8日午後10時20分ごろ、大阪市淀川区の阪急京都線南方駅近くの踏切から乗用車が線路内に入り、京都方面に1駅分、約1・3キロ走行した。淀川署は9日、往来危険容疑で、運転していた愛知県安城市美園町藪田、無職増井弘道容疑者(73)を逮捕した。
淀川署によると、電車との接触はなく、けが人はいなかった。増井容疑者は「どこから線路に入って、どれくらい走ったのか覚えていない」と話しており、詳しい状況を調べている。
阪急電鉄によると、京都線は営業運転中で、反対方面の電車の運転士が車を目撃。「車とすれ違った」などの無線連絡が次々入った。車は約6分後、南方駅の隣の崇禅寺駅近くの踏切から道路に戻った。京都線は安全確認のため一時運転を見合わせ、約10分後に再開した。
増井容疑者は逮捕前の事情聴取に「道に迷って線路に入ってしまった」と説明していた。
目撃した飲食店の男性店員は「セダン車が時速30~40キロで火花を散らしながら走っていった」と興奮した様子で話した。(共同)