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辻正浩さん SEOセミナー詳細レポート 「進化を続ける検索エンジンから集客を続けるポイント」

2015/07/13カテゴリー:実用SEO対策

7月11日(土)、東海地区最大級のWeb制作イベント、“WCAN”が開催されました。
場所は丸の内に新しくできた名古屋商科大学丸の内キャンパス。6月に完成したばかりで、まだ新築の匂いがするピッカピカの会場でした。しかも大学というか、ほとんど高級ホテルのような雰囲気…。とても豪華なイベントでした。

名古屋商科大学1

入り口ラウンジ。海外のホテルのようでした。海外のホテル行ったことないけど。

名古屋商科大学2

トイレ。夜になったら夜景すごそう。もはやデートスポットである。

 

さて、豪華なのは会場だけでなく、登壇者もいつもどおり超豪華。この日は、こもりまさあきさん株式会社サイバーガーデン代表取締役の益子 貴寛さん、そして今回レポートさせて頂く株式会社so.la辻 正浩さんです。

辻さんは、SEOに携わる人なら知らない人はまずいないという、日本最高のSEO専門家です。「SEOの神様」とも呼ばれています(笑)

masahiro_tsuji

辻さんは日本のSEOの「神様」とも呼ばれている。SEOにおいて日本で辻さんの右に出るものはいない。

辻さんが名古屋で講演をされる機会はとても貴重で、この日のWCANには、辻さんのお話を聞きに県外から来たというお客さんもいたくらいです。

SEOに携わっている自分にとって、今回のイベントはあまりに有意義なもので、日頃自分が持っているSEOに対する取り組み方、付き合い方や考え方への「答え合わせ」となるような、非常に勇気づけられる内容でした。
毎日膨大な検索データと向き合っている辻さんによる、特に過去1年の検索エンジンの傾向と対策、具体的な事例やノウハウが凝縮されたかなり価値のあるお話でした。

本編終了後の懇親会の席で、辻さんとゆっくりお話させて頂ける機会に恵まれ、(しかも辻さんがSEO Sceneをご存知だった!ただただ感無量。)セッション内容をブログにレポートしても良いかお聞きした所、ご本人から許可を頂けましたので、今回レポート記事を挙げさせて頂きます。

…実はまる1時間のセッションの録音を聴きながら書き起こしを行なっているうち、歯止めが効かなくなり、ほぼ一字一句すべて書き起こしをしてしまいました。(約2万字。我ながら自分のタイピングスキルだけは褒めたい)
書き起こしをしたおかげで、自分の頭の中にはまるまるインプットされてます。

さすがに全文まるまる掲載というわけにもいきませんので、そこから具体的な事例やノウハウ的な部分は削ってレポート記事に仕上げました。そのため、本当に名古屋のSEO関係者や、SEOを必要とする方たちがあの会場にいなかったのはすごくもったいなかったと思います…。公開できないオフレコトークなどもあり、とても貴重な内容だったと思います。

では、その貴重なセッションレポートを。

 

進化を続ける検索エンジンから集客を続けるポイント

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まず簡単な自己紹介からさせて下さい。私SEOの専門家をやっています。
もともと営業の仕事をやったあと、web制作を主に、各制作を行なった後、アイレップという会社でSEOの専門家をやりました。最近は完全にフリーランスという形でやっております。

小さな形でやっていると申しましても、どういう会社のお手伝いをしているかといいますと、たとえば有名なサイトですが…

 

(これまで辻さんが担当された、超有名サイトたちのタイトルや、その実績が公開される。)

 

…これは、半分冗談なんですが、今日本で100回検索したら、2回は私のお客様が入るぐらい。日本のwebサイトの2%くらいのデータは全て分析ができている状況です。

巨大なところだけでなくて、月間数万PVとか数千のところも複数見ておりますし、本当に色んな業界の色々なサイトのSEOは今も常に見続けております。

色んなところで色々なSEOをやっている方に、私もお会いする事が多いものですので、よく色んな方からSEOについて伺うことがあります。

おそらくこう思われている方ってとても多いんじゃないかと思います。

 

SEO嫌いですよね?

