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 11日亡くなった任天堂社長の岩田聡さんは、老若男女を問わず幅広い層にゲームの楽しさを届け続けた。2画面の携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」や、体感型のゲーム機「Wii」などを世に送り出し、独創性にこだわり続けた。

 「娯楽は他と違うからこそ、価値がある」。2002年に42歳で社長に就いた岩田さんは、そんな思いで任天堂らしいゲームの開発を続けた。ライバル社が高精細の映像表示などを売りにするゲーム機を出すなか、独自性に力を入れた。04年発売の「DS」は1億5千万台を超えるヒットを記録した。06年発売の「Wii」もリモコンを振って遊ぶ斬新さが受け、世界で1億台超が売れた。

 東京工業大在学中にゲームソフト会社「ハル研究所」でアルバイトし、そのまま就職した。「星のカービィ」など人気作を送り出し、業界で「天才プログラマー」として知られた。その実力を任天堂社長だった故山内溥氏に評価され、同社に入社した。