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初めに言っておくが、このリストにはヘラジカのような、毎年抜け落ちて生え変わる”枝角”は含まれていない。このリストにあるのは、血の通った頭蓋骨の拡張部分であり、一生ついたままの”角”をもつ動物である。シカ科の動物たちについているのは枝角であり、ヤギ、レイヨウやウシ科の動物についているのが角である。
どっちでもいいじゃんそんなの!と思う人もいるかもしれないが、ここではあえて本物の角にこだわって、その中でもちょっといい感じなものを10ほとピックアップしてある。そして彼らはそんな素晴らしい角を持つが故に、人間に狩られている事実も知っておいてほしい。
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1. マーコール
アーカイブによると、マーコールは中央アジアの山地を住み家としており、まるで北アメリカのシロイワヤギのように、ゴツゴツとした岩山を華麗に登っていくそうだ。生息数が極少数になっており、野生ではおよそ2,500匹ほどしか残っていないと言われているが、これは、152cmにもなるという笑ってしまうほど立派な螺旋を描いた彼らの角目当てに狩りが行われていたせいである。
2. サイガ
カザフスタンやロシアの埃舞う大草原地帯が原産で、移住の際にウズベキスタンも経由したのではと言われるサイガは、正真正銘、ウソみたいに素晴らしい姿をしたレイヨウである。
肉付きが良く、猟銃のような形をした鼻は、住み家の埃を取り除くのに使われ、寒い冬に冷たい空気を肺に届く前に暖めるためにも役立っているのではないかと予想されている。渦巻き状の角は軽く、薄暗いピンク色をしており、翡翠のような光沢を放っている。この動物もまた、深刻な絶滅の危機にさらされている。
3. ヌビア・アイベックス
ヌビア・アイベックスの巨大で後ろ向きに反り返った角は、アラブ地方や北アフリカにそびえ立つ山脈の危なっかしい頂上でオス同士が戦う際に相手を打ちのめす為に使われる場面を想像すると、より印象的に見えるのではないだろうか。
アイベックスにはいくつか異なる種類がおり、それらが同じ種に属するのかどうかは定かではないので、どうかアルプス・アイベックスの愛好家の方たちは、ここに挙がっているのがヌビアのアイベックスだからと言って不快に思わないでほしい。
4. バーラル
信用性の高い情報源によると、バーラルはその毛皮の青みがかった色合いから、ヒマラヤン・ブルー・シープとしても知られているそうだ。ネット上でバーラルの画像を長い事見比べてみたのだが、残念な事に、どうもこのヒツジの色が青とは言い難い。しかし!彼らの角は逸品である。でこぼこして細いヤギの角と比べると、ヒツジの角は広くてすべすべしているが、中でもバーラルの角は見事である。
5. アダックス
アダックスは、ネジ角レイヨウというぴったりのニックネームでも知られている。この動物はレイヨウで、見ればわかるように角があり、その角にはネジのようにぐるぐると線が付いている。生まれの地であるサハラ砂漠からは基本的に絶滅してしまったが、奇妙な事に保護環境下において力強く生き延びており、動物園でよく見られる。
6. ムフロン
ムフロンは、ヒツジの祖先だと考えられている動物である。コーカサス北部と東部、イラク、イラン北西部に棲息している。 3000年前には、アナトリア半島、クリミア半島とバルカン半島にさらに広がっていた。通常、険しい山岳地帯の森林限界付近に棲息している。冬になると、ムフロンは標高が低いところへと降りてくる。
7. ブラックバック
ブラックバックは、インドの大自然の中を跳び跳ねながら暮らしている。その素晴らしい角とアライグマを逆さにしたような模様のせいで、富豪ハンターたちに最も好まれた狩りの標的であった。
現在は保護されているが、保護活動が起こった原因の一つに、あるインドの映画スターが、絶滅危惧種のリストに載っているにも関わらず、何匹かのブラックバックを仕留めたところを見つかってしまった事があげられる。
8. シロオリックス
シロオリックスとは、北アフリカに生息する水牛である。以前は広い地域に生息しており、大きな群れを組んでサバンナ内をうろうろしていたが、狩りの的にされ(食用ではあったが、肉としてと言うよりは角として)、消えていった。
