(新番組)HEAT #01 2015.07.07


そう「HEAT」。
「HEAT」見てね。
「HEAT」。
「HEAT」このあとすぐ。
「HEAT」スタート。
(無線)ピーピーピー
(無線)火災予告。
品川区東品川1丁目火災入電中。

(無線)品川区出火報。
品川区東品川2丁目3番10号。
ウーー…
(無線)シーフォートスクエア出火。
なお252多数あるもよう。
ジリリリ…
(非常ベルの音)
(館内アナウンス)避難してください。
火事です。
避難してください。
(無線)高輪指揮1から東京消防。
(無線)高輪指揮1どうぞ。
(無線)高輪指揮南251活動開始屋上より黒煙確認延焼中。
(無線)なお現在社員多数避難中。
(無線)高輪大隊長応援要請救助ヘリ1機どうぞ。
(無線)東京消防了解。
避難してください!落ち着いて!ゆっくり!ウーー…
(合田篤志)下車。
よし。
本部隊到着しました。
よし!建物内に逃げ遅れた社員多数避難誘導にあたれ。
了解!外に出てくださ〜い!走らないで!慌てず押さないで!落ち着いて避難してください!慌てずに…。
各フロアの逃げ遅れ状況を確認せよ。
了解!プルルル…
(呼び出し音)プルルル…プルルル…
(池上タツヤ)どうも橘会長。
ご無沙汰しております。
クローバー都市開発の池上タツヤです。

(隊員)はい皆さん落ち着いて!・
(隊員)落ち着いてくださ〜い!ちょっと!ちょっと!ええ聞きましたよ例の話本格的に進められるそうで。
ちょっとあなた!もちろん具体的なプランもご提示させていただきます。
・ピンポーン!
(エレベーターの音)あっちょっと!合田隊長。
(無線)社員の方がエレベーターで1人上に。
(無線)エレベーターは17階で停止。
火事です。
はい自信があります。
避難してください。
火事です…。
では明日にでもお伺いできればと。
いた!ちょっとあなた!・もしもし?すいません後ほどおかけ直しします。
ジリリリ…あのこれ止めてもらえませんか?さっきからうるさいんだけど。
はぁ?止めてください。
大事な電話があるんで。
あの一応今何が起きているかご存じでしょうか?もちろん。
ご苦労さま。
でしたらご協力いただけませんか?こっちは急ぎの仕事なんですよ。
それはわかりますが…。
ていうか何か意味あるんですか?これ。
ほんとに火事が起きてるわけじゃないんだし。
(隊員)発煙装置停止!ジリリリ…避難訓練は以上です。
皆さんご協力ありがとうございました。
実際に災害が起きた場合ですが慌てずに避難していただくこと。
また日頃から…。
こんなの時間の無駄でしょ。
その間に大事な契約を逃すかもしれない。
あなたたちにつきあってる暇はないんですよ。
両隊員お疲れさまでした。
訓練は以上。
結果は残念ながら死者1名。
撤収!
(隊員たち)了解!ちょっと。
死者ってどういうことだよ?あなたのことですよ。
俺?この訓練の指揮を執ります合田といいます。
もしこれが本当の災害だったらそうなっていたかもしれないということです。
更に言えばあなたを助けようとして第2第3の被害者が出ていたかもしれない。
ははっ大げさだな。
たかが訓練でしょ?これ。
それよりこっちは大事な仕事があるんです。
大事なのは命です。
訓練はたかがではなく万が一のために必要なことなんです。
万が一のことを考えるほど暇じゃない。
それに…。
万が一のときでも自分の身ぐらい自分で守りますよ。
もしもし池上です。
先ほどは失礼しました。
こちらで火災訓練なんてやってまして。
ええ迷惑な話です。
あっはい具体的な話なんですが…。
あっはい。

(ボビー英語)
(池上)
(キャシー)
(池上)
(榊)タツヤさん。
八重田建設に連絡入れろ。
こんな金額じゃ話にならない。
(榊)はい。
おい。
はい。
役所の認可急げ。
はい。
南臨海市の進捗状況は?Yプロジェクトの提案書ですね。
今月中には何とか。
遅い。
今週中に仕上げるんだ。
(榊)はい。
このプロジェクト絶対ものにするからな。

(エリ)信じられないのよその政治家。
今度食事でもどうですか?だって。
何が目当てなんだか。
それも仕事のうちだろ。
あっそうだ。
驚いてたよ橘会長。
新規事業の話誰から聞いたのかって。
コンサルタントは情報が命ですから。
いつも感謝してます。
どういたしまして。
こちらも稼がせてもらってますから。
そういえばおたくの日比野社長右腕だった常務をばっさりクビにしたらしいじゃない。
ああほんとだよ。
さすがうわさどおりの辣腕ね。
できない人間をクビにするのは当然だ。
社長のやり方は間違ってない。
その社長にヘッドハントされて光栄ね。
ああ。
社長には感謝してる。
お得な買い物をしたと思わせないとな。
ふ〜ん。
ねっ今度紹介して。
今度ね。
約束ね。
なあ仕事の話はそれぐらいにしてさどうする?このあと。
どこか静かな所で…。
・集合!エリどこか静かな所で…。
・気を付け!右へ倣え!直れ!番号!・1。
2。
3。
4。
5。
・6。
7。
8。
9。
10。
・右向け〜!・121212!・12!ちょっと!121212…。
全体止まれ!はい何でしょう?静かにしてくれませんか?ご迷惑おかけしております。
今何時だかわかってます?近隣にも迷惑でしょ。
申し訳ありません。
我々は…。
どうしたの?今日はごちそうさま。
ちょ…まさか帰る気じゃ?遊んでる暇ないはずよ。
じゃあね。
・回れ右!…ったく回ってんじゃないよ。
(日比野)南臨海市ですか。
(濱田)失礼します。
(濱田)ここをかねてよりヤシログループが進めていた複合商業施設計画Yプロジェクトの候補地としてご提案します。

(榊)タツヤさん。
もう出来たのか?提案書。
あの…。
おぉ〜よく出来てるじゃないか。
それ僕が作ったんじゃなくて…。
あぁ?「濱田」?
(濱田)以前から私が単独で調査を進めてきました。
本来なら次の全体会議でご提案すべきことですがいち早く社長にご報告をと思いまして。
構いませんよ。
会議などという非効率なものを通すより直接私に提案してくれたほうが話は早い。
(日比野)ただ問題はそれが私の貴重な時間を割くほどの価値があるのかどうかですがね。
詳しい話を聞かせてください。
お茶でもいかがですか?
(濱田)ありがとうございます。
頂きます。
どうして濱田が南臨海市をプレゼンしてるんだ。
俺が見つけた候補地だぞ。
実は前に濱田さんにかなり飲まされたことがありまして。
もしかしたらそのときに…。
濱田。
社長にお茶を頂いたよ。
総店舗数370の巨大ショッピングモール。
近くには病院や学校を併設した大型複合商業施設。
総工費は実に550億円。
このYプロジェクトは今までうちが手がけた中でも最大の事業になる。
これを単独で取り付けてくるなんて大した社長だとは思わないか?南臨海市は俺が手をつけていた場所だ。
それは偶然だな。
何が偶然だ!ひとの仕事横取りしやがって。
随分な言い方だな。
お前には俺の右腕になってもらおうと思ってたのに。
ふざけるな。
仕事は結果が全てだよ。
手段は問わない。
お前はそのことを部下に教えておくべきだったな。
やっぱりお前榊から…。
いいか池上椅子取りゲームはスピードが肝心なんだよ。

