ニュース詳細
新型レーダー導入し竜巻などの予測研究へ7月8日 16時06分
k10010143321_201507081847_201507081931.mp4
茨城県つくば市にある気象庁の気象研究所は、従来の数十倍の観測能力を持つ「フェーズドアレイ気象レーダー」という新たな気象レーダーを使って、竜巻の発生や局地的な豪雨を予測する研究を進めることになりました。
竜巻や局地的な豪雨は発達した積乱雲のもとで発生し、大きな災害につながるおそれがありますが、現在の気象レーダーでは1回の観測に2分半から5分程度かかるため、正確な予測は難しいのが現状です。
このため、気象庁の気象研究所は、つくば市に「フェーズドアレイ気象レーダー」という新たな気象レーダーを8日から導入し、竜巻の発生の予測などの研究を進めることなりました。
「フェーズドアレイ気象レーダー」は、平面上に128本のアンテナが配置され、一度に大量の電波を送受信できるため、従来のパラボラ型と比べて数十倍の観測能力があります。
観測の頻度は30秒ごとと従来の5倍以上で、地上から上空およそ16キロまで観測できるため、積乱雲を立体的に捉え、竜巻につながる渦状の空気の流れや、局地的な豪雨につながる積乱雲の発達の兆候をつかむことができると期待されています。
これまで近畿や沖縄などに設置されていますが、関東では今回が初めてで、気象研究所の楠研一室長は、「これまで謎に包まれていた積乱雲のメカニズムを解明し、竜巻や局地的な豪雨の予測につなげていきたい」と話しています。
このため、気象庁の気象研究所は、つくば市に「フェーズドアレイ気象レーダー」という新たな気象レーダーを8日から導入し、竜巻の発生の予測などの研究を進めることなりました。
「フェーズドアレイ気象レーダー」は、平面上に128本のアンテナが配置され、一度に大量の電波を送受信できるため、従来のパラボラ型と比べて数十倍の観測能力があります。
観測の頻度は30秒ごとと従来の5倍以上で、地上から上空およそ16キロまで観測できるため、積乱雲を立体的に捉え、竜巻につながる渦状の空気の流れや、局地的な豪雨につながる積乱雲の発達の兆候をつかむことができると期待されています。
これまで近畿や沖縄などに設置されていますが、関東では今回が初めてで、気象研究所の楠研一室長は、「これまで謎に包まれていた積乱雲のメカニズムを解明し、竜巻や局地的な豪雨の予測につなげていきたい」と話しています。
竜巻予測システムの開発に期待
気象庁の気象研究所は、民間の企業と共同で従来の気象レーダーを使って積乱雲の中の雨粒や風の動きを観測し、渦状の空気の流れをとらえ、竜巻の発生や進路を予測するシステムの研究を進めています。
システムでは、空気の渦を発見すると消滅するまで追跡し、周辺の気象状況から5分から10分後に渦が移動する方向や位置を台風の「予報円」のように表示します。
ただ、短時間に発生する竜巻を捉えるためには、30秒に1回程度の観測が必要で、これまで気象レーダーでは、上空の一定の高度だけの観測にとどまっていました。
今回導入された「フェーズドアレイ気象レーダー」は、30秒で地上から高さおよそ16キロまでを立体的に観測できるため、予測の精度が大幅に向上すると期待されます。
関東地方では、過去にも繰り返し竜巻による被害が発生していて、レーダーが設置されたつくば市でも、3年前の平成24年に発生した竜巻によって1人が亡くなり、37人がけがをしました。
気象研究所などでは、今後、実証実験を重ねて、将来的には数分前に竜巻の発生を予測し、進路にあたる地域の住民にメールなどで知らせたり、鉄道会社と連携して、電車の運行を止めるなど、実用化につなげたいとしています。
気象研究所の楠研一室長は、「数分あれば竜巻から身を守る行動を取ることもでき、防災上非常に大きいと考えている」と話しています。
システムでは、空気の渦を発見すると消滅するまで追跡し、周辺の気象状況から5分から10分後に渦が移動する方向や位置を台風の「予報円」のように表示します。
ただ、短時間に発生する竜巻を捉えるためには、30秒に1回程度の観測が必要で、これまで気象レーダーでは、上空の一定の高度だけの観測にとどまっていました。
今回導入された「フェーズドアレイ気象レーダー」は、30秒で地上から高さおよそ16キロまでを立体的に観測できるため、予測の精度が大幅に向上すると期待されます。
関東地方では、過去にも繰り返し竜巻による被害が発生していて、レーダーが設置されたつくば市でも、3年前の平成24年に発生した竜巻によって1人が亡くなり、37人がけがをしました。
気象研究所などでは、今後、実証実験を重ねて、将来的には数分前に竜巻の発生を予測し、進路にあたる地域の住民にメールなどで知らせたり、鉄道会社と連携して、電車の運行を止めるなど、実用化につなげたいとしています。
気象研究所の楠研一室長は、「数分あれば竜巻から身を守る行動を取ることもでき、防災上非常に大きいと考えている」と話しています。