ナンパしたとき、何を話せばいいのか。或いは、発話することの効果について。


会話のマニュアル化にあたって、メモ書きみたいな形だけど書いてみた。
マインドマップ的読書感想文/【モテ】「ナンパ・最初の一声何てかける?」まとめ
上の記事を読ませて頂いて、皆、何を話せばいいのか悩むことが多いのだなと思った。実際、「最初の一声かけ目は何て言うんですか?」とか「何を話せばいいんですか?」とか、ナンパをしていると人に言うと必ず聞かれる質問である。いつも面倒だから、「何でもいいんじゃないですか。」と答える。だけど、本当は何でも良くなんかない。何でもいいのなら、何を話したってセックス出来るということになってしまう。そんなはずがない。言葉を発するということについて、この記事では考えてみたいと思う。ちょっと面倒な内容だし、今すぐ簡単に使えるといったものでもないので、面倒だと思ったらすぐに読むのをやめてもらった方がいいと思う。ナンパに近道なんてない。自分のやっていることを自分で考え続けることで、自分の言葉や動きを洗練させていくしかない。
この記事を読んで頂いてから、上の記事を読んで頂くと、その言葉を発することの意味が明確になってくると思う。

何のために言葉を発するのか、その言葉によって相手はどうなるのかを知ることが大事である。この記事の例がそのまま使えるわけではないが、自分の会話のテンプレートなどをより洗練させるために読んでもらえればいいかなと思う。ここでは、会話とは相手をトランス状態に導き、その状態の相手にメッセージを投げかけることであるということに焦点を絞って、言葉を発することの意味を考えていきたい。

・トランス状態に他人を導く必要がある理由
人は警戒しているとき、意識を外に向けて、身体を緊張させ、相手の言葉や動作によって投げかけてくるものを受け取らないようにしている。反対に、受け容れる体勢にあるとき、意識を自分の内側に向けて、身体は緩み、相手が言葉や動作によって投げかけてるメッセージをそのまま受け取ろうとする。(人によって程度の差はあるが、この状態がトランス状態。)どんなに良いことを言っても、相手が聞く体勢になければ、そのメッセージは全く通らない。反対に、どんなに陳腐なことであっても、相手が聞く体勢にあれば、つまりトランス状態にあれば、そのメッセージは簡単に通る。

・こちらに注意を向けさせる
例「こんにちは」
これが出来ていない人が意外と多い。何のために、相手に言葉を発するのか、その一言一言の意味を考えなければいけない。挨拶は相手に自分を示す行為である。それによって、自分を示すことが出来なければ、その意味はない。ナンパをする場合、言葉を一つのセットにしてしまいがちである。
「こんにちは、ちょっといいですか?すごく綺麗だなと思ったので。」と、全てがワンセットになってしまっている人が多い。あたかも、言葉を発すれば、その意味を相手は受け取ってくれると信じ込んでいるようである。そうではない。言葉を発するたび、その効果を期待して発しているのならば、実際にその効果があったのかどうかを常に確認していかなければいけない。これは挨拶に限らず、全ての行為に言えることである。

・状態の描写
例「暑いですね」「のんびり歩いていますね」
状態を描写されることによって、人はトランスに入る。例えば、以下の文章を読んでみて欲しい。
「今、あなたはこの文章を読んでいます。」
「今、あなたは座っています。(立っています。)」
こうして自分の状態を描写されると自分の内部に意識が向いてしまうことが分かると思う。

・感情の描写
例「そうですよね、いきなり話しかけられたら恥ずかしいですよね」「怒ってます?」
そのとき感じている感情を描写されることによって、人はトランスに入る。この文章を読んで、よく分からないと思っている人がいたら、下の文章を読んでもらいたい。
「この記事の文章は何かややこしい話だなと思っていますよね。」
このとき(そうそう…)と思った瞬間に、自分の内部に意識が向いていることに気がついてもらいたい。反対に(いや、別にそうは思わない)と思われた場合は相手を逆にトランスから覚ますことになることもある。何でも言えばいいものではない。状態の描写も感情の描写も、どちらにもリスクがある。

・声のトーンによって誘導する
まず、相手の声のトーンに自分の声のトーンを合わせる。声のトーンはその人の上半身の緊張状態によって変化する。緊張していれば高いし、リラックスしていれば低く落ち着いた声になる。そこに意識を向ければ相手の声を聞かなくても、相手の声のトーンを予想することは出来る。挨拶などでも、ここに意識を向けるだけで全く効果が違ってくる。いつもハイテンションで声をかけていれば、そのテンションに合っている人としか話せない。一人で歩いている女性はどういうテンションなのかということを考えなければいけないし、それ以上に目の前の人がどういうテンション、肉体的な緊張を持っているのかを観察しなければいけない。
大抵、声をかけられた瞬間、女の子は緊張する。相手の状態を観察して声のトーンを合わせれば、その緊張を最小限に留めることが出来る。例えば、もしテンションの高いナンパをしたいのならば、まず相手のトーンに合わせた後に、徐々にテンションを高めていけばいい。そうするだけで、拒絶される確率が格段に減る。