(榊)本当に申し訳ありませんでした!俺のせいで…。
もういい。
かっこ悪いまねをするな榊。
けど候補地の横取りなんて。
ただ同じ会社にいるだけで仲間でも何でもない。
(榊)何してるんです?他の候補地探しだ。
今から探すったってもうこれ以上の場所はありませんよ。
このまま終わるわけにはいかないんだよ。
タツヤさん?これは?
(榊)確かに幸多市は近くに大型道路が開通して場所としてもヤシログループが提示した条件を満たしています。
地理的には南臨海市よりも条件はいい。
(榊)でもさすがに幸多市は無理ですよ。
無理?
(榊)幸多市は昔ながらの家が多くて土地買収の交渉どころか地主との接触すらまともにできないみたいで。
榊。
はい。
お前モテないだろ?はい…えっ?いきなり口説こうとするから振られるんだよ。
まずは町を知ること。
住んでるのはどういう人間か知ることだ。
何が好きで何が嫌いか悩み事は何か。
どんな小さなことでも俺には十分交渉材料になる。
(榊)まさか本気で幸多市を狙う気ですか?地主リストすぐに用意しろ。
えっ?俺は諦めが悪いんだよ。

(恭子)お受験なんて無理よ。
うちの子勉強苦手だもの。
あはははっはっ…。
(松山)もっとないっすか?こう面接受かる革靴みたいなやつ。
(石沢)ないねぇ。
中身の問題だからね。
(松山)いやだから中身がだめだから言ってるんすけど。
(松山)あぁもう時間ない。
えぇ?
(松山)何か…もう何でもいいや。

(商店街のBGM)商店街もシャッターだらけ。
車体下ろすぞ!・ガシャン!・ストップ!おやっさん!下にまだ等々力がいるんすよ。
えっ?お前いるならいるって言えよ。
(等々力)すいません。
町自体退屈と。

(鳴海)うっあぁ〜。
はぁ〜。
あっいけね!こんな時間だ!まさに田舎。
再開発するにはもってこいの場所だな。
問題はどうやって土地を手に入れるかだ。
難しいんじゃないですかね。
この町の地主さんたち昔から保守的でねめったに土地動かないのよ。
はぁ〜何か取っかかりさえあればなぁ。
・ワン!ワン!ワン!ワン!こら。
何にらんでんだ。
ワン!あっち行け。
ワン!あっち!・
(絹江)ちょっと!何やってんのあんた!マリアンヌちゃ〜ん。
かわいそう何何何?この人にいじめられたの〜?あぁ〜そうそうあぁ〜よしよしよしよし。
ひどい人ねぇ!はい行こ。
あっち行こねぇ〜。
散歩するときはリードしとけよ。
(絹江)あっ…うっ…。
うぅ〜。
おい…何だよ。
(絹江)ちょっとマリアンヌ待って待って…。

(安住咲良)相良さん?どうされました?大丈夫ですか?いいからほっといて。
ほっといて。
おなかが痛いんですか?
(絹江)あぁ〜う〜んまあ…。
マリアンヌちょっと…いいから。
もしもし?救急です。
いいのうちに帰れば治るから。
65歳女性。
腹部に激しい痛み患者の名前は相良絹江さん。
はいはい…。
相良絹江?今から連れていきますはい。
いいって。
大丈夫ですか?
(絹江)えっ?ほっといてって言ってんじゃんいいんだよもうほんとに。
えっえっえっえっ?行きましょう。
病院は?えっ?あっあっちです。
お願いします。
はい。
あぁ〜!何すんの!人さらい!マリアンヌ〜!ワン!ワン!ワン!おっ。
行こうマリアンヌ!行くよ!「1万坪」…。

(看護師)あら?どうしたの咲良ちゃん。
こんにちは。
(看護師)けが?あっいえ私じゃなくて付き添い…。
・おや咲良ちゃん。
あっどうも。
こないだうちの孫が世話になったね。
びっくりしちゃった。
フクちゃん上手になりましたね。
おかげさまで。
ははははっ。
良かったらこれ食べて咲良ちゃん。
いいんですか?頂きますありがとうございます。
あのありがとうございました。
もう大丈夫ですよ。
後は私が。
あなたいろんな方とお知り合いなんですね。
えっ?まあ知り合いっていうか。
さっきのおばあさんはご家族は?息子さんが1人都内に住んでるみたいですけど。
てことはおばあさんは今は1人暮らしってことですか?あの何なんですか?よろしければ私のこと紹介していただけませんか?紹介?ええお友達になれたらと。
お友達って…どこの誰だかわからない人に紹介なんてできません。
だからここまでおばあさんを連れてきたのは僕じゃないですか。
ていうか最初逃げようとしてませんでした?えっ?目の前で倒れたのに関わらずに行こうとした。
いや誤解ですよ。
あっ相良さん?お体の具合はもういいんですか?便秘だよ。
(タツヤ・咲良)えっ?ただの便秘だよ。
(タツヤ・咲良)えっ?
(絹江)だからほっとけって言ったろ。
…ったく余計なことしてくれて。
けど大事に至らなくて良かったっていうか。
(絹江)おかげで大恥かいたよ。
・ワン!あぁ〜!マリアンヌだ。
あの…。
マリアンヌ〜。
あっあの…。
(絹江)マリアンヌ〜!・
(ドアの開閉音)
(絹江)マリアンヌ〜!何してくれてんだあんた。
そっちこそ何ですか。
そもそも昼間からあそこで何してたんです?仕事ですよ。
そちらこそ何をされていらしたのですかね?私は…。
これを配ってたんです。
最近不審火が多いので注意を呼びかけていたんです。
あなたみたいな不審者に気を付けろって。
誰が不審者だよ。
「消防団」?・トントン…・12121212!1212…。
あの…。
1212!あの…あのちょっとよろしいですか?12!全体止まれ!お取り込み中すいません。
はい。
皆さんひょっとしてこれですか?・あぁはい。
我々は稲栗町消防団ですが何かご迷惑でも?いやいつも遅くまで大変だなぁと思って。
みんな昼間は仕事がありますんで集まるのはこの時間になるんです。
仕事?ええ。
私はサラリーマンやってます。
えっ?消防団員は各自職業に就きながら災害時には消火救助などさまざまな災害対応をしております。
ふだんは?あぁ〜ふだんは住民の皆さんと密接なコミュニケーションを取り防災の呼びかけや見回りなどをしております。
密接なコミュニケーションね。
・ええ。
(日比野)幸多市ですか。
周辺地域の人口動向各種施設の集積状況交通の利便性インフラの整備状況とどれを取ってもクライアントの要求に一番適してると考えます。
ただし問題は…。
地権者対策ですね。
そのとおりです。
条件は最適なのですが用地取得段階でかなりリスクが予想されます。
リスク?でも自信があります。
リスクのないところに利益はないですからね。
はい。
そのやり方私は大好きです。
恐縮です。
(日比野)お茶でもいかがですか?ありがとうございます。
2カ月あげましょう。
幸多市と南臨海市それぞれに必要なのは用地の取得ならびに行政との調整です。
期限内により多くの成果を得たほうの地区をYプロジェクトの最終候補地に決定します。
失礼します。
池上。
社長にお茶を頂いたよ。
(濱田)幸多市は調査部が無理だと判断したんだ。
お前には無理だろう。
けど俺ならできる。
何?椅子取りゲームって言ったのはお前だろ。
まだ音楽は止まってないんだよ。
勝負は2カ月後だ。
2カ月。
まあお互いフェアプレーでいこうぜ。
はっ。
さいは投げられた。
(榊)けど2カ月で結果を出せってそんな短期間じゃ無理ですよ。
いいから頼んでおいたものは?一応言われたとおり会社の登記は申請しました。
後これ名刺も。
タツヤさん一体何する気なんです?・またこの幸多消防署に戻ってこられたことをうれしく思っている。
幸多市は他の署に比べて管轄区域が膨大に広い。
それはつまり我々一人一人の肩に多くの命が懸かっているということを意味する。
いついかなるときもこのことを忘れないでいただきたい!
(隊員たち)よし!
(白石)ただいまから点検を開始する。
気を付け!回れ右!点検始め!中隊長お久しぶりです。
白石元気でやっていたか?はい。
今日からまたよろしくお願いします。
よし!すいません。
はい。
消防団の方はどちらに?はぁ?消防団?第十一分団ですかね?ここは消防署。
消防団の詰め所は別場所ですよ。
ほう。
(回想)こちらで2P:R71N}なんてやってまして。
ええ迷惑な話です。
(白石)何だこのちらし。
詰め所の住所も書いてないじゃないか。
ちょっと待ってくださいね。
あっ。