SEOは嫌いだ、SEOのことは考えたくない、と思っている方、特にWeb制作の方っていうのは、かなり多いっていうのが私の印象です。
相当嫌われている仕事を私もしてるなって思います。

ではどういうところが嫌なのか、って聞きますと、だいたい4パターンです。

  • 悪い人だけが美味しい思いをしている
  • わけのわからない仕様変更に次々と対応しないといけない
  • どうしようもないところで売上が左右される
  • google一社に振り回されたくない

しかし、現実的にSEO嫌って言いましても、ほとんどのWebサイトというのは検索流入は必須なものです。逃げることが出来ないものだとも思います。

ですので、こういう「嫌なポイント」というのをうまく解消することができれば、いい関係になると思います。SEOといい関係になるのは、集客の面で大きなファクターになります。

今回は、企業サイトの制作を行なっている人向けの話です。
特殊なサイトに向けたお話は今回は除外しています。
企業サイトの制作者の方が、進化を続ける検索エンジンとどう付き合っていけば良いのか、という事で1時間お話をさせて頂きます。 

 

最新のGoogleアルゴリズム状況

ご存知の通り、Googleの検索エンジンはずいぶん進化を続けています。どんどん仕様とかも変わっていますので、SEOで対応しないといけない仕様というのはどんどん変わっていきます。

 

(ここで、最近のGoogleアルゴリズムの仕様変更について簡単な説明があった。)

 

「一般的なサイト」におきまして、こういう仕様変更が何十もある中で、実際にビジネスレベルでインパクトがあった仕様変更って何があるのか、っていうのを考えてみますと、あれだけあった仕様の中で2つくらいしかないんですよ。実際には。

この2つですね。

  • モバイルフレンドリー
  • 地域関連のアルゴリズム

仕様変更は本当に、2週間に1回は必ずというくらい起きています。
しかし一般的なサイトに影響を与えたものと言いますのは、過去1年でも2つくらいしかなかった。
一般的なサイトであれば、過去1年の仕様変更はだいたいこの2つを抑えておけば大丈夫です。

今回この2つにつきまして、詳細のご説明をさせてください。

まず1つ目。モバイルフレンドリーという点です。

 

モバイルフレンドリーについて

スマホ対応していないWebページはスマホ検索での順位を落とす、というようなアルゴリズムでした。

実際には、スマホ対応をしっかりされたページが多かったので、スマホ対応したからといって流入が伸びたというパターンはほとんどなかったんですが、スマホ対応を全くしていなかったせいでスマホからの検索流入だけが2割とか3割とか落ちた所はざらにあります。

モバイルフレンドリーに対応するというのは、過去1年の中でもしっかり取り組むべき施策のひとつでした。

しかし、しっかり対応できてない所も多いのではないかと思っています。
と、申しますのは、モバイルフレンドリーには重要なポイントが3つあるからです。

モバイルフレンドリーの重要ポイント

  1. Googleに対応するためのモバイルフレンドリー
  2. ユーザーに対応するためのモバイルフレンドリー
  3. 検索に対応するためのモバイルフレンドリー

1つめ(Googleに対応するためのモバイルフレンドリー)があまりにも注目されておりますが、残りの2つというのがその分置き去りになっているのではないかなと。

 

Googleに対応するためのモバイルフレンドリー

これについてはおそらくみなさんも関わられた事が非常に多いんじゃないかと思います。
こちらはちょっと調べてもらえれば分かる通り、比較的簡単です。スマホ対応サイトを作るかどうか、だけですね。
まぁレスポンシブにするなどの選択肢はありますが、ちゃんとWebサイトをスマホ対応するかしないかという選択肢だけで、スマホ対応するのであれば、普通にやればまぁGoogleもちゃんとスマホ対応したと認識してくれるような状況でした。
時々イレギュラーはありますが、ほとんどがそうでした。

対応するか、しないかだけの選択です。
もしもまだ対応していないという方がいましたら、やっぱりこれは分析してみると思った以上に影響が出ている場合が多いと思いますので、対応を勧めます。

 

ユーザーに対応するためのモバイルフレンドリー

Googleは今回はスマホ対応しないと1か月後とか2ヶ月後とかに順位を落とすよ、という警告をしっかりしてきました。
2ヶ月というのが短いか長いかというのは意見が別れると思うんですが、やはり非常に辛かったところが多いと思います。…私も辛かったです。

でもやっぱり流入を落としたくないからといって対応した結果、Google的にはOKでもユーザー的にアウトっていうサイトがかなり量産されてんだろうなって私は思います。

 

(ここで、”Google的にはOKだけどユーザー的にアウト”なサイトの事例とその弊害が紹介された。)

 

スマホ検索流入をキープするためには、スマホ対応は必須でした。
しかし、それよりも本当はユーザー対応の方が重要なんだ、っていう認識が必要だと思います。 

 

検索に対応するためのモバイルフレンドリー

こういう事は確実に言えると思います。
スマホは大きく普及しました。その結果、ユーザーが検索する言葉もだいぶ変わっています。

たとえばスマホ普及で検索数が急増したキーワードっていうのはいくつかあります。たとえばこちら。

 