もっと興味深い事に、オリックスは野生では絶滅してしまっているが、動物園にだけはまだ生存が確認されているという。大きな動物ではないが、角は長さ4フィートにもなる。
9. ジャイアントイランド
中央アフリカ生まれのジャイアントイランドは、世界で最も大きなレイヨウである。彼らはバリエーション豊富な角を持つ。頭の近くではキツめの渦を巻いており、先っぽに向かってどんどんまっすぐに伸びている。
10. ジャクソンカメレオン
そしてオチ部分を担当するのがこのカメレオンである。ジャクソンカメレオンは、東アフリカが元々の生息地ではあるものの、今ではハワイ島中で見る事が出来る。恐らく、南国のペット貿易が原因だろう。彼らの頭についているのは、アダックスやマーコールやジャイアントイランドと同じように正真正銘の血の通った角であり、その用途も同じである。そう、繁殖期にライバルの雄と闘うためだ。
via:modernfarmer・原文翻訳:melondeau
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コメント
1. 匿名処理班
草食動物なのにこの強かっこよさ
そしてまさかのカメレオン
2. 匿名処理班
動物保護運動を否定する人も多いがこういった進化の奇跡が
絶滅で二度と見ることができなくなるのは悲しいなぁ
3. 匿名処理班
アイベックスのかっこよさが異常
4. 匿名処理班
サムネイルの角動物があまりに立派で、つい読んでしまった。
5. 匿名処理班
シロオリックスの生息地が北アフリカの広範囲ってトコを読んで、こんなん居たっけ? って違和感あったんだが、野生の個体は絶滅と知って、その違和感に納得。
綺麗な白い体と優美な曲線を描く繊細な角を持った草食動物の大群をもう見られないとは、悲しすぎるぜ・・・。
6. 匿名処理班
アルガリは?
7.
8. 匿名処理班
ラーチって牛がいない。でっかいのはリストから外れてたのかな、もしかしてあれも生え変わる?
9. 匿名処理班
アイベックスさんは自分の背中を抉っちゃいそうだな
10. 匿名処理班
この角の形の多様性、かつて絶滅したアンモナイトの殻の多様性に通じるものがあるな。
11. 匿名処理班
6のムフロンって名前の響きで笑って、画像の中の動物がムフッて感じだったので、なんか納得した
12. 匿名処理班
角が生えたカメレオンなんて知らなかった!
小さな恐竜みたいでかっこいい
密猟者やコレクターは角も毛皮も生きていてこその美しさだってわかってねぇんだな
13. 匿名処理班
アイベックスさんかっこよすぎe
14. 匿名処理班
酒飲んで朝帰りした時の「母ちゃん」の角も見事である。
年々増す体格と共に相手を土下座させる勢いがある。
15. 匿名処理班
マーコールほんとすき
16. 匿名処理班
アイベックスがかっこよすぎてだな
17. 匿名処理班
とても大きな三角錐のツノを
持ってる水牛もネットで見たよな。
ツノに血が通ってるというと
折れたりしたら歯医者の痛みと
同じように痛いのではなかろうかと
思うとちょっと怖いよな。
水牛の記事によると、
血が通ってるだけあって、
ツノに抱きつくと暖かいのだそうな。
生きてる間に一度でいいから
おれも抱きついて暖まってみたいよな。
18. 匿名処理班
カッコいいけど、頭蓋骨の一部の角なら
折れたら死んじゃうのかな?
それ考えて見直したら、凄く怖い 痛そう
喧嘩の時、角ぶつけ合うんでしょう?ヤバイ痛さだと思うんだけどw
19. 匿名処理班
ユニコーンみたいに前方に角が伸びないのはなんでだろうね
そっちのほうが攻撃力高そうだが
20. 匿名処理班
ジャイアントイランドが好みかな
21. 匿名処理班
さすがにツノゼミは入ってるよなって思ったら
…昆虫なんて一匹もいなかった。
22. 匿名処理班
欲しくなるのもわかる気がするけど美しい動物が消えてしまうのは悲劇だよなー
23. 匿名処理班
角目当てに殺してどうするんだ。角だけより、角が生えてる生き物そのものこそがよっぽど美しいことがわからないのか。そんなこともわからず、美しい生き物を殺し、残骸の角を手にして喜ぶなんて、粗末で哀れな感性だ。
24. 匿名処理班
どれも初めて見るものばっかり
25. 匿名処理班
水平方向にでっかい角が伸びてるアフリカの牛はなんでリストから漏れてるんだろ
26. 匿名処理班
美しいと思う俺はおかしいのだろうか?
