◇タイガース12−5マリナーズ
メジャー自己ワーストの4被弾、5失点で今季初勝利をつかみ損ねたマリナーズ・岩隈だが、試合後の表情は決して暗いものではなかった。2カ月半ぶりに踏んだメジャーのマウンドで「もちろん緊張もしたけど、その中で自分のボールはある程度しっかり投げられた。これは次につながると思う」と前を向いた。
タイガースの3、4番のマルティネス・コンビらにソロ3本を4回までに喫したが、5回に同僚モリソンに3ランが出て逆転。一度は勝利投手の権利を得た。だが直後の6回、先頭のセスペデスにソロを浴び、続くV・マルティネスに右前打されたところで降板指令。岩隈は「もったいなかった。(4本目は)ちょっと悔いが残る」と言いつつも、その表情には復帰を果たせた喜びも交じっていた。
4月20日のアストロズ戦登板後、右広背筋を痛めて故障者リスト入り。昨季15勝右腕の復帰は、当初の見通しに比べて1カ月近く遅れた。「とにかくチームに迷惑を掛けてきたのを取り返す気持ちで頑張りたい」という思いは何よりも強い。
妹の葬儀のために忌引したマクレンドン監督に代わって指揮を執ったジェウェット・ベンチコーチは「彼はプロセスを全うした。ストライクもよく入っていたし、それは非常に重要なファクターだ」。未定ながらも、岩隈の次回登板に期待した。 (シアトル秋野未知)
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