「寝れない」

 

これって、今までもよく寝れないって人はいたと思うんですけれども、あー眠れないなーって起きてきてパソコン立ち上げてGoogle立ち上げて「寝れない」って検索する人はいなかったんですよね、きっと。
でも、寝れないので枕元のスマホで何か対処法を探す人はやっぱり現れるんですね。
スマホによってそういう検索は増えたことになります。

一方、これの逆ではありますがこういう検索も確実に増えていました。

 

「眠気覚まし」

 

これはですね、同じサイトの流入キーワードを見ていると、パソコンが手元にない状態で残業する人がだいぶ検索をするようになったんだなと。
深夜勤務とかをして、眠くて辛いような人っていうのが普通に検索をするようになったっていうのが見受けられます。
…まぁこれは、そのサイトの流入キーワードに「残業 訴訟」とかそういう手のキーワードも一緒に増えてたりします。

(会場笑い)

「訴訟」とかいう検索は会社のパソコンでは絶対できません。なのでスマホで検索という…。
まぁこれは転職系サイトとかでよくある話なんですが。

こういうふうに「寝れない」とか「眠気覚まし」というキーワードが増えたかと思えば、さらには

「暇」

とかいうワードも同じように増えてしまってます。とにかく暇なときに、暇つぶしにスマホが使われているというわけです。
眠れないという人から、別の意味で眠れないという人から、時間を持て余している人まで。
まったく違う人ではありますが、共通点はやっぱりスマホで行動するようになったという事が言えます。

この3ワードは例です。この3ワードは実際にそんなにビジネスに結びつくワードでは…あ、「寝れない」は枕とか布団とか、そういうものの通販につなげられるかもしれませんね。
やっぱりスマホによって増えた検索というのでビジネスに大きな影響を与えるようなものっていうのは実際にあるはずです。
それも含めて、どういう風に変わったのかということを傾向レベルで申しますと、この3つが挙げられます。

  1. 「即時」「地名」が特に重要
  2. 若年層、女性、多忙な人の検索が増加
  3. サジェストの影響が非常に強い

即時、今すぐどこどこに行きたい、今すぐ何かのサービスに問合せをしたい、という検索。
と、今いる場所の近くでラーメンを食べたい、というような検索。こういう検索が確実に増えました。

あとは今まであんまり検索をしなかった若年層とか女性とか、最近は多忙な人からの検索が増加したっていうのが確実に言えます。

更には、サジェストの影響が非常に強い。これはいわゆる虫眼鏡とかで出てくるサジェストですね。
そこの部分がスマホでは非常に大きく影響されるっていう事があります。

ですので、このあたりを考えますと、どのようなビジネスでも、スマホで増えている、検索の市場が大きく伸びているっていうものがあるはずなんです。

しかし、それにつきましては1つ、大きな問題といいますか、注意しないといけない事があります。

検索対応の大きな問題点

モバイルフレンドリーの検索対応につきましては、案外検索キーワードが変わったっていう事に気づいていない人が多いんです。
スマホの検索キーワードっていうのはだいたい、普通には解析は見られません。

(スクリーンにnot providedの文字。
※Googleは検索キーワードのセキュリティ強化を行なっているので、Googleで検索されたキーワードは、Googleアナリティクス上で”not provided”と表示されてしまう。つまり、Googleで検索されたキーワードは基本的にはわからないという事になる。)

スマホの検索はGoogle率があまりに多いんですね。PCはYahooでの検索が多いので、ある程度は把握できますが、AndroidのGoogle率は異様に高いですし、iPhoneもやっぱりGoogle率が高い。
ですので普通にアクセス解析を見ても、実は検索キーワードが大きく変わっている事に気づいていないっていうパターンが案外あります。

これにつきましては、もしも見ていない方がいましたら絶対に見るべき。今、変わっているキーワードは把握する必要があります。
方法につきましては簡単です。

サチコさんですね。

※GoogleウェブマスターツールがGoogleサーチコンソールと名前を改めたとき、サーチコンソールを略して「サチコ」と辻さんがツイートし、その名が浸透した。

“Googleウェブマスターツール”あらため“Googleサーチコンソール”。その中に「検索アナリティクス」があります。サーチコンソールのデータでしたら、しっかりとキーワードが見れます。
スマホとPCで検索がどう違うのかっていうのを一番幅広く見れるツールはこのツールです。

もしもサーチコンソールで、スマホでどのような検索があるのか、PCとどのように違うのかというのをチェックしたことがない方がいましたら、これは早めに見ておくべきだと思います。

 

