西尾邦明、大隈悠
2015年7月12日16時01分
総合小売り大手3社の2015年3~5月期決算が8日出そろった。イオンとセブン&アイ・ホールディングスの営業利益は3~5月期としては過去最高。ただ、総合スーパーはユニーグループ・ホールディングスも含め3社とも振るわず「変身」を進める。
イオンの総合スーパー事業は前年同期に続いて営業損失。赤字額は47億円だ。「一般的な商品をひと通りそろえた店は相手にされない」(イオンの岡崎双一執行役)。セブンのスーパー事業と、ユニーグループの総合小売事業も、営業減益にあえぐ。
日本チェーンストア協会全体の売上高は1997年に17兆円近くあったが、14年は13兆円だ。加盟店減少もあるが、「何でも売っているが欲しいものはない」といわれる総合スーパー、特に衣料の不振が大きい。この間、売上高に占める食品の割合は5割から6割に増えた一方、衣料品は2割から1割に下落した。
業界で「総合スーパー改革」が叫ばれて久しい。取引先をたくさん抱えていることもあって歩みは遅いが、成果も出始めている。
イオンは傘下ダイエーの赤羽店(東京都北区)を先月、新装。衣料品売り場を、生活用品の3階に集約。空いた2階で、従来1階だけで扱っていた食料品や関連商品を扱い始めた。「フードスタイルストア」と名付けた店の第1号。新装後の売上高は前年より4割多い。来春までに神戸市のダイエー三宮駅前店など5店に広げる。
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