韓国中銀が政策金利を据え置き 年1.50%

【ソウル聯合ニュース】韓国銀行(中央銀行)は9日、月例の金融通貨委員会を開き、政策金利を現行の年1.50%で据え置くことを決めた。

 政策金利は昨年8月と10月、今年3月と6月にそれぞれ0.25%ずつ引き下げられ、現在は過去最低となっている。

 今回の据え置きの背景には、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス問題に対応するため先月に政策金利を引き下げた効果と、このほど韓国政府がまとめた22兆ウォン(2兆3340億円)規模の景気対策の効果を見守るという判断があったようだ。年内に米国が利上げに踏み切ると予想されることも要因に挙げられる。

 これまでは韓国が政策金利を引き下げても、海外投資家の資金引き揚げは特に見られなかった。しかし米国が利上げすれば、新興国をはじめ世界金融市場の変動性と不安が増す可能性がある。すでにギリシャのデフォルト(債務不履行)状態や中国株式市場の急落などの悪材料で市場には不安が広がっている。

 また、韓国の家計(個人)負債の急増も、追加利下げをとどまらせる要因になったと分析される。昨年後半から不動産に対する融資規制の緩和と利下げが行われた影響で、家計負債は月7兆~8兆ウォンずつ増加し、現在は1100兆ウォン台に上る。

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