3つのモバイルフレンドリーについてご説明をしてきました。
この3つにつきましては、影響率がさらに高まっていくはずです。
スマホの影響力がもっと拡大していくと同時にモバイルフレンドリーの影響力っていうのも拡大していきます。ですので、やはりこの部分は充分に対応をしていくべきところです。

 

地域関連のアルゴリズム更新

名前を覚える必要はないんですが、ヴェニスアップデートと呼ばれるアルゴリズムの変更。検索した場所に近い情報が上位表示されやすくなるアルゴリズムですね。

 

(ここで、地域ごとの検索結果データを比較した、具体的な事例の紹介があった。)

 

これは全国対応のサイトを運営される方にとっては、かなり痛い話です。ローカルでビジネスを展開されているWebサイトにはとても大きなチャンスです。

このチャンスをしっかり掴み取りたいところではあります。

さて、掴みとるためのポイントというのをいくつかご説明させてください。

地域関連SEO対策のポイント

ひとつは地域の判定の基準について把握しておくことをおすすめします。
Googleはどこで検索しているかをどう判断しているのか、という事ですね。

 

(ここで、特定の地域ごとに、地域キーワードでの検索結果データを比較した具体例が紹介された。)

 

1つ申し上げられることは、単純に「名古屋」で上げたいから名古屋というテキストを書けという話ではなくて、ちゃんとGoogleにそのページの情報がどこの情報なのかという地理情報を伝えてやらないとうまくいかないという事です。
文言レベル、地名ではなくて、地理情報ですね。経度緯度でどこにあるのかっていう事をGoogleに認識させないといけない。

ただ、場所によってかなり判定が複雑です。東京は区単位のところもあれば、そうでもないところもあります。それも更にどんどん変わっていきます。
単なる地名ベースでやる場合もあれば、距離ベースでやる場合もあります。かなり複雑にやっていますし、この半年の間でも5、6回は変わっています。
判定がかなり複雑ですので、定期的に確認をする。自分の関わっているところで、実際にはどのあたりで飛んできているのかっていうのをちゃんと目視確認していかないと、しっかり把握することは不可能です。

確認方法といいますのは、こちらの記事が非常にわかりやすいです。

位置情報を偽装して、その場所にいなくてもその場所のモバイル検索結果をChromeで調べる方法 | 海外SEO情報ブログ

Chromeを使うと、実際に自分がどこから検索してるのかっていうのを、経度緯度で指定できるんですよ。それを使うと案外簡単に調べることができますので、よろしければ使ってみてください。

 

特定地域と判断されるページにするポイント

さて、ここまで、どういうふうに地域の判別をしているのかという事を申してまいりましたが、一番重要なのはこちらです。

このWebページはこの場所の情報だという事を検索エンジンに認識させること。

特定の地域で検索したら飛び上がってくるページにさせる施策があるの?というのが一番知りたいところだと思います。

 

(ここで、Googleにページの位置情報を認識させるための具体的な施策、ノウハウの説明があった。)

 

地域で戦う上では、全国的なビジネスではなく、ある程度商圏を限定したビジネスを行う上では、この仕様は大きなチャンスです。
全日本展開をしているところが絶対たどり着けない、優位になっているところです。この優位さをうまく使わない手は無いと思います。

ここの部分は過去1年の中であった施策の中でも、多くのサイトにとっては一番重要な部分だと思います。

以上、2つ、Googleの仕様がたくさん変わっている中で、一般的なサイトにとって絶対にみておくべき事をご説明してまいりました。

 

その他のGoogleアルゴリズム仕様変更について

その他についてちょっとお話させて下さい。その他の部分もいっぱいあります。仕様はたくさん変わってます。
私は一般的なサイトのSEOをたくさんやっています。そこでの成果をたくさん出しています。その上で、自信を持って申しますが、ほとんどの一般的なサイトにとって重大な影響を及ぼすもの、売上に影響を及ぼすレベルの仕様変更は今の2つ以外はありませんでした。

注意していただきたいのは、その「一般的なサイト」とは何なのかですが、私はこういう風な認識です。

一般的なサイト:
下記の特殊なサイト以外のすべてのサイト

特殊なサイト:

  • WebサービスやUGC中心のサイト
  • 数万ページ以上の大規模サイト
  • 海外向けサイト
  • ajaxなど新技術を盛り込んだサイト
  • 日本に数サイトの特殊構造のサイト
  • 悪質なSEOを行なってきたサイト

