中国、大株主や経営幹部に持ち株売却を6カ月間禁止-証監会
2015/07/08 23:30 JST
(ブルームバーグ):中国証券監督管理委員会(証監会)は企業の大株主や経営幹部、役員を対象に、持ち株の売却を6カ月禁止した。時価総額にして約3兆5000億ドル(約424兆円)相当が吹き飛んだ株安に歯止めをかけようと、当局は新たな対策を導入した。
証監会の声明によれば、発行済み株式の5%以上を保有する投資家は持ち株を減らすことができなくなる。今回の措置は株価の「理不尽な急落」を受け、資本市場の安定を守ることが目的という。
中国は既に政府系機関に対し持ち株の保持、あるいは拡大を指導しているが、証監会の措置で売却禁止の対象は民間企業にも広がるほか、本土企業の過半数株式を保有する海外投資家も対象となる可能性がある。中国当局は過去10日間、新たな相場下支え策を毎晩のように打ち出しているが、投資家の信頼回復には至っていない。海外のトレーダーらは今週に入り、記録的なペースで中国株の売りを進めている。市場への政府介入をめぐる懸念が一因。
ウェルズ・ファーゴ・ファンズ・マネジメントのチーフ・ポートフォリオ・ストラテジスト、ブライアン・ジェーコブセン氏は「こうした事態は米国や他の先進国で起こるものではない」と指摘。「やや必死な感じが伝わってくる。中国は非常に独特のシステムで、下落に歯止めをかけようと独特の措置を取っている」と述べた。
8日の中国株式市場で上海総合指数 は前日比5.9%安。
原題:China Bans Stock Sales by Major Shareholders for Six Months (2)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:香港 Richard Frost rfrost4@bloomberg.net
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更新日時: 2015/07/08 23:30 JST