(白石)はい。
ありがとうございます。
この辺り…だよな。
コンコン!すいませ〜んどなたかいらっしゃいますか?・
(ドアの開閉音)・
(鳴海)全く張り紙貼ったのに全然意味ないっすね!
(恭子)全くうちはごみ捨て場じゃないっていうのよもう。
えっ?何やってんの?あんた。
いや俺は…。
あぁ〜!
(石沢)うん?知り合い?この人前に会った不審者です!不審者!?いやいやいや違います俺は…。
泥棒よ!
(団員たち)泥棒!?じゃなくて!
(鳴海)あぁ〜!
(団員たち)入団希望!?
(鳴海)何だよだったらそう言ってくれよ。
言う前にそちらが誤解したんでしょ。
(恭子)そりゃ誤解もするわよ。
ここにそんな人が来るなんてめったにないもんね。
そうなんですか?「タツヤエンタープライズ」ですか?はい。
コンサルタント業をしてます。
企業から個人までお金にまつわることなら何でもアドバイスを。
すいませんでした不審者だなんて。
いえこちらこそ先日は失礼しました。
(恭子)誤解が解けて良かったじゃない。
要するに引っ越しの挨拶回りをしてたんでしょ?ええ。
(鳴海)それで相良のばあさん助けて文句言われちゃったわけだ。
難しい人ですからあの人は。
(石沢)まあ結果的にね消防団のこと知ってくれたんだし。
はい。
ありがとうございます。
よろしくお願いします。
(鳴海)はいよろしく。
よろしくお願いします。
この詰め所活動日以外でも大抵誰かいるからいつでも遊びにきていいからね。
(鳴海)団の活動も仕事が忙しいときはそっちを優先してくれて大丈夫。
だよね?分団長。
ですからその呼び方…。
分団長?いや消防団はね地区ごとにね更に分団に分かれてるんだ。
うちはね幸多市消防団の第十一分団。
まあまあまあ座って座って座って。
(鳴海)…のリーダーがド〜ン!咲良ちゃん。
(等々力)正確には分団長代理です。
代理?
(恭子)ほんとはちゃんとした分団長がいるのよ。
咲良ちゃんのおじいちゃん。
でも今入院中でね。
だから私がその代理を。
今日は他の団員の方は?
(鳴海)後は松山君だな。
学生さん。
現在就職活動中ね。
(恭子)その6人よ。
えっそれで全員?だってほらあんなに。
(鳴海)あぁ〜。
(石沢)そんな時代もあったね。
今はこれだけです。
はっきり言ってうちは他の分団に比べれば圧倒的に人数は少ないです。
でもね町を守る気持ちはどこにも負けてるつもりはないよ。
(恭子)そうそうそうそう大事なのはそこでしょ。
(石沢)それにねほらえ〜っと…タツヤ君ねっ来てくれたから。
(恭子)うんふふふふっ。
(石沢)じゃあこっちも自己紹介しますか。
あっそうね。
まずは…。
(松山)大変です!
(恭子)あら松山君。
(石沢)面接はどうだった?
(松山)あぁ〜いや…。
(鳴海)また落ちたか。
(恭子)あぁ〜。
そんなことより今すぐ出動しないと。
えっ?
(恭子)何?何か事件?
(松山)あの3丁目の犬飼さんちのペットが逃げちゃったみたいで。
ペット?
(松山)そこの公園に逃げたみたいなんですけど何か捜すの手伝ってほしいって。
(鳴海)犬飼さんちのペットって…あれか!あれ?
(恭子)メンバーが1人増えての初出動ね。
出動?はい!
(石沢)よし!現場裏手の公園ペットの捕獲!捕獲?幸多市消防団第十一分団出動!
(団員たち)よし!ちょ…。
(松山)お疲れさまです。
何だこれ。
(犬飼)カンクロー!カンクロー?鳥です。
犬飼さんだが飼ってるのは鳥。
消防団ってペット捜しなんかもするんですか?
(恭子)ううん普通の消防団はそんなことまでしない。
(松山)まあでも分団長がやるって決めたらやります。
(石沢)ええ特にうちの方針は町のトラブルは何でも解決しよう!だから。
(恭子)ふふふっ。
何でも?
(鳴海)住民の皆さんの笑顔が僕たち団員の喜びなんだよ。
そうですか。
さあ捜しましょう。
(鳴海)よし!
(犬飼)お願いします!カンクロー!カンクロー!あぁ〜。