下にありますような、WebサービスとかUGC、CGFのサイトとか、巨大なサイトとか、そういうような所というのは先ほどのようなアルゴリズムがそれぞれ影響を与える部分はあります。
しかし、おそらくそういうサイトってごくレアケース。Webサイトの数で言いますと全体の1%くらいしかない、レアなサイトです。
世の中のほとんどのサイトは一般的なサイト。100ページ未満とかのサイトとかがほとんどです。
で、ウェブマスターとして、制作として関わられてる仕事の中でも、そういう(一般的なサイトとの)仕事が多いはずです。ですので、特殊なサイト以外での一般的なサイトにおいては、基本的に仕様変更は2つしか影響がなかった、というものです。その2つ以外につきましては、特殊なサイト向けのものです。

 

通常は気にしなくてもいいGoogle仕様変更

具体的にいくつか質問があるものを説明しますと、たとえばこの話が良く出てきます。

 

サイトのSSL化

私もかなりしっかりと試しました。実際にリニューアルをしないでSSL化だけをしたというものも複数の大きい所でやりました。しかし数値上の変化一切なしです。
ランキングシグナルになっているという話ですが、複数のサイトでやって今は全然影響がありません。

これは今の流れの中で考える上では充分に価値があるところだと思います。今後影響してくることは確かだと思います。ですが、今慌ててやる必要はないという事も確かです。
ちょっと悪質な会社が営業電話で「SSLにしないと順位落ちますよ」みたいな変なこと言ってるっていう話も聞きます。それは全く無視していいです。

こういう風に、大きく騒がれることってほとんど一般的なサイトでは無視していいことばっかりなんですよ。

※注意 サイトのSSL化、いわゆるHTTPS化はまったく意味が無いというわけではありません。UX的にメリットとなる部分はあると思います。ここでは、あくまで検索順位に好転が起きる事を期待して実装しても今のところ特に変化はないですよ、という事です。) 

 

セマンティックウェブ

セマンティックウェブっていうのは巨大サイトで若干影響ある場合があります。が、通常サイトでどう考えてもこれがプラスになることは無いと思います。
たとえばパンくずですね。パンくずはセマンティックである必要はありません。

※注意 パンくずリストはサイトに必要ないというわけではありません。セマンティックウェブ、パンくずならmicrodataやSchema.orgといった仕様での構造化マークアップを実装しても目に見える形での検索順位へのインパクトは期待できないといと僕は解釈します。)

 

App Indexing

最近Googleが騒いでおります。これはまぁアプリがビジネスに大きな影響をもたらすところならもちろん影響はありますが、そういう所の方が少ないと思います。

 

ページ表示速度

人間が使って不便なレベルの速度のところ以外は影響は今はありません。

※注意 こちらもUX的にページ表示速度は早いに越したことはないので、できるだけ早いのが理想というのが前提条件にあります。人間が使って不便なレベルでなければ、コンマ何秒レベルで突き詰めても、あくまで検索順位上で目に見える影響は「今のところない」と解釈するのが良いかと思います。)

 

パンダアップデート/ペンギンアップデート

巨大な大量ページを持っているところ、スパムを行なってきた所以外は本当に無風です。
にも関わらず、これがまた悪質な営業のフックになっているって話を聞きます。
普通の一般サイト、真っ当な事やってるサイトは気にする必要がないのです。

 

Googleの進化は「一般サイト」最優先

じゃぁ、どうしてなのかと言いますと、これは半分予想も入るんですけど、当然ながらGoogleの進化と言いますのは基本的にニッチな所から進化していくんじゃなくて、多くに影響を与えるように進化しますよね。要するに多数である「一般的なサイト」をまず最初に注力していったような感じでした。
ですので結果やっぱり普通のサイトはかなり高いレベルで評価できるようになっています。ほんと、驚くほどの状況になっていると思います。この5年来での進化というのは本当に大きいものでした。

ちょっとこれは、数値化出来るものではないので私のイメージでしかないのですが、2010年くらいまでというのは、検索エンジンからの評価基準のイメージは…

(スクリーン。検索エンジンからの評価指標のおおよその割合が棒グラフで表示される。2010年時点では以下のようなイメージだった。)

基礎的SEO配慮量技術的・裏技的SEO実施量コンテンツの内容

※注意 あくまでも感覚的なイメージ。かつては技術的・裏技的なSEOの占める割合が比較的大きかったと捉えるべき。)

基礎的なSEOは重要でしたし、コンテンツの内容っていうのも見てましたが、本当にわずかしか影響を及ぼしませんでした。
テキストあれば何でもいいやみたいなレベルがこの時期だったと思います。

しかし、裏技的なテクニックでいくらでも上げる事ができました。本当に楽をしていた時期でもあったと思います。

それがどんどん進化していって、だいたいこれが2011〜2013年くらい。

(スクリーン。2011〜2013年は以下のようなバランスだった。)

