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【本紙前ソウル支局長公判】
米国人ジャーナリストが証言 「韓国政府の反応は過剰だ」「記事が誹謗目的とは思わない」…第7回公判の詳報(上)
韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉をコラムで傷つけたとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(49)の第7回公判が6月29日、ソウル中央地裁(李東根=イ・ドングン=裁判長)で開かれた。弁護側証人として米国人ジャーナリストのドナルド・カーク氏(77)が証言し、韓国政府がとった起訴という対応は「過剰な反応だ」と指摘した。公判の詳細を伝える。(ソウル支局)
薄れた緊張感
開廷は午後2時半だが、2時10分ごろに加藤前支局長と弁護人が入廷。直後に担当検事が到着した。昨年11月の初公判では、張り詰めた空気が漂っていた検察側の席だったが、この日は開廷前に検事同士が談笑する姿もみられた。
カーク氏は英語で証言するため、英語から韓国語への通訳と、韓国語から日本語への通訳の2人の通訳者が入廷する予定だ。だが、英韓通訳の担当者が開廷直前までなかなか到着せず、しびれを切らした裁判長が「この中に英語ができる人はいますか」と出席者に問いかける場面もあった。
英韓通訳の担当者がようやく席に着くと、裁判長が開廷を告げた。
数々の米主要紙で執筆のカーク氏
はじめに裁判長が、前回公判以降に裁判所がとった手続きなどを説明。その後、カーク氏が宣誓をし、弁護側の質問が始まった。
弁護側「証人はこれまでどんなメディアに勤務しましたか」