(犬飼)カンクロー!カンクロー!大の大人が何やってんだか。
あっ!いた!ペリカン?
(鳴海)こんなに大きくなってたのかよ。
てかどうすんのよこれ。
(犬飼)どなたか捕まえてください。
(松山)いやどうやって?後ろからがばっと。
(鳴海)がばっとってがぶ!ってなったらどうすんの?いいから何とかしなさい等々力君!
(松山)石沢さんここは年長者が。
(石沢)いやいやいや私には大事な妻と娘が…。
あっタツヤ君頼む!何で俺が。
(鳴海)君強そうじゃん。
はい!お願いします!えっ?
(鳴海)ほい!うんうんうん。
(恭子)あっ見てる見てる見てる。
グワー!
(団員たち)うわ〜!
(石沢)大丈夫大丈夫うん。
グワー!
(鳴海)大丈夫大丈夫はい。
頑張れ頑張れ。
(鳴海)大丈夫だよ大丈夫だから大丈夫だから怖がらないで。
(恭子)大丈夫いけるいける!
(鳴海)いっちゃおう。
グワー!
(一同)あぁ〜!あぁ〜!
(エリ)ペリカン?だから消防団に入ったらペリカンがいたんだよ。
意味がわからないんだけど。
俺だってわからないよ。
初日からこれだぞ。
それにしてもタツヤが消防団とはね〜。
架空の会社まで作って。
住民票もそこに移した。
俺は今幸多市で働く善良な市民ってこと。
善良な市民ね〜。
バレたら大変よ。
ははっ。
そんな勘のいいやつなんかいない。
団員は変なやつらばかりでさ。
ありがとう。
(石沢)あら偉いな〜!商店街で働いてるお人よしのおっさん。
(恭子)ねえねえねえねえ知ってる?ゴシップ好きの主婦。
町で営業回りしてるサラリーマン。
こいつは住民じゃなくて勤務地先が幸多市という勤務地団員でさ。
後は無口な自動車修理工と脳天気な大学生。
えっ受け付けもう終わってんじゃん。
後もう1人生意気そうな女がいる。
女?一応リーダーらしい。
咲良って名前だけど全然女らしくない。
お固い学級委員長って感じ。
大丈夫なの?そんなとこ入って。
とにかく早いとこ地主と接触して土地買収の交渉材料少しでも多く集めなきゃいけない。
そのためにはこの消防団ってのは使えるんだよ。
そんなにうまくいくかしら?まあ見てろって。
よし。
こっからが勝負だ。
…にしてもこれはないだろ。

(鳴海)超似合う。
(石沢)かっこいい。
団の活動服こんな似合う人初めて見たよ。
負けた。
ねえみんなで記念写真撮りましょうよ。
おぉ〜いいですね!さあタツヤさん。
いやいや俺は…。
わぁ〜似合ってますよ活動服。
しばらくは仕事の手の空いた人が交代でタツヤさんを教えていきます。
今日から本格的に活動していただきますね。
はい。
(等々力)はい寄ってくださ〜い。
いきますよ〜。
ピピッ!
(等々力)押しました。
(恭子)早く早く早く。
(鳴海)はい皆さんよろしいですか?はいせぇ〜の幸多市!カシャ!消防団は地域住民の皆さんが安心して暮らせるよう災害に強い町作りに取り組んでいます。
(石沢)今度ね消防団に入った池上タツヤさん。
ねっ。
よろしくお願いします。
どうぞよろしくお願いします。
いい男でしょ?ははははっ。
火の用心のちらしです。
はいありがとうございます。
平常時の活動ではご近所さんに防災意識の呼びかけや消火器具の点検などをします。
特に1人暮らしのお年寄りのお宅には頻繁に声をかけて回ります。
(恭子)寂しくなるな〜。
はははっ。
この土地の名義はどなたになってますか?何?えっ?あぁ〜いえ何でもないです。
はいお任せください損はさせません。
はいはい。
よろしくお願いします。
タツヤさん15時約束の勝田さんがお見えです。
ああ打ち合わせの資料は?これです。
それと幸多市あけぼの町2丁目3ー5の坂上さんち土地の名義調べといてくれ。
(榊)はいわかりました。
ふだんの活動の中でも特に大事なのが水利の確認です。
水利?町の各所にある水源のことです。
水利が確保できれば消火作業の8割は完了するといわれてますから。
8割?ははっ大げさだな。
ただ水を用意するだけでしょ?はい。
この辺りにも防火水槽とかあればいいんだけどな〜。
ちなみにこの土地の所有者はご存じですか?それとも市の所有ですか?えっ?あっいえ…。
成果なし。
んんっ。
(鳴海)ほい。
あぁ〜いいのいいのおごりおごり。
タツヤ君も飲む?あっいえ。
そういえば消防団員にも報酬が支払われるって聞いたんですけどほんとですか?
(鳴海)そうだようちの場合は基本的に3万ちょい。
月3万か。
(等々力)いえ1年でです。
はぁ?1日に換算すると100円くらいだね。
1日100円?
(等々力)1日100円か〜。
おっ。
・チャリン…そんなのただのボランティアじゃないですか。
(等々力)すいません。
(鳴海)う〜んまあそうだねある意味でもほら大事なのは自分の町を守りたいって気持ちだから。
はぁ〜1日100円。
だから今会社にいるんだよ。
そうじゃない。
お前が登記した幸多市のダミー会社だ。
(榊)俺そっち行きましょうか?いいからお前は俺の情報の裏を取っといてくれ。
了解しました〜。
昼までには本社に戻るからな。
ホースを使った訓練も定期的に行ないます。
朝の5時ってどういうことだよ。
始め!
(松山・等々力・石沢・鳴海)よし!展長!おぉ〜。
さすが鳴海君!あの…。
これは展長といいます。
見てのとおりホースを伸ばす作業です。
なかなかまっすぐにはいかないんですよ。
この域に至るまでに相当に苦労したよ。
展長!展長!展長!
(咲良・恭子)あぁ〜。
訓練ってこれ?はいそういう訓練です。
いや水とか出さないんですか?はぁ?放水なんてとんでもないわよ。
住民の皆さんにご迷惑がかかるだろ。
(松山)それに水道代もかかりますからね。
はぁ?
(鳴海)それじゃもう1回展長いってみよう!
(団員たち)よし!お前らうるせぇよ!
(恭子・咲良・鳴海)すいません。
(松山・等々力・石沢)すいません。
(榊)大丈夫ですかタツヤさん。
これまとめとけ。
(榊)すごい!これどうやって調べたんです?いいからまとめておけ。

(濱田)随分と忙しそうだな。
濱田。
(濱田)どうせまだ調査の段階なんだろ?そんなことで大丈夫なのか?次の全体会議。
はっ?社長も出席されるそうだ。
途中経過の報告しだいでは2カ月も待たずに打ち切り命令が出るかもな。
濱田さんのほうは順調に進めてるようですよ。
わかってる。
一発大物を狙うしかないな。

