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前回まではデータ活用の現状、業務部門、情報システム部門の協業の重要性について、マーケティングよりの目線で解説してきた。ここからは少し角度を変え、企業内システムにおけるデータ活用の位置づけと、分析対象データについて触れた後、求められるプロセスについてひも解いてみたい。
なお、あくまで全体の関係性や流れを重視するため、テクニカルに詳細な内容までは踏み込まないことを予めご容赦頂きたい。
近年に限った話ではないが、「システムポートフォリオ」という考え方が昨今は重要視されている。データ活用論に入る前に、まずこのポートフォリオの考え方について、企業として踏まえておくべき論点を押さえておきたい。
ポートフォリオの軸としては、まず利益貢献度がある。これは、もう一段掘り下げると、コスト削減への貢献と売り上げ向上への貢献に分類できる。例えば、マイナンバー対応のように、利益貢献度が低くても法規制対応のために必須、というシステムはあるものの企業が利益を追求する以上、ここに貢献しないシステムは開発/導入すべきではない、というのが基本的な考え方だ。
もうひとつの軸として、要求変更度がある。こちらも一段掘り下げると、ICT技術の進化に伴い市場が変化するのに対応するケースと、新市場の開拓など、自社の競争力に直結する領域を独自で切り開いていくケースに分かれる。
前者は、要求変更度が比較的低く標準化が可能なため、パッケージ導入やSaaS利用のウォーターフォール型開発、導入が可能だ。一方、要求変更度が高い後者は、スクラッチ開発かつ、仮説とともに最小限の開発を繰り返し、反応をフィードバックする“アジャイルリーン型”とし、市場のトップランナーを目指すか、せめて市場から遅れない程度のスピード感は持続したい。
ちなみに、会社のホームページやメール、ファイルサーバなどは利益貢献度で計りにくいながらも会社インフラとして必須であるため、サービス利用を前提として、運用までを含めてコストを最小化するのが妥当だと考える。
さて、そんな中でデータ活用の位置づけを改めて考えると、自社の競争力に直結するという意味で、要求変更度が高い部類に入る。しかし、「売り上げへの貢献」という意味で漠然とした大きな期待がある一方、「最終的に利益に貢献するかは分からない」という側面も持っている。
要は、「やってみなければわからない」という世界だから、投資対効果で慎重にポートフォリオを管理する企業にとっては、積極的な導入に踏み切れない領域だ――これが、データ活用に対する企業の本音だろうと筆者はみている。
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