石原慎太郎氏「安藤氏の責任ではない」新国立工費に新税導入案
2015年7月12日10時59分 スポーツ報知
元東京都知事の石原慎太郎氏(82)が12日、フジテレビ「新報道2001」に出演し、新国立競技場の総工費高騰が問題となっていることについて、「(競技場のデザイン審査委員長を務めた)安藤さんの責任ではない」と、建築家・安藤忠雄氏(73)を擁護した。
石原氏は、16年五輪の東京招致を考えていた時から安藤氏と「メーンスタジアムは晴海に作ろうと話していた」と明かした。今回の新国立のデザインについて「選んだのは、安藤さんという世界的な天才的な建築家だが、コストについては細かく知らなかったのでは」とし、「工費は請け負ったゼネコンが決めること。彼(安藤氏)の責任ではない」と話した。
工費の都の一部負担については、“新税”導入を提案。現在、通勤などによる東京の昼間人口が450万人であるとし「都民以外の通勤者などに一人あたり1000円を税金で支払わせればいい。そうすれば年間600億円が入る。五輪が終わるまでに、時限立法として作るべき」と独自案を述べた。「舛添(都知事)君は、自民党とケンカして出ていった人だから言い出しにくいかもしれないが」と加えた。
2520億円に高騰した新国立の総工費に対して、建築関係者を筆頭に批判が止まない。石原氏は、前回64年の東京大会の五輪担当相が佐藤栄作氏だったことを引き合いに出し、「今の担当大臣は小物すぎる」と下村博文文科相(61)や遠藤利明五輪相(65)をバッサリ。「有無を言わさず五輪をまとめられるリーダーが必要。今なら菅官房長官しかいない」と断言した。