(恭子)でしょう?珍しいタイプでしょタツヤ君。
(鳴海)町の見回りは積極的にやってくれてるよ。
ふ〜ん。
(石沢)けどホースの練習とか全然興味ないみたいだし。
普通逆よね。
(鳴海)まあでもそろそろ辞めちゃう気がするな。
えっ?
(鳴海)うちってほら他の団と違って町の皆さんのご用聞きみたいなことまでしてるし。
(石沢)あぁ〜みんな面倒なって辞めちゃうんだよな。
(恭子)というか普通ならあのペリカンで辞めるわよ。
それにさそろそろうちの団のあれもタツヤ君の耳に入っちゃうだろうし。
あぁ〜あれね。

(ドアの開閉音)
(松山)あっ咲良さんもお昼休憩ですか?うん。
ちょうど良かった。
みんなに相談したいことがあるの。
相談?うん。
ピンポーン!ピンポーン!留守か。
(絹江)何してんだい?あんた。
こんにちは相良さん。
あっおなか大丈夫ですか?あんた確か…。
実は私この町の消防団に入っていまして。
消防団?本日はご家庭での防災について少しお時間を頂ければと。
あげないよ。
えっ?あんたにも消防団にも世話になるつもりなんかないよ。
忙しいんだこっちは。
あっあの…。
(恭子)だからもうペットはいいでしょうよ〜。
ですけど町の人が困ってるなら力にならないと。
(鳴海)そもそも普通の消防団はこんなことやらない。
よそはよそうちはうちです。
また何かあったんですか?
(石沢)いやねまたご近所さんのペットがいなくなったらしい。
はっ?
(松山)それを捜すか捜さないかでもめてるんです。
またそんなくだらないことで。
(恭子)しかもべつに飼い主から捜索を頼まれてるわけじゃないんでしょ?はい。
大体そんなたかがペットのことで。
けど相良さんあの犬のことをすごくかわいがってたじゃないですか。
相良さん?マリアンヌですね。
マリアンヌ?ご主人を亡くされてからマリアンヌだけが生きがいのようなんです。
(鳴海)いやそりゃわかるけどさ。
(恭子)やめときましょ。
うちが首を突っ込むことじゃないって。
(石沢)しかもあのばあさんだよ。
また余計なことするなって怒られるぞ。
(松山)僕も怖いですあのおばあさん。
わかりました。
皆さんがそう言うなら今回は…。
やりましょう。
えっ?いいですか皆さん。
マリアンヌは相良さんにとって大事な家族なんです。
1人暮らしの老人の心の支えになってる唯一の希望なんです。
今こそ困ってる住民の力になることが我々消防団の存在意義というものではありませんか?タツヤ君…。
何だか急にやる気出したわね。
早速明日から頑張りましょう皆さん。
(石沢)おぉ…。
よし。
松山君パソコンは使えます?まあ一応。
マリアンヌの捜索手配書を作成してください。
はい。
マリアンヌの犬種は暑さが大の苦手です。
特に夏のアスファルトは最も避ける習性を持つものと考えられます。
恭子さん。
はい!はい。
行動範囲はこの辺りが想定されます。
捜索お願いします。
あっあっよ〜し。
どうですか?えっいや作ってます。
急いでください。
すいません。
こちら池上鳴海さんどうぞ。
(無線鳴海)はいはいこちら鳴海ですどうぞ。
マリアンヌは好奇心の強い割に警戒心が強いとのことです。
つまり人通りの多い所が苦手です。
閑静な場所を捜索願いますどうぞ。
了解。
閑静な場所を捜索しますどうぞ。
よし等々力君行くぞ。
うっす。
よっしゃ〜。
マリアンヌ〜。
マリアンヌ!マリアンヌ〜。
でもさ閑静な場所って幸多市って基本閑静な場所だよね。
ええ。
はははっはぁ〜。
(無線)マリアンヌは体の割に食欲旺盛。
現在空腹状態と思われます。
ペットフードを購入してください。
好みのペットフードは…。
これ下さ〜い。
ありがとうございます。
後ねこれ領収書お願いします。
どこに行ったんだよマリアンヌちゃん。
みんなで協力して捜せ。
ほら。
こいつを見つけたやつにはゲームを買ってやる。
(理)本当?
(蓮)約束だぞ!よ〜しちゃんと捜せよ。
うちの園児たちに何させる気ですか?そのかっこ…えっ?一体どういうことですか?これ。
あぁ〜いやその…。
えっ?
(いずみ)咲良先輩大丈夫ですか!?はぁはぁ…。
あぁ〜未来ちゃんこっち。
110番しますか!?大丈夫よいずみちゃん。
この人こう見えてうちの団員なの。
(いずみ)団員?犬を捜してるんです。
子供を使うなんてしかももので釣るなんて。
べつにいいでしょ。
犬を捜せばばあさんが喜ぶ。
これもあなたの言う町のためってやつです。
こんなやり方しないでください!じゃあどんなやり方ならいいんですか?先生。
(理)ねえ先生この人先生の恋人?
(蓮)別れ話?
(梨花)痴情のもつれ?
(愛)ただならぬ関係?そうなんですか?
(咲良・タツヤ)違う!まさか幼稚園の先生とはね。
意外。
こっちだって意外ですけどね。
あなたがそ〜んなにペットが好きだったなんて。
前から気になってたんですけどあなたは活動によって熱心に取り組んだり手を抜いたりその時々で態度が違うっていうか。
住民の方にも相手を選んで接してるように見えるんです。
気のせいですよ。
やるからにはどんな仕事でも真面目に分け隔てなく取り組んでほしいんです。
だったらこっちも言わせてもらうけど。
えっ?なぜかわからないけどこの町では消防団を嫌ってる人もいる。
あのおばあさんもね。
どういうこと?それは…。
(マナーモード)もしもし安住です。
火災発生!?
(メール着信音)はいはい何ざんしょ。
火事!?えっ火事?
(鳴海)あぁ〜いやちょ…ちょっと行ってきます!
(松山)大変だ!おやっさん。
あぁ?あぁ〜行ってこい。
(恭子)うそ!火事が起きたみたい。
えっ?どこどこどこ?
(恭子)行ってくる!気を付けてね!
(恭子)ありがとう!ちょっと行ってきます。
・気を付けて!ウーー…
(サイレンの音)基準!
(石沢)基準!現場2丁目水産加工工場。
(団員たち)よし!幸多市消防団第十一分団出動!
(団員たち)よし!
(石沢)ヒケシ号準備!
(団員たち)よし!
(石沢)等々力君。
(等々力)うっす!ヒケシ号?
(等々力)うちの消防車です。
これ?あっ定員オーバーです。
はぁ?
(松山)タツヤさん!これを。
ママチャリ?ヒケシ号発進!よし!ウーー…おっそ。
(鳴海)うん安全運転だから。
(松山)僕らも行きましょう。
(鳴海)よし。
何で俺がママチャリを。
おいほんとに火事だ。
恭子さん石沢さん住民の避難を。
