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 中国の株式市場の混乱が続いている。8日は代表的な上海総合株価指数が前日より5・90%値下がりして、3507・19ポイントで取引を終えた。アジアの株式市場もほぼ全面安の展開となり、日経平均株価も今年最大の下げ幅を記録。終値は3週間ぶりに2万円台を割り込んだ。

 上海市場の値動きを示す上海総合株価指数は、6月12日に終値で5166・35ポイントをつけていた。しかし、1カ月足らずで約32%下落し、約4カ月ぶりの低水準となった。もう一つの主要市場である深圳市場もこの間、約39%値下がりした。

 中国の株式市場は6月上旬まで上昇が続き、新たに参加する個人投資家が急増した。しかし、過熱感などをきっかけに相場が下落に転じると、多くの人が売りに走り、下落に歯止めがかからなくなっている。中国政府は6月末から証券当局や中央銀行、国有企業を総動員して株価下支え策を繰り出してきたが、反転には至っていない。

 中国の株安を受けて、日経平均株価は2年1カ月ぶりの下げ幅となる638円95銭(3・14%)安い1万9737円64銭で、取引を終えた。香港・ハンセン指数も一時8・56%下落したほか、台湾やシンガポール、インドなどで軒並み値下がりした。ニューヨーク株式市場もダウ工業株平均が大幅に値下がりし、下げ幅は一時、前日の終値と比べて210ドルを超えた。(北京=斎藤徳彦)