基礎的SEO配慮量技術的・裏技的SEO実施量コンテンツの内容

※注意 あくまでも感覚的なイメージ。)

今まではテキストさえあれば何でもいいというようなレベルだったものが、ちゃんとしたものを書かないとダメなものになっていった。
その分効かなくなったのは、(裏技的な)テクニック。正しいマークアップのやり方をしないで特殊なマークアップをして無理やり上げるっていうのはいっぱいありましたし、私も一番の得意技でした。

(会場笑い)

やっぱりそういう事がどんどん使えなくなっている。基礎的な配慮も、今まで基礎的な事をまともにしていないと評価してもらえなかったのが、徐々にそのあたりも陳腐化していっているという形です。

そして今、2014年、去年以降というのは本当に技術部分の影響力っていうのはどんどん減っていきました。

(スクリーン。2014年〜は以下のようなバランスだった。)

基礎的SEO配慮量技術的・裏技的SEO実施量コンテンツの内容

1.50.5

※注意 あくまでも感覚的なイメージ。後述されるが、基礎的なSEOはもうあまり意味が無いというわけではなく、単純にコンテンツ内容の占める割合がずいぶん強まったのだと捉えるべき。)

つまり、普通に価値のあるサイトが評価されるようになってきたっていう、ある意味当然の事なんですよね。こういう事が本当に、特に最近では起きています。

 

改めて、SEOが嫌われる理由

冒頭でSEOを嫌われる理由というのをお話しましたが、ちょっとここで振り返ってみます。

 

訳のわからない仕様変更に次々と対応しないといけない

対応が必要なものはごくわずか。
今申してきました通り、実は対応する必要はほとんど無かったと申しますか、極論を上げますと、一般的なサイトだけでしたら、SEOのブログとかで情報収集する必要性は一切無いものだと私は思っています。

 

どうしようもないところで売上が左右される

そういう所では大きな影響は滅多になし。どうしようもないところで左右されづらくなってきています。

 

悪い人だけが美味しい思いをしている

悪い人だけが美味しい思いをしているっていうのもよく言われるものではあったんですが、今実際これってほとんどありません。
昔、それこそ2010年頃っていうのはSEO会社は1000社以上あったと思いますが、今そのうちのほとんどが事業を撤退してしまったり、会社自体無くなったりしてます。美味しい思いをしてるんじゃなくって、SEO業界はもしかしたらここ5年のWeb業界の中で一番衰退した業界かもしれません。
やっぱり、悪いと申しますか、比較的悪質なことやってる所がそれだけの状況になっていっています。

 

Google一社に振り回されたくない

変な話ですが、個人的には「Webの進化の方が激しいのでは?」っていう風に思っています。
Googleも振り回されてるんですよね。スマホとかどんどん変わっていく、とか、どんどんニッチな方向に行く、とか。
必死に振り回されている中で、ひとつの流れの中にいるだけであって。Googleが振り回しているわけでは無いと思います。

このように、よく考えてみますと、SEOとの付き合い方っていうのをしっかりと考えれば、困ることとか嫌がることはあんまり無いのかなと思います。しかし、「付き合い方」っていうのがやはり問題です。その部分さえ間違えなければ大きくSEOで困ることは無いんだと私は思ってます。

 

SEOと上手に付き合う3つのポイント

最後にSEOと上手くポイントについてお話したいと思います。一般的なWebサイト向けにおすすめするSEOとの付き合い方です。

 

1 新情報を気にしない

新しい情報は基本的に気にしないでいいと思います。と申しますか、せいぜい気にするといっても、Googleの公式ブログだけ見てればいいんじゃないか、と思います。
他の部分で情報いっぱい出てきています。が、大きなサイト・特殊なサイトに関わるわけではないのでしたら、有効な情報率があまりに低いんですよ。それで変に不安になってしまいますし。
本当に重要な情報といいますのは、Googleもちゃんとお知らせをしてくれます。そういうところには気づけるものです。
そして何か新情報に対応するという事につきましても、今はもう検索流入がビジネス上の影響があった時だけしっかりと調査をする、もしくは相談を出来る人を作っておく、っていうのは必要かもしれません。
が、ビジネス上の影響があった時のみ動くようなもので、事前に動くものではないと思います。

 

日々変わるアルゴリズムに対応していかなくても良いのか?