よし!鳴海さん等々力君松山君水利の確保!
(松山・鳴海・等々力)よし!タツヤさんも手伝ってください。
ああ。
よし!展長!よし!展長!何やってんだよ。
あぁ〜早くこれ持ってけばいいんでしょ。
えっ?タツヤ君?
(鳴海)分団長!はい!・ウーー…放水開始!放水開始!水利確保ご苦労さまでした。
後はこちらがやるので下がっててください。
小隊長は進入準備!隊員たちは検索態勢を取れ!
(隊員たち)よし!苦労してホース用意したのに。
(石沢)タツヤ君いいんだ!
(鳴海)あぁ〜!
(松山)ここはその人たちに任せて!
(鳴海)僕らはあっち!
(石沢)いいんだよいい。
(松山)やっと落ち着きましたね。
(鳴海)…にしても最近多いみたいだな不審火。
(恭子)でしょ?前に隣の町でもあったみたいよ。
(石沢)あぁ〜見回り強化しないとな。
(白石)すみませんホースの撤収お願いします。
はいお疲れさまでした。
(団員たち)お疲れさまでした。
片づけもしないで帰るのかよ。
(鳴海)隊員たちは次の災害に備えて消防署に戻るの。
ほら行くよ。
ちょっと君。
(白石)あれ?あなた確か前に会いましたよね?何だ消防団に入ったんですね。
おけがは?あのな…。
何か?タツヤさん!白石!確か…。
白石車両点検実施せよ。
すいません。
了解。
お疲れさまでした。
ありがとうございました。
あんたの部下か。
礼儀知らずな隊員だな。
先にホースを構えたのは俺だ。
その場所を後から来たお前たちが横取りした。
消したら消したで今度ははいさよならはないんじゃないのか?俺はひとの仕事を平気で横取りする人間が嫌いなんだよ。
消火活動に横取りなどありません。
はぁ?部下の非礼はおわびします。
ですが恐らくあなたにあの火災は消せませんでした。
何?ご協力ありがとうございました。
けがないか?よし!車両点検異常なし。
よし乗車!・よし!いや〜もうこんな時間になっちゃいましたね。
(恭子)あぁ〜明日のお弁当のおかずどうしよう。
(鳴海)冷凍食品とかでいいんじゃないですか?最近のはレベルが高いですよ〜。
(恭子)そうなのようちの子もそっちがいいとか言ってさ。
(鳴海)あっ実際そうなんだ?
(恭子)うん。
あぁ。
何なんですか?あいつは。
(鳴海・恭子)ん?あいつって…合田さんのこと?消防隊の隊長さんだよ。
この前品川から幸多市に戻ってきたんだ。
人望は厚いし優秀な人だよ。
(松山)あぁ〜あの人が合田さんですか。
何か前にも幸多消防署に勤めてたんですよね?そうたまにうちの団の指導にも来てくれてたのよ。
はっあんなやつに教わってたんですか?あんなやつって。
まあそりゃ厳しい人だけどさ。
けどほらタツヤ君のほうがイケメンだから。
(鳴海)そうそうそうそうそこは勝ってるから。
(恭子)そうはははっ。
・悔しくないんですか?先に到着したのはこっちでしょ。
何で横取りされなきゃいけないんです?
(石沢)いやもちろん消防団が先に到着すれば初期消火は行なうよ。
けど消防車が到着すれば後は隊員たちに消火を任せることにしてるんだ。
(松山)まあ僕たちには他にもいろいろ仕事がありますからね。
仕事ってただの野次馬の整理でしょ。
大切な仕事よ。
消防団ってのは火事のときに火を消すのが仕事でしょ。
はっ一応訓練だってしてる。
なのにいざ本番じゃその仕事を奪われて悔しくないんですか?そりゃまあ思うときはあるようん。
でもうちの場合はねはっきり言ってみんなホースの使い方下手だし。
(恭子)ははははっ!隊員の方とは装備からして違いますから。
やっぱり消防隊員に任したほうがいいよねって。
何せ経験が違うしね。
ですね。
(鳴海)まっほら今回は結局ぼやで済んだわけだしけが人もなかったわけだし。
(石沢)そうだね。
(鳴海・恭子・石沢)ははははっ。
(石沢)いやおめでたい。
(鳴海・恭子・石沢)ははははっ。
おめでたいのはあんたたちだよ。
(恭子)タツヤ君?今日はいいの?消防団のお仕事は。
仕事?はっあんなのは仕事とは呼べない。
あいつら自体もだめだ。
手柄奪われてもへらへらしてるし闘争心のかけらもない。
でどうすんの?もうすぐなんでしょ?次の報告会議。
どういうつもりなんだい?あんたたち。
えっ?何勝手なことしてくれてんのさ。
頼んでもいないのにマリアンヌ捜そうとしてるらしいじゃないか。
消防団としてお役に立ちたいと思いまして。
お役に立つ?そりゃね昔は頼りになったよ消防団は。
昔?町の若いのが何十人もいて祭りではみこし担いだり操法大会では何度も優勝してこの町の誇りだったんだよ。
えっ?それが何だい今は。
頼りになんないったらありゃしないよ。
おまけにこんなうさんくさい男までいるなんてさ。
いやうさんくさいって。
(絹江)大体自分のとこ燃やすようなやつらに守ってほしくなんかないよ!燃やす?
(絹江)ああ。
・そういうことだったのか。
聞いたよ2年前のこと。
火を消すはずの消防団が火事を起こすなんてね。
確かにこれじゃ消防団じゃなくてショボショボ団だ。
出火の原因はいまだに不明です。
ただそれ以来ご近所さんの中にはうちの消防団は信頼できないという人もいて。
そりゃそうだろ。
大恥じゃないか。
日本一情けない消防団だ。
それで町の連中からいいようにこき使われても文句も言えないでいるわけだ。
団の信頼を取り戻すためです。
火事が起きてもただホースを用意するだけ。
それも消防隊のやつらに奪われる。
そうですよ。
隊員の方たちがいるなら私たちはホースを用意し水を用意する。
それが私たちの仕事です。
私たちは私たちの仕事をすればいいんです。
消防団って意味あるのか?あります大切な意味が。
消防団は…消防団と消防隊は防災の両輪なんです。
両輪?地域の防災はこの2つがあって初めて成り立つ。
私はそう思います。
全く理解できないね。
それともう1つ理解できないことがある。
そうやってずっと負け犬のままでいいのか?負け犬?私たちはべつに…。
確かに昔あんたたちは大失敗したんだろ。
けどそれこそ何だってんだ?えっ?自分のやってることに誇りがあるならもっと堂々と胸を張ったらどうだ。
大事なのは過去じゃなくて今だろ。

(恭子)ぐっときてこうここがぽんぽんぽんってマリアンヌが。
(松山)わかんないですから。
(恭子)だからこうもっとド派手にば〜ん!となんないのば〜んと。
だからもっと具体的に言ってくださいよ。