・意識を向けている部分が変わった瞬間を狙う
意識を向けている部分を変えられた瞬間、人は警戒が外れる。例えば、こちらが「そのバッグ…」と指を差して、相手がバッグに意識を向けた瞬間に警戒が外れる。ただし、こちらに意識を向け直した瞬間に警戒は元通りになるので、すぐにメッセージを伝えなければいけない。つまり、同じ外側に意識を向けているときでも、こちらに意識を向けているとき、相手はガードしている。反対に、別のものに意識を向けたとき、そのガードが解ける。そして、またこちらに意識を向ければガードが元通りになる。なかなか自分の内側に意識を向けようとしない相手に有効である。まずこちら以外のものに意識を向けてもらい、そこから発される会話によって内側に意識を持って行くというやり方として使うことが多い。
「そのバッグ…(相手が意識を向けているのを確認してから)かわいいね。そういう色好き?(これは相手の好き嫌い、感情に意識を向けさせてトランスに誘導するやり方)」

・混乱させる
疑問を投げかける。例えば、「いつもそういう歩き方してるの?」と聞かれたら、自問自答して混乱する。そして、自分の今の動作に意識を向けてしまう。今の状態を描写するのに似ているが、これは今の自分の状態によりフォーカスを当ててもらうやり方である。感情面にも同じように出来る。「なんで怒っているの?」など。

・質問はしない
質問は極力しない。質問をし続けると、尋問になってしまい、女の子は不審に思ったり、面倒くさくなって会話を打ち切ってしまう。こうして女の子との会話が終わってしまう人が多い。話のきっかけは観察によって探すことが大事。パッと女の子を見て、持っているもの、服装、表情、歩き方、姿勢、こちらの挨拶への身体的な反応、それらをぼんやりと感じることで、相手に話しかけるきっかけになるポイントが見つかってくる。
また、質問ばかりを先に考えてしまうことで、相手が答えてくれた質問の答えに反応出来ずに、また次の質問に移ってしまうことがある。何のために質問をしているのかを考えて欲しい。相手の情報を引き出すために質問をしているのではない。会話のきっかけや、相手の身体的な反応を見ることによって相手のこちらへの好意を確かめるために質問をしているだけである。だから、質問は一回で十分で、その一回の質問に対する答えに集中しなければいけない。

・相づちを打つ
例「彼氏いるんで。」
「そうですよね。彼氏はいますよね。それでね…」
相手が言った言葉に対して少し高いトーンで同じ言葉を返すことで、こちらが主導権を握る。カウンセリングでは傾聴というポピュラーなテクニックだが、それをナンパ用に、相手を巻き込むためにアグレッシブに使っている。特に、上記の例によって相手がこちらを拒絶する文句を言ってきた場合、こうして拒絶を認める。認めることによって、状態の描写にもなっている。そのまま少しスライドさせるように高いトーンで別の話を始める。まるで聞いていないかのようにして構わない。内容などは全く考慮せず、声のトーンによって、相手のテンションを誘導するつもりですること。実際に、女の子の口説きに限らず、説得や誘導は論理的に行われるわけではない。説得、誘導される相手のテンション次第によって、拒絶されそうだったものも受容されることが多い。暗くお願いされると拒絶したくなるが、明るくお願いされるとなんとなく受けてしまうことがあると思う。それと同じ。

・メッセージを伝える
例「きれいですね」
ナンパの中でこれほど意味のない言葉はない…わけではない。相手がトランスに入っていない段階で発せられたこの文句ほど意味のないものはないが、トランスに入った状態でこれを発すると相手は受け取ってくれる。つまり、ある程度、相手の状況や感情の描写を繰り返し、相手の雰囲気が柔らかくなったところで、「本当はきれいだなと思って、声かけたんですよ。」と言うのと、そのまま会った瞬間に「きれいだなと思って、声をかけました。」と言うのとでは相手に対する心理的な効果が全く違うということである。

・要求する
例「電話番号を教えて下さい」
これもメッセージを伝えることと同様、トランスに入っていれば教えてもらえる。入っていなければ、まず難しいだろう。いわゆるナンパ初心者の方は良い関係になっても、これが出来なかったり、反対にいきなり電話番号を聞こうとしたりする。自分が言うことに一生懸命になり過ぎて、相手が見えていない証拠である。どんなにシンプルな物言いでも相手に聞いてもらえるのは魔法のように見えるかもしれない。その秘密が相手の状態を把握し、変化させようとする話術にある。ナンパに限らずコミュニケーションは、何を相手に言うのかではなく、相手をどのような状態に導くかが大事。

他のナンパの技術については、ナンパマニュアル目次へ

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