これはもう、今は普通に無理です。もう私は自身を持って言えます。
私はここはしっかりやっています。それでどれだけ苦しい思いを、膨大なデータを見た上でやってきて、普通このデータって気づけないや、っていうような部分とか、すごい実験を繰り返さないと気づけないような部分ばっかりです。
ですので、アルゴリズムに対応しようっていうのが、今はもう現実的ではないんですよね。

 

後手にまわると損失があるのでは?

まず検索エンジンに対して先手を打つっていうのは、大きな流れで先手を打つというのはもちろんありかもしれません。コンテンツ重視とかそういう大きな流れ。
ですが、そういうレベルではない所で先手を打つというのは、費用対効果が悪すぎます。
たとえば先手を打って対応した、著者情報にしっかり対応するというのは全部ダメになりましたし。

(※Googleがページの著者情報を重視し、所謂オーサーランクが検索順位のファクターになるという流れがあったが、その後Googleの著者情報機能自体が取り下げられてしまった。)

それこそSSL化とかも、大至急やってしまえという事で工数をかけてやったけれども、実際に今は効果がないわけです。先手を打っても無駄になった。

ほとんどの場合は費用対効果が悪いという事です。実際に影響が出てから対応するので充分だろうと私は思います。

ですのでこのGoogle公式ブログ以外の情報は気にしない。ビジネス上の影響があった後でちゃんと動き出す、でいいんじゃないかというのが私の考えです。

 

2 変わらない基礎知識を確実に持つ

ただ、そこの部分しっかりやる上では、前提的な基礎知識は必要な部分があります。
変わらない部分での基礎知識を持つ必要があるとは思います。
これにつきましては、前の席にいるから言うわけではないんですが…私セミナーでもよく言うんですが、この本が基礎知識としてはオススメをしています。

検索にガンガンヒットさせるSEOの教科書 

(※この本の著者であり、株式会社アイレップ取締役の渡辺 隆広さんが会場最前列にいらっしゃっいました。)

アイレップという、私が前いた会社の渡辺隆広さんという方が書いた本なんですけれども、これは私が関わりがある人だからというわけではなく、日本のSEOのなかなかしっかりしている人が、なにか1冊SEOを学ぶ本紹介してくれと言われたら、ほとんどの人がこの本を紹介していきます。それくらい多くの人に認められている一冊です。

この本なんですが、2003年に初版が出たもので、それを改訂したものが2008年に出ています。つまり12年前と7年前の本です。
でも、今のSEOの人が何か一冊と言われると大概この本が出てくるっていうのは、変わらない重要な基礎知識が存在するということの証明になっていると思います。

 

最後に、ある意味これだけでもいいと言えるかもしれません。最近SEOの話をするといつもこういう話になってしまいますが…

 

3 検索される情報を着実に追加していく

やっぱり、コンテンツ増やすしか無い、です。

特に巨大なサイト以外、普通のサイト、スタティックなサイトで大幅に(順位を)上げていくには、コンテンツを足していく以外で大きく成果を出すことは本当に難しくなりました。ですので、ターゲットが欲しいと考えられる情報をWebページとしてどんどん蓄積をしていくというのが重要になります。

これはもうやるか、やらないか、という事です。思いつかないという事も無いと思いますし、後はコストをどこにかけるか、という事でしかないと思います。

個人的には、充分に方法はあると思います。やり方のポイントもあると思いますし。
私が最近お話をしている方法としてはこちらです。

 

(ここで、辻さんの提案する”コンテンツの作り方”のかなり具体的な方法やノウハウが2つ紹介された。)

 

まとめ

さて、一般的なWebサイト向けにオススメする検索エンジンとの向き合い方について述べて参りました。
一言でまとめるとこういう事です。

 

”SEOは基礎知識だけを持ってユーザーが必要とする情報を考え続ければいい”

 

これだけやっとけばどうにかなるものだと私は思っています。

最後です。いくつかお話をさせてください。

SEOで起こる悲劇について

SEOについて、どうしようもないレベルで酷い状態になっている話をよく聞きます。ちょっと大変だねー、っていうレベルも含めて、色んなSEOの悲劇は聞いてきました。
こういう場でお話をする事で、SEOに苦しめられる状況が少しでも減るといいなと思うんですが。

色々と伺いますと、SEOで発生する大きな悲劇の問題って、ほんとに2つしか無いんです。
「悪質な会社に騙された」か、「不要な情報に踊らされた」かのどちらかですね。

悪質な会社に騙されるのも、大概不要な情報が混じっている場合が多かったりします。今の状況では、そういう情報自体気をつけておけばいいんじゃないだろうか、もうほとんど気にしないでいいんじゃないだろうか、というのが私の考えです。

