安全保障関連法案の衆院通過をめぐる攻防がヤマ場を迎えている。首相・安倍晋三は支持率がさらに下がり、毎日新聞の世論調査(7月4、5両日実施)のように不支持率が上回ることを覚悟しているため、安保法案の成立は確実だ。安倍官邸は世論調査で軒並み不支持率が支持率を上回る事態を織り込み、安保法案が成立した後、10月以降に政権を浮揚させる方策の検討に模索している。
原発再稼働、70年談話、TPP……難題は山積み
自民、公明両党は15日にも衆院平和安全法制特別委員会で採決に踏み切り、16日に衆院を通過させる構えだ。参院で議決しない場合、衆院で再議決できるぎりぎりの期限が24日であるため、1週間程度ずれる可能性がある。いずれにしても、同委、および本会議採決が混乱する公算が大きい。
9月とみられる参院での採決も同じような事態になるだろう。いや、政権にとって衆院以上に悪い事態となっているかもしれない。というのは、参院で審議中に、九州電力川内原発1号機の再稼働、戦後70年談話の発表、環太平洋連携協定(TPP)交渉妥結が想定され、そのたびに衆参両院で予算委員会での審議が求められることになるからだ。
これらの問題は、参院で野党が審議拒否を続けづらくさせる効果はある。しかし、予算委が開かれれば、野党が政府を厳しく追及するのは必至だ。このため、安保法案のみならず、原発再稼働、70年談話なども支持率を下げる要因となる可能性が高い。ほかにも、2020年東京五輪・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場の建設費に巨額の資金を投入することへの批判もある。
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