EU:対ロシア経済制裁を延長…来年1月まで
毎日新聞 2015年06月17日 23時48分
【ブリュッセル斎藤義彦】欧州連合(EU)は17日までに、ウクライナ情勢を巡ってロシアに科している経済制裁を来年1月末まで6カ月延長する方針を固めた。25日からの首脳会議で確認する。外交筋が明らかにした。EUは2月のウクライナ東部の停戦合意実施と制裁を関連付ける決定を3月に行っているが、親ロシア派武装勢力と政府側との戦闘が散発していることから制裁継続を決めた。
外交筋は「停戦が実施されるどころか状況は悪化している」と延長の根拠を説明した。来年1月に再度停戦の実施状況を見て再延長するかどうかを決める。追加制裁の議論もあったが、当面現状の制裁を維持する見通し。
制裁は昨年8月と9月に1年間の期限付きで実施し、露石油大手や軍事企業を対象にしたEUでの資金調達禁止と技術提供禁止、政府系金融機関への融資禁止などを盛り込んだ。南欧など一部の国から停止論も出ていたが、今月初めに大規模な戦闘が起き、停止論は立ち消えになった。