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アルコア 第2四半期決算 EPSは×、売上高はOK、アルミニューム市場の見通しは不変

アルコア(ティッカーシンボル:AA)が今日引け後、第2四半期決算を発表しました。まちまちな内容でした:

EPS:予想23¢に対し、結果19¢
売上高:予想58億ドルに対し、結果59億ドル


売上高は前年比+1% でした。
航空機、自動車、アルミナのビジネスが好調でした。川上部門は世界経済の低迷の影響で操業環境は厳しいですが、その中でアルミナのビジネスは過去8年で最も強い上半期を記録しました。
その反面、不採算事業を整理したこと、アルミニュームをめぐる世界の需要が伸び悩んでいる事が業績の足を引っ張りました。
アルコアは事業ポートフォリオをだんだん高マージン部門へとシフトしています。

今年下半期のアルミニュームの需要については、これまでの予想通り、+6.5%というガイダンスを堅持します。

AA

中国株暴落でゲームのルールが変わった 風船がしぼむように信用が緊縮 世界協調の必要あり FRBの利上げはお蔵入り、ドイツも誤謬に満ちた切詰めの強要をやめるべき

中国が、ちょっと大変なことになってきました。

中国経済は世界の牽引車なので、それが今回のようにひどく脱線したのなら、世界は恐ろしい未来に備えてしかるべき措置を講じるべきです。

中国政府はリーマンショック後、思いっきり公共投資をし、また信用を膨張させることで危機を乗り切りました。このときの信用成長は前年比+30%とかの、無謀とすらいえる大胆さでした。

1

そのおカネは不動産投機に回りました。2010年の建設ブームは、とりわけクレイジーでした。

2

それらの物件が完成すると、案の定、買い手が不足し、大幅な供給過剰になりました。現在の在庫は2.2年分くらいあります。

3

不動産価格は軟調になっていますが、これをどうやって軟着陸させるかが腕の見せ所だったわけです。でも今回の株式市場の崩落で投資家のコンフィデンスは粉砕されました。だから中国の不動産市場の急落は時間の問題でしょう。

4

因みに中国の民間セクターの信用は、GDPの2倍近いです。

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今後中国の不動産市場が下がり始めたら、中国政府は株式市場を支えるだけでなく、不動産市場や銀行も支える必要が出ます。その原資として米国債を売るかも知れません。

6

中国が日本をはじめ海外で不動産を買い漁っていたのも、過去の話になると思います。観光客による爆買いも終わります。


このように世界で最も信用が膨張していた中国で、いまあたかも風船がしぼむように急速な信用緊縮がはじまっているのです。

これを経済学ではミンスキー・モーメント(Minsky moment)と呼びます。

だから世界が協調してこれを補ってやる必要が出てきます。そのためにはFRB、ECB、日銀、中国人民銀行などがよくコミュニケーションを取りあって、金利政策に協調性をもたせることが必要です。

FRBは当分フェデラルファンズ・レートの切り上げを見送るべきです。ドイツは景気が悪いのにギリシャに切詰めを強要するような誤謬に満ち、なおかつ世界経済の文脈とは真逆を行く政策をすぐやめるべきです。

いまドイツが空気を読むことをしないと、ちょうど1987年に彼らがブラック・マンデーの引き金を引いた時と同様に、ドイツが世界同時株安の悪者にされるかもしれません。



トロイカがギリシャに対し当座の支援を検討中 条件交渉か? NY株式市場はお調子者たちの飛び付き買いでラリー

ウォールストリート・ジャーナルによるとユーロ圏のリーダーたちがギリシャに対し、当座の支援をすることを検討中らしいです。

それによるとこの緊急支援によりとりあえずデフォルトを避けるとともに、先週末、ギリシャの国民投票で否決されたトロイカ案の、すくなくとも一部に関して、なんとかギリシャ議会が譲歩しないか掛け合うというものです。

