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【芸能・社会】

吉永小百合 二宮かわいい息子 映画「母と暮せば」長崎ロケ

2015年7月12日 紙面から

 山田洋次監督(83)の最新作「母と暮せば」(12月12日公開)の長崎ロケがこのほど、報道陣に公開され、親子を演じた主演の吉永小百合(70)と嵐の二宮和也(32)がラストシーンの撮影に臨んだ。吉永は「かわいい息子。こういう息子に出会えてよかった」と二宮との共演を喜んだ。

 同作は長崎を舞台に、原爆で亡くなった最愛の息子・浩二(二宮)が母親の伸子(吉永)のもとに亡霊となって現れ、生きる気力を与えるストーリー。公開されたのは伸子と浩二が教会の中を寄り添って歩くラストシーンだ。ロケ地となった長崎市の黒崎教会には、吉永と二宮のほかに主要キャストの黒木華(25)、浅野忠信(41)、加藤健一(65)が勢ぞろいした。

 教会内では、山田監督が2人に入念に指示を出し本番がスタート。厳粛な雰囲気の中、着物姿の吉永を学生服姿の二宮がそっと抱き寄せ、作品の中で本当の親子以上にきずなを強めていった2人が一歩一歩、教会内をゆっくりと歩んだ。

 4月26日に東京都内でクランクインし、吉永は同教会のシーンでクランクアップ。「山田監督のあふれる情熱を受け止められたか、もっとできたんじゃないかと反省している」と謙虚に撮影を振り返った。

 二宮は大半のシーンを吉永と2人での撮影。初の山田監督作品で撮影前は緊張していたというが、「(撮影中は)ぜいたくな一日が進んで行った。最後のシーンが共演者の方々と長崎で終われて良かった」と笑みを浮かべた。

 二宮によると、吉永は役づくりのため、二宮の幼少期の写真を借り、親子としてのイメージを膨らませていったという。かなりの思い入れを持って撮影に臨んだ吉永。二宮の息子役について、「初めて会ったその日から、二宮さんは本当の私の息子じゃないかと思うぐらいピッタリ寄り添えた。かわいい息子。こういう息子に出会えてよかった」と顔をほころばせた。また、二宮の演技を「しなやかで力が入らなくてすばらしい。いつも引っ張ってもらった」と絶賛した。

 吉永から絶賛された二宮は恐縮の面持ち。「すごく優しかった。カットがかかって、一度だけ抱きしめてくださいました。ぜいたくな時間と言ったのはそういうところもある」と明かすと、吉永は「(演技が)あまりにも素晴らしいんだもん」とほおを赤らめた。

 二宮は昨年12月、嵐のコンサートで同作について「今度、『さゆゆ』と共演します」と発言。吉永を「さゆゆ」と呼んで話題になった。二宮は「あれは若気の至りです」と苦笑したが、山田監督は「いいんじゃないの、『さゆゆ』」と“さゆゆ推し”。吉永はそんな二宮をほほえましく見つめた。 (高橋謙太)

◆山田作品初のファンタジー

 同作は、広島を舞台に描かれた「父と暮せば」を代表作に持つ作家の井上ひさしさんの遺志を継いで山田監督が製作。山田監督初のファンタジーで、配給元の松竹の120周年記念作品。公開日の12月12日は、同社を代表する巨匠・小津安二郎監督の誕生日で命日でもある。

 

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