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【世界遺産登録】韓国、今度は「松下村塾」を標的に 伊藤博文ゆかりの地が原因?

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【世界遺産登録】
韓国、今度は「松下村塾」を標的に 伊藤博文ゆかりの地が原因?

「世界文化遺産」に登録された松下村塾=山口県萩市

 韓国は産業革命遺産23施設のうち、高島炭鉱(長崎市)など7施設の登録について、「戦時中に朝鮮半島出身者が強制労働をさせられた」として反発を強めていたが、この中に松下村塾は含まれていなかった。

 松下村塾出身の伊藤博文は1909(明治42)年に満州(現中国東北部)のハルビン駅で安重根に暗殺された。安重根は韓国で国民的英雄となったが、日本政府は「死刑判決を受けたテロリスト」(菅義偉官房長官)との立場だ。

 戦時賠償訴訟の乱発?

 遺産登録を優先させた日本政府は、韓国側との事前協議に応じたが、これが禍根を残す結果となった。

 結局、日本側は文言をめぐって「強制労働はなかった」と説明しているのに対し、韓国側は勝ち誇ったように「日本が初めて強制労働があったと認めた」(政府高官)と都合のいいように対外発信を繰り返す事態となっている。

 日米中のはざまで外交的に孤立していた韓国外交当局が、外交失策に対する国内の批判をかわし、名誉挽回とばかりに外交勝利を喧伝したがったのだろう。

 日本側にも、焦点となった文言については「外務省が勝手に決めたことだから…」(内閣官房)と政府内に足並みの乱れがあり、それが韓国側に付け入る隙を与えた側面も否めない。

 だが、問題なのは日本政府がいくら「強制労働はなかった」と説明しても、韓国政府の説明が国内外で一人歩きし、戦時賠償訴訟の理由に利用される可能性が出てきたことだ。

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