安保関連法案:15日衆院特別委で採決の方針固める
毎日新聞 2015年07月09日 10時45分(最終更新 07月09日 13時59分)
政府・与党は8日、集団的自衛権の行使容認を含む安全保障関連法案について、15日の衆院平和安全法制特別委員会で採決する方針を固めた。協力を期待していた維新の党が採決に応じる見通しが立たず、これ以上、採決日程を交渉材料にすべきではないとの判断に傾いた。早ければ16日の衆院本会議で採決し、参院に送付する。
自民党の佐藤勉国対委員長は8日、党本部で谷垣禎一幹事長に国会情勢を報告。これを受け、谷垣氏は首相官邸で安倍晋三首相と会談し、関連法案の採決日程方針について最終的に協議した。会談で谷垣氏は「国会情勢は猫の目のようにくるくる変わっている。こういう時は基本は基本で行くべきだ」と述べ、15日の特別委、16日の本会議で採決するよう進言した。
谷垣氏は会談後、記者団に「首相もこういう時はあれ(野党との交渉)していると振り回されてしまうというお気持ちだ」と語り、首相が15日採決に同意したことを示唆した。
また、公明党の山口那津男代表は8日のラジオ日本の番組で「(採決の前提となる)中央公聴会を13日に開くことが決まった。そろそろというのが相場観だ」と語った。
政府・与党は、野党欠席での採決は避けたいのが本音で、維新に採決に出席するよう働き掛けてきた。維新の対案については丁寧に審議する考えを伝えてきたが、採決出席の確約は得られなかった。
政府・与党は関連法案を16日の衆院本会議で採決する意向だが、15日の特別委採決を強行すれば国会が空転することも予想される。1999年の年金改革法案など過去の大型対決法案では、衆院議長が国会審議の正常化のために仲介に乗り出し、野党側に追加質疑の時間を与えた上で、本会議採決に臨んだ例もある。こうした展開になれば、衆院本会議での採決は数日ずれ込むことになる。
延長された国会の会期は9月27日まで。衆院から参院に送付された法案が60日たっても採決されない場合、衆院の出席議員の3分の2で再可決できる憲法の規定「60日ルール」を適用するには7月29日までの衆院通過が必要だ。会期末が日曜に当たることなどを考慮した場合、金曜の24日が事実上の期限とみられている。仮に維新が採決に出席する方針を決めたとしても、与党側は24日より遅い衆院通過には応じない考えだ。
一方、民主、維新両党は8日、早期採決の阻止を目指し、武力攻撃に至らないグレーゾーン事態に対処する「領域警備法案」を共同で衆院に提出。維新は政府の関連法案への対案となる「平和安全整備法案」と「国際平和協力支援法案」も単独で衆院に提出した。8日の特別委では一般質疑の後、これら野党が提出した法案の趣旨説明が行われた。
特別委は10日に首相も出席し集中審議を行い、民主、維新の対案も審議する。これに先立つ9日、自民党の高村正彦副総裁、公明党の北側一雄副代表らが維新の柿沢未途幹事長らから維新の対案について説明を受け、協議する予定だ。【水脇友輔、高本耕太】