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低レベルすぎるウェブ制作会社に注意!客の要求無視、逆ギレして成果物全部削除&連絡拒絶

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「Thinkstock」より
「ブラック企業アナリスト」として、テレビ番組『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)、「週刊SPA!」(扶桑社)などでもお馴染みの新田龍氏。計100社以上の人事/採用戦略に携わり、数多くの企業の裏側を知り尽くした新田氏が、ほかでは書けない「あの企業の裏側」を暴きます。

 7月5日付本連載記事『悪質システム開発会社に気をつけろ!要求機能を満たさず逆に負荷増、開き直り高額請求』において、悪質なシステム開発会社に騙され、高額な契約を結んだ挙げ句に、期待したシステムが納品されず改修にも応じてもらえないという被害に遭った企業を紹介した。今回紹介する企業も、自社ウェブサイトのリニューアルを依頼したウェブ制作会社が悪質で、大きな被害を被っている。

 A社は、個人向けのスクール運営を手掛けている。代表のB氏は、自社公式ウェブサイトのデザインに対するこだわりが強く、使用写真は自ら撮影・選定し、考え抜いたデザインで構築していた。

 A社がウェブサイトに使用していたサーバーが廃棄されることになったが、A社はちょうどウェブサイトのリニューアルを検討していたため、以前サイト内の一部ページのデザインを発注し、仕事ぶりの良かったエレファント・コミュニケーションズに制作を打診した。

 初回の打ち合わせ時、A社側の「高いクオリティとセンス、スピードを望む」という要求に対し、エレファント担当者は「当社の立ち位置は業界で上の中くらい」と自信を示し、期待を抱かせた。そして「サーバーが廃棄される2015年4月末までに新サイトを完成させたい」とA社は納期を示し、契約を結んだ。

 A社としても今回のリニューアルに力を入れていたため、素材となる写真データはすべてエレファントと共有し、完成形のイメージも詳細に伝え、写真を生かせるデザイン構成となるよう打ち合わせを進めていった。

 しかしエレファントは、打ち合わせを進めるうちに担当デザイナーを勝手に入れ替え、A社の希望するイメージが反映されない状態が続いた。エレファント側からデザイン案がいくつか提示されたものの、どれもA社の希望するイメージとは程遠かった。とはいえ、デザインのイメージには主観も影響するものであるため、A社側は口頭の説明では伝わる限界があると判断し、実際に写真とバナー、ボタンの配置イメージなどもデータに起こして渡した。

 しかし、そこまでA社側で準備をしていたにもかかわらず、納品されたデータは当初伝えていたイメージとはまったく違う仕上がりになっていた。例えば、透過したデザインとなっていた部分が黒く塗りつぶされていたり、写真のコントラストが異なっていたり、明らかに不自然な修正が施されていたのだ。