【ソウル聯合ニュース】韓国保健福祉部は9日、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの新たな感染者と死者が出なかったと発表した。新規の患者は4日連続で確認されておらず、感染者数は計186人のままとなっている。
このまま新規の患者が増えなければ、来月の初めには終息宣言が出る可能性がある。
一時16カ所まで増えた集中管理病院はサムスンソウル病院(ソウル市)など2カ所に減った。同病院では最近まで医療スタッフを中心に患者が発生していたが、新規の患者が発生する可能性は低い。
隔離対象者の数も減っている。9日午前6時現在の隔離対象者は前日比122人減となる689人で、感染者数が18人だった拡大初期の先月1日の682人に近い水準となっている。
防疫当局は終息宣言の基準を設定するため、世界保健機関(WHO)との協議を続けている。新規の患者の発生が止まった日を基準とするのか、最後の患者が完治した日を基準とするのかなどを検討していることが分かった。
現時点では、新規の患者発生が止まった時点を基準とし、最大潜伏期間である2週間の2倍である28日後に終息宣言をする案が有力だという。そのため、最後に新規の患者が発生した4日から28日後となる来月1日に宣言が出されるか注目が集まっている。
疾病管理本部の関係者は9日の会見で、「まだ患者発生の危険がなくなった状況ではないため終息宣言の基準を定めていない」とした上で、「もし終息宣言をするとしても、MERSウイルスが流入する可能性は常にあるため、検疫や検査は維持していく方針」と説明した。