ヘイト・スピーチの根絶に向けた「人種差別撤廃基本法」の実現を求める院内集会が6月26日、参議院議員会館であった。5月22日に議員立法「人種等を理由とする差別の撤廃のための施策の推進に関する法律(案)」が参議院に提出されたことで「成立への環境が整ってきた」と、外国人人権法連絡会などが主催。民団から人権擁護委員会と青年会、在日韓国人法曹フォーラムなどが賛同団体に加わった。 はじめに主催団体を代表、人種差別撤廃NGOネットワークの北村聡子弁護士が、「国連人種差別撤廃員会からのたびたびにわたる勧告を無視していることは、人種差別を容認していると思われてもしかたない。それは加害者の行為を助長することにもなる」と速やかな立法化を促した。 法案の共同提出者の一人で民主党の白真勲参議院議員は、「法案でヘイトスピーチをしっかり違法だと確認できることは重要。十分な効果をあげる確実な一歩となるだろう」と強調した。 当事者の立場から発言に立った青年会中央本部の徐史晃会長は、「差別はヘイトスピーチだけに限らない。包括的な基本法を望む」としながらも、まずは議員立法案の早期成立を訴えた。またカウンターの現場からは趙學植弁護士が、「人種差別が禁止されることを法律で明確にしなければならない」と強調した。 (2015.7.8 民団新聞) |