海道を結ぶトンネルです。青函連絡船に代わって1988年に開業。2010年にスイスのアルプス山脈を貫く全長約57キロの新ゴッタルド・トンネルが貫通するまでは、世界最長のトンネルでした。