(ドアの開閉音)
(恭子)だからぎざぎざみたいな…。
(石沢)お〜っす。
(恭子)あぁ〜。
(石沢)あれ?今日はタツヤ君は?
(恭子)最近顔出してないのよね彼。
前はけっこうこまめに参加してたのに。
(松山)このままフェードアウト系かもしれませんね。
(石沢)何?これ。
おっマリアンヌ?
(松山)マリアンヌ作ってるんです。
(恭子)だからば〜ん!と出来てないんだよ。
(松山)ば〜ん!っていうのがわかんないんすよ。
(恭子)だからびよ〜ん!と…。
報告会議まであと3日だ。
こっちは順調にいってる。
お前の言ってた成果ってやつが楽しみだよ。
タツヤさん見つけましたよ。
相良絹江さんの息子さん。
えっ?浜幸建設で働いてるんです。
うちの取引先ですよ。
相良さんはいらっしゃいますか?相良ですか?えっと…相良さ〜ん!
(真也)そうですか。
幸多市の再開発を。
はい。
そのためにもお母様の土地を私のほうにお任せいただけないかと。
(真也)随分と直球できましたね。
私が反対するかもしれないのに。
橘物産が商業ビルを欲しがってます。
その建設に関わる全てを御社にお願いできればと。
さすが相当にやり手だとは聞いていましたが。
お互い悪くない話だと思います。
問題はおふくろが私の言うことを聞くかどうか。
何とか説得してみましょう。
ありがとうございます。
(榊)勝算は五分五分って失敗したらどうなるんです?手は尽くした。
後は報告を待つしかない。
はい。
・展長!
(榊)何やってんすかね?あれ。
構え方はこうだぞこう。
(団員たち)はい!展長!うわ恥ずかしい。
いい大人が何やってんだよ。
ああほんとにな。

(マナーモード)相良さん連絡お待ちしていました。
おふくろに話しましたよ。
ありがとうございます。
で具体的なお話なんですが…。
断られました。
土地は絶対に売らないと。
えっ?悪くない話だと説得したんですがあそこまで頑固だとは思いませんでした。
(真也)おふくろのためなんだといくら話しても信じられる人間なんかいないと一点張りで。
お力になれなくてすいません。
ちょっと待ってください今から伺います。
本当に申し訳ありませんが今回のお話はなかったことに。
ツーツーツー
(不通音)そんな…。

(メールマナーモード)
(恭子)下がってくださ〜い。
(石沢)他の水源は?
(鳴海)近くにはもうないですよ。
…ったくまだ消してねぇのかよ。
(恭子)下がってくださ〜い。

(松山)すいません通してくださいすいません。
(恭子)すいません失礼します。
下がってくださ〜い。
松山君。
(松山)どうしたんですか?それが水利が使えないの。
えっ?資材が置かれていて。
(等々力)よいしょあぁ〜。
このままだと消防車が来ても水が用意できない。
バーン!きゃ〜!・きゃ〜!
(石沢)あっ4丁目に1つあったはずだ。
(鳴海)あっ!等々力君!それは諦めて他の水利を!はい!大変だ。
ここです。
このルートでこう回ってもらって。
・何やってんだよ。
(恭子)下がってください!下がってください!下がってくださ〜い!間もなく消防隊が到着します!入り口は開けてください!おい何で早く消さないんだよ?何やってんだよショボショボ団!
(恭子)すいません。
ほんとに何やってんだよ。
・ウーー…
(恭子)入り口を開けてください!結局消防隊頼りってことか。
マリアンヌ?あっちょっとすいません。
(恭子)あれ?タツヤ君?マリアンヌ!ちょっとタツヤ君!すいません通りますすいません。
恭子さんどうしたんですか?マリアンヌ。
(松山)大変です!タツヤさんが工場の中に。
何で?
(石沢)とにかく早く水を!よし!展長!よし。
おい。
ごほっごほっ!ごほっごほっ…。
ホースが足りません!今かき集めてる!俺も行く!はい!展長!マリアンヌ。
ごほっ!団員が中に?はい。
池上タツヤです。
おいうそだろ…。
大隊長中に団員の逃げ遅れが1名。
近くに使える水利がないので団が伸ばしたホースを使う許可をください。
はぁはぁはぁ…。
まさか死ぬのかよこんな所で。
・ガシャン!要救助者発見!
(石沢)タツヤ君!意識は?大丈夫です。
・引き継ぎます。
お願いします。
お前…。
(石沢)タツヤ君けがは?
(等々力)大丈夫ですか?
(松山)おぉ!あっ!
(松山)マリアンヌじゃないですか。
(鳴海)こいつを助けにいったのか。
ああ。
こいつも俺もついてたよ。
何すんだよ。
死ぬかもしれなかったんですよ!べつに助かったからいいだろ。
分団長の命令は無視。
あげくに勝手に火の中に飛び込みうちの隊員までも危険な目に遭わせた。
お前は消防団員失格だ。
消防団ね。
こいつらが何したって言うんだよ。
役に立たないショボショボ団だよ。
その消防団にお前は助けられたんだ。
何?はっ誰が助けられただ。
ていうかもっと早く水を用意すりゃ良かっただけだろうが。
何やってんだあいつら。
ちっはぁ〜。
近くに水利がなかった。
展長!水利が確保できれば消火作業の8割は完了するといわれてますから。
隊員の方たちがいるなら私たちはホースを用意し水を用意する。
(石沢)展長!それが私たちの仕事です。
大げさだな。
ただ水を用意するだけでしょ?はい。
早く水を!水を!水を!水を用意するんだ!私たちは私たちの仕事をすればいいんです。
(心の声)俺が…。
俺が助かったのは…。
・ピンポーン!
(インターホンの音)・ピンポーン!マリアンヌ!あぁ〜どこに行ってたのお前は。
あぁ〜ははっマリアンヌ。
ちょっと待ってあんた!どうしたんだい?その格好。
ちょっと待った!消防団!タツヤさん報告会議始まります。
ああ。
その…幸多市は誰がやっても無理だったんですよ。
(石沢)はぁ〜。
今年は何だかばたばたした七夕だったな。
(2人)あはははっ。
(恭子)結局旦那の給料も上がらず。
(鳴海)かわいい彼女も出来ないし。
(恭子)ははははっ。
(松山)僕なんていまだ内定ゼロですよ。
(恭子)あっそうね。
(松山)そうねって何すか。
あれから来ないですね。
(石沢)あぁ…。
(鳴海)やっぱり辞めちゃったか。
(松山)せっかくすごい人が入ってきたと思ったんだけどなぁ。
(石沢)新人さんが辞めてくのは慣れてっけど今回は何か寂しいっていうか。
(恭子)なかなか願いっていうのはかなわないものね。
皆さん!昨日はお疲れさまでした。
(団員たち)お疲れさまでした。
今日からも頑張りましょう!
(団員たち)よし!
(石沢)えい。
(恭子)あぁ〜。
本日の議題はYプロジェクト候補地決定にあたり双方現時点での用地取得状況を具体的にご報告願います。
えぇ〜では濱田君からお願いします。
はいでは南臨海市の用地取得状況およびにこれからの展望についてご報告させていただきます。
そうやってずっと負け犬のままでいいのか?大事なのは過去じゃなくて今だろ。

