台湾:馬英九総統「私は『友日派』」 「反日」懸念を否定
毎日新聞 2015年07月07日 19時20分(最終更新 07月07日 23時12分)
【台北・鈴木玲子】台湾の馬英九総統は7日、抗日戦争勝利70年記念行事で「私は『友日派』だ」と強調した。残り任期1年を切った馬政権が抗日戦勝記念行事を相次いで展開していることに、対日姿勢を硬化させたのかと日本側が抱く懸念の払拭(ふっしょく)を狙ったとみられる。
馬氏は「(ある人は)私が何度も抗日記念活動に参加しているので『反日派』だという。ある人は台湾の農民に貢献した(日本統治時代の水利技師)八田与一を評価しているので『親日派』だという。どちらでもない。私は『友日派』だ」と述べた。さらに「恩とあだをはっきり分けてこそ真の友としての道がある」と付け加えた。
日中全面戦争の発端となった盧溝橋事件78年に合わせて台北市内で始まった国際学術討論会の開幕式で言及した。日本に一定の配慮を示しつつ「親日ではない」とも明言することで、中台関係重視の姿勢を中国寄り勢力にアピールする微妙なさじ加減を見せた。