天を突き、猛々しく聳り立つその姿に、ただ魅入られる。
27. 匿名処理班
4. バーラル めっちゃ触り心地よさそう!串刺し覚悟でモフりたい!
>残念な事に、どうもこのヒツジの色が青とは言い難い。
こまけぇことはいいんだよ!
じゃなくて、動物の毛色業界では、グレーの被毛をブルーっていうんだよ。
ハムスターにもサファイヤブルーっているじゃない。
28. 匿名処理班
「ところで俺の角を見てくれ こいつをどう思う?」
「すごく… 洞角と角鞘が生み出した芸術です…」
29. 匿名処理班
パルモさん!!!?????
ってタイトル見て思った自分は、ええ、汚れてますとも( ´▽`)
でもあえて言う
これは釣りタイwwww!!!
30. 匿名処理班
※19
基本は外敵と戦うためではなく、同種のオスとメスを巡ってケンカするためのものなんで、
あんまり殺傷力高いのはまずい。交尾する前に怪我で死んじゃう。
31. 匿名処理班
絶滅種ではではアルシノイテリウムのごんぶとな角こそ至高。
32. 匿名処理班
上野にある国立科学博物館の最上階に色んな生物の剥製が大量に展示されてるんだけど、入場して最初に眼に入るのがクソデカい馬か鹿の剥製があるんだけど、そいつらの角がドリルみたいなって形状でめちゃくちゃカッコいいんだ。東京に行った人は是非とも国立科学博物館の剥製コレクションは見たほうがいい。
33. 匿名処理班
立派な武器を持ってしまったがためにハンターに狙われてしまうというのは何とも皮肉なお話で。
34. 匿名処理班
アイベックスってバイコーンじゃねえか
35. 匿名処理班
角はロマン
36. 匿名処理班
イランドの角ホント好き
この造形はメスが惚れんのもわかる
37. 匿名処理班
モンハンってツノが立派なのは草食で
あの世界での生態系をちゃんと考えて作られてる
最近はなんか残念な感じになっちゃってるけど
38. 匿名処理班
※21
これは枝角やケラチン質系、昆虫編などのシリーズもリクエストしたくなるテーマの記事でしたね!
39. 匿名処理班
※37
初期は面白かった。狩らず観察してたら水飲み場に行ったり巣で休んだり、肉置いたら食べたりとそこに生活している生物を狩ってる感があった。
最近のは生物じゃなくて敵怪獣。探すまでもなく定位置で待ち構えてたりする。
アクションゲームとしてはそれで正解なんだろうけど、初期の頃の生活ゲーム的なのが好きだった私には相容れなかった。
40. 匿名処理班
そういえば偶蹄類って角を持っている奴が多いな。
奇蹄類や絶滅有蹄類はサイみたいな奴以外、角を持ってるのはそんなにいなかったんじゃなかったっけ?
41. 匿名処理班
ヤギ 食い物なのにこの素敵な角、この禍々しさは何だろう
素敵
42. 匿名処理班
うーむ、素晴らしい…
角がどういう進化を経て現在に至るのか気になるな
生き残る為に!子孫のために!角を残そう!って訳じゃないが、ここまで立派な角なら何らかの理由があって代々受け継がれてるはず。
43. 匿名処理班
牛の角→骨
サイの角→髪や爪と一緒
じゃあサイは角取られても人が髪切ったり爪切ったりと同じで痛くないんだね^^
検索した結果…なにこれ血まみれ死ぬじゃんこれ酷すぎ
44.
45. 匿名処理班
※2
感情的な保護が概してNGだけど
絶滅危惧動物に関しちゃ絶滅されたら元も子もないわけで
保護するのはあらゆる意味で当然の成り行きだと思う
まーてめぇが生きてる間だけ狩り楽しみ希少な獲物を得たい、後は単に刹那の金が欲しいだけって奴も結構いるけどな
そんなんに配慮する理由は一つもあるまい
46. 匿名処理班
シートン動物記のオオツノヒツジ、クラッグの話がめっちゃ好き。
47. 匿名処理班
これらの角はもちろん立派だけど
ヘラジカなんかの大きな角が毎年生え変わるというのが
信じられないんだ
あの大きさが毎年となるとどんだけ急速なのか見ててわかるのかな