(濱田)もう間もなく数軒の地主と交渉段階に入れると思います。
以上です。
・えぇ〜それでは池上君。
・どうした?・何黙ってんだ?どうしました?幸多市ですが…。
現在1件だけ。
たった1件?こちら相良絹江さんから頂いた委任状です。
えっ?土地の売買に関わる一切をうちに任せていただくことを承諾いただきました。
・誰なんだね?その人は一体。
(榊)発言をお許しください。
「相良絹江現在幸多市に市街地田畑山など1万坪を所有資産総額30億」。
幸多市の高額所得番付に名を連ねる最重要地権者の1人です。
どうやった?
(日比野)引き続き進めてください。
楽しみにしていますよ。
ありがとうございます。

(園児たち)・ささのはさらさら・のきばにゆれる・おほしさまきらきら
(いずみ)未来ちゃん今日はお父さんお迎えにきてくれたよ。
(未来)パパ〜!未来。
いい子にしてたか?うんねぇ先生。
うん。
(いずみ)いっぱい忘れ物。
どうぞ。
何かあったんですか?えっ?べつに…いつもどおりですけど。
そうですか。
じゃあ失礼します。
よし行こう。
はい。
先生さようなら。
(咲良・いずみ)さようなら。
ありがとうございました。
あの!お願いがあります。
お前の職場は2つあるのかな。
どういうつもりでお前が消防団に入ったのか俺には関係ない。
俺に何の用だ。
べつに。
前の署に用があったからついでに負け犬の顔を見にきただけだ。
負け犬?お前は2回死んだ。
えっ?1度目は避難訓練で。
2度目は先日の火災で。
あれは…。
最初にお前は言ったな。
自分の身くらい自分で守ると。
それがあのざまだ。
しかもお前がばかにする団員たちに借りを作ったままではいさよならとはね。
何だと?結局その程度の男ってことだ。
・チャリン!
(恭子)ここはごみ捨て場じゃないってもう何回も言ってんのに。
(松山)もうこつこつ片づけるしかありませんよ。
分別しろ。
(石沢)また詰め所ん中ごみ臭くなっちゃうよ。
(鳴海)いっそどうだろ開き直ってさ正式にここを役所に言って町のごみ捨て場にするっていうのは。
あっそれナイスアイデアかも。
でしょ。
そしたら回収車も来てくれるし。
(恭子)いいわけないでしょ。
ヒケシ号の邪魔になります。
(鳴海)ははははっ。
じゃあどうしろって言うんだよ。
(等々力)う〜わ!ごみみたいな場所だからごみを捨てられるんでしょ。
(石沢)タツヤ君。
これ。
こんなことだから近所のガキどもにナメられるんですよ。
よし消そうぜこれ。
白いペンキ持ってきます。
等々力君脚立あった?詰め所にあったわよ詰め所に。
うす。
(石沢)あれ下じゃなかったっけ?
(恭子)えっそう?さっ始めましょう。
ペンキ!脚立!・「BeBrave」・どんな形の命でも・守りたいから・たとえ絶望の中に・うもれていたとしても...・oh,why...・Somethingthatwecan’treplace・大切なその命は・誰にも奪えない・目の前の炎も・くぐり抜けられる・Standupandwecanbebrave・Causeeveryday’sabrandnewday・愛し合う想いは・ずっと消えることはないから・It’sgonnabeabetterdayforus・Smilewithmeyourbeautiful・あの空にも・虹がかかるだろう・It’sgonnabeabetterdays...市長が?
(日比野)池上君は星乃市長に狙いを定めましたか。
明日の防災教室に市長も参加してくださるそうです。
(星乃)こともあろうに防災教室の最中に避難騒動を起こすとは。
大丈夫ですか?どうすりゃいいんだよ。
2015/07/07(火) 21:00〜22:48
関西テレビ1
[新]HEAT #01[字][デ]

「初回は2時間SP!街を狙う男が街を守る消防ヒーローへ!プライドを懸けた熱き闘い大火災の中、絶体絶命感動の物語が始まる」

詳細情報
番組内容
大手不動産会社にヘッドハンティングされた池上タツヤ(AKIRA)は、大型都市再開発プロジェクトの準備に奔走していた。ある日、消防隊員の注意を無視して勝手な行動をとったタツヤは、隊長の合田篤志(佐藤隆太)からいさめられてしまう。

そんな折、準備を進めていた再開発候補地をライバルの同僚・濱田直紀(田中圭)に横取りされてしまう。タツヤは、立地は申し分ないが住民の反対が強く、誰もが敬遠してきた幸多市を新た
番組内容2
な候補地に選ぶ。

偵察に向かったタツヤは「幸多市消防団・第十一分団」のリーダー・安住咲良(栗山千明)に出会い、素性を隠して入団することを決意。住民と密に関わる消防団員なら、地権者たちの個人情報が手に入ると目論んだのだ。

社長の日比野仁(稲垣吾郎)は、タツヤと濱田のどちらか、今後2カ月間でより多くの成果を上げた方を最終候補地に決めると言い出した。対抗心に燃えるタツヤは、さっそく「第十一分団」に入団。
番組内容3
ところが、そこにいたのは、本業が幼稚園教諭の咲良をはじめ、6人だけ。第十一分団は、とある理由から住民たちの信頼を失っており、深刻な団員不足に悩む弱小集団だったのだ。

入団早々、うんざりするタツヤだったが、用地取得のため地元の大地主・相良絹江(銀粉蝶)の逃げた愛犬の捜索には張り切り、咲良を不審がらせる。そんな中、近所で火災が発生。駆けつけたタツヤが真っ先に放水しようとすると、それを遮る人物が…。
出演者
AKIRA 
栗山千明 
佐藤隆太 
田中圭 
菜々緒 
工藤阿須加 
鈴木伸之 
吉沢亮 
井出卓也 
小芝風花 
・ 
堀内敬子 
正名僕蔵 
菅原大吉 
稲垣吾郎
スタッフ
【脚本】
丑尾健太郎 
大浦光太 
坪田文 
【音楽】
菅野祐悟 
【主題歌】
EXILE ATSUSHI + AI 「Be Brave」(rhythm zone)
【演出】
小林義則 
佐藤源太 
【チーフプロデュース】
笠置高弘 
【プロデュース】
萩原崇、豊福陽子(関西テレビ) 
岩田祐二、柳川由起子(共同テレビ) 
【アソシエイトプロデュース】
重松圭一 
【制作】
関西テレビ 
【制作著作】
共同テレビ
ご案内
【公式HP】
「あらすじや動画、注目のトピックスはこちらでチェック」 
http://www.ktv.jp/heat/

【公式Twitter】
「ここでしか見られない舞台裏や最新情報つぶやいています!」 
https://mobile.twitter.com/heat8official

【公式ハッシュタグ】
#HEAT

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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