悪質な会社に騙されないようにして、不要な情報は全部スルーする。それだけで大きな問題は発生しないだろうと思います。

その上で、一般的なWebサイトにとっての、SEOで行うべき事はこの2つ(モバイルフレンドリー、地域検索対策)です。
この2つをしっかりやった上で、ユーザーに求められる情報をちゃんと掲載していく事ができれば、今の検索エンジンであれば普通に評価されます。

検索エンジンが進化をするたびに、順位や流入、売上がアップしていく事につながるはずなんです。

是非とも、皆様のサイトがこのような状態になるといいなと思います。

以上、ご静聴ありがとうございました。

(会場拍手)

 

質疑応答

「今現在、外部対策はどういう状況なのか?」

いわゆる外部リンクの業者につきましては、私は否定はしません。
現実的に利かないわけではない。効く場合もある。けれども、まぁあのー…、運が悪いといいますか、最近だと運が良ければ効く、「普通の運」だったらやられるぐらいの状況になっていると思います。
普通に外部リンクはまだ必要な状況です。が、コンテンツで集めていくという形を取るしか無いと思っています。

 

参加してみて

決して、「SEOは気にしなくていい。検索エンジンの事なんて無視していい。」というわけではありません。度々述べられていたように、検索エンジン対策への基本的な知識や対応は絶対に必要です。ただ、かつては重要だった実装方法や技術面・裏技的なところは、「一般的なサイトに限って言えば」重要性が縮小し、その分コンテンツ重視になっているという事です。

別のインタビューで辻さんはこのように答えられています。

“SEOは今後必要ではなくなるのではないか?と思われる方も多いと思いますが、私は千年後も変わらず必要な技術と考えています。”

“言い換えると、「Googleというデータベースのインデックスに、自分の持っている情報やサイトをより有利に格納する方法」ということです”

辻正浩氏が明かすSEOの考え方【2】SEOは今後も必要な技術なのか?

僕も同じように考えています。手前味噌ですが、以下は自分の過去記事からの抜粋です。

そもそもクローラーがWebサイトの情報を適切に取得できる事が大前提です。
SEOとは「検索エンジン最適化」の意味ですから、正しいSEO知識でWebサイトを最適化させるための知恵はこれからもずっと求められ続けるでしょう。

SEO成功報酬サービスはもうすぐ崩壊する説 | SEO Scene 名古屋SEOコンサルタント

このように、本記事冒頭にも書きましたが、まさに「答え合わせ」となるような内容でした。なんというか、頭の中に組み上がっていたものに、辻さんのお話でしっかりニスを塗って頂いた感じ。自分の考えがちゃんとコーティングされて、ツヤツヤピカピカしている感じというか(笑)
参加者の中で、SEOに正しく向き合っている方は、僕と同じ感覚を抱いているんじゃないでしょうか?

セッション内のお話でもありましたが、本当にSEOまわりはよくわからない話が湧いては消えの繰り返しです。
実際に僕も各所で「SEOって、Googleの気分次第で色々変わってよくわからない」と言われる事があるのですが、その度「Googleの本質は一度だって変わったこともブレたこともない。その本質だけちゃんと見ていれば何も気にする必要はないんです。」とずっと答えてきました。
そして、辻さんのお話も正にそういった内容のもので、「あぁ自分は間違っていなかったんだな」という想いになり大変嬉しかったです。やはり、辻さんの口から出る言葉は流石に説得力が違うんですよね。

懇親会(打ち上げ)の席では、偶然辻さんとじっくりお話させて頂く機会に恵まれました。ここには書けないような貴重な裏話や、個人的にすごく勇気づけられるお話を頂けて、大変光栄な瞬間でした。
この場を借りて改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

やはり人間の口から飛び出すリアルな言葉というのは、ネットの記事に書いてあるものとはまた違った説得力がありますし、また人との出会いや繋がりも生まれて大変な価値があると思います。
これを軽視する事は、重大な機会損失かと思いますし、参加費だってたかだか数千円、自己投資の価値は充分にあると思います。

僕は今名古屋にいるので名古屋の情報になってしまいますが、SEO系ではこんなイベントがありますので、是非参加してはいかがでしょうか。きっと得られるものがあると思いますよ。

 

7月15日(水)
「ガッチリ成果を出すWeb担当者 誰も気づいていない仕事の鉄則」  〜解析からSEOまで戦略を重ねていく「ウェブ設計図」の作り方〜」

 

また、次回のWCANは9月12日土曜日、「WCAN 2015 Autumn」と題して行われるという事です。今から予定を空けておきましょう!

※本記事のアイキャッチ画像、挿入画像につきましては、WCAN主催 アップルップル代表の山本一道さんのブログより拝借させて頂いております。

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