【BOX】帝拳・浜田代表、強敵モレノ分析「スキを作らせない」
2015年7月11日6時0分 スポーツ報知
◆報知新聞社後援 ワールドプレミアムボクシング ▽世界バンタム級タイトルマッチ12回戦 王者・山中慎介―同級3位・アンセルモ・モレノ(9月22日・大田区総合体育館)
モレノは6年以上にわたりWBA王座を死守してきた名手で、決して過去の選手ではない。むしろ山中より年下の30歳で円熟期を迎えている。
世界戦13勝中、KOはわずか3勝。確実にポイントを拾う老練なアウトボクシングで、強さというよりうまさで白星を重ねてきた。帝拳ジムの浜田代表は「上体が柔らかくて防御が良い。戦い方も相手のパンチを外しては打ち、相手が来ないなら打つ。スキを作らせない」と厄介さを語る。
2頭体制のWBA同級は、13年12月までスーパー王者のモレノと正規王者の亀田興毅が存在。WBAは両者に統一戦を指令したが、興毅がスーパーフライ級転向を表明して王座を返上し、試合を回避したほどだ。
過去4人の元世界王者の挑戦を退けてきた山中は「空転させられる怖さはある」と心境を吐露。浜田代表も「モレノが山中の実力を出させない展開に持ち込むこともありえる」と懸念を示した。好材料は強打者との対戦が少ないこと。バンタム級離れした山中のハードパンチで難攻不落のモレノに風穴を開けたい。