デフォルト → ギリシャのユーロ離脱が回避されるかもしれないというムードが広がると、NY株は「それ行け!」という早耳筋の買い物で、俄然、元気を取り戻しました。

ギリシャとドイツの仲をとりもっているのはフランスです。

なんだか進歩があったような気もするし、その一方で振り出しに戻ったに過ぎないというウンザリするキモチも禁じ得ません。

でもこれがEUのノリなんです。

うんと揉めたかと思うと、ちょいなちょいなとテクノクラート間で話がまとまって、ウヤムヤのうちになんか丸く収まる……

見よ! ヨーロッパのオトナたちのエスプリを。

あ、老婆心ながら付け加えておくと、ドイツ経済の屋台骨を支えているのは、勤勉で堅実な製造業に従事する人たちです。

たとえば自動車産業には幅広いすそ野産業が広がっており、それらの多くは職人芸にたよる中小企業です。

彼らの大半は政治的には中道で、ドイツ輸出産業の利害を真っ先に考えます。

このドイツ実業界こそがドイツ政治の礎(いしずえ)なのであり、決してメディアで大々的に取り上げられることが多いラジカル分子やレイシストや国粋主義者ではないのです。

メルケル首相は、この支持者たち(=彼らはもちろんEU賛成派です)の主張を、しっかり聞いていると思います。


PS:これは前から言っていることですが、ギリシャ問題が解決し、ヤレヤレのラリーが来たら、そこは売り場です。米国株も日本株も手仕舞って、海水浴にでも行ってください。

中国神話が崩壊する時 対岸の火事ではない

中国政府の断固とした株式市場買い支え宣言にもかかわらず中国株は下落を続けています。

今回の下げがこれまでと違うのは、投資家の間に(ひょっとして全知全能の神のような中国政府にも、出来ない事はあるのではないか?)という気持ちが芽生えたことです。

つまり国民や投資家からの絶大な信頼が失われたということです。

なお中国株は2008年にも下げているけれど、あのときは原因がサブプライム・バブルからリーマンショックへとつながる外的要因だったので、中国政府のふがいなさを嘆く声はありませんでした。

今回は上海市場のバブルを放置したのが原因なので、中国政府は責任を他へなすりつけることは出来ません。

上海市場は、世界全体の文脈から言えば小さい市場(=MSCIワールド・インデックスの3%以下)なので、それ自体は痛くも痒くもありません。欧米の金融機関に対するダメージも無いに等しいです。

しかし……

問題はそこではなくて、この信頼の喪失が、中国の不動産市場に与える影響です。

中国の不動産市場は、これまでシャドー・バンキングなどでなんとかやりくりし、バブルの崩壊を未然に防いできました。全くキャッシュフローを生んでいない物件がゴロゴロしているのに、投資家が浮足立たなかった理由は(政府がなんとかしてくれるだろう)という信頼があったからです。

しかし、今回、中国政府が株式市場暴落を防げなかったのを目の当たりにしたことで(不動産の方は、大丈夫だろうか?)という心の揺らぎが出ています。

実は日本も1990年に株式市場が崩落した際、同様のことが議論されました。あのときは「土地神話」がまだ生きていたので、「いや、株式市場は暴落しても、日本は国土が狭い。だから土地の値段は、下がらない」という主張が、結構ありました。

事実、日本の地価がズルズル落ち始めたのは、株式市場が下げたかなり後でした。

今回の中国市場の下げは、日経平均で三カ月かかった下げ幅を、一か月前後で達成してしまっています。つまり今回の方が凶暴な初速だということ。

もし中国の不動産バブルが崩壊したら、その影響は上海株式市場の比ではありません。リーマンショック以降、形成されてきた、「ニュー・ノーマル」という世界秩序が、またガラガラと変わるくらい、大きなインパクトになるかも知れません。

僕はアルマゲドン論者では決してないけれど、いま自分の眼前に展開している事象が、1990年の日本とあまりに酷似しているので、身構えずには居られないのです。

それから僕はネトウヨとかチャイナ・ヘイターではないので(ザマミロ!)なんて思っていません。中国の個人投資家のひとたちが全財産を吹っ飛ばしているのを見るのは辛いです。

中国経済がくしゃみをすると、日本経済は寝込むに決まっています。その意味で我々日本の未来は暗いです。

その不吉な予兆に戦慄をおぼえています。




キターッ! キューバに対するクルーズ船の寄港を、米国政府がOK 但しカーニバルのみ

米国財務省と米国商務省がカーニバル(ティッカーシンボル:CCL)に対しクルーズ船をキューバへ就航して良いと許可を出しました。これは予期せぬ早いタイミングです。

2016年5月に処女航海が行われます。

なお許可が出たのはカーニバルの「ファソム(Fathom)」ブランドのみ。

fathom-carnival

「ファソム」は、クルーズとボランティア活動を合体させたユニークなプログラムで、他のクルーズ会社には無いサービスです。

もともとアメリカ人のキューバへの渡航は、学術研究や文化交流の場合、部分的に許されていました。今回の許可は、その解釈を延長したものだと思われます。


CCL
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