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 大分県杵築(きつき)市で住宅が全焼し、子どもとみられる4人の遺体が見つかった事件で、現住建造物等放火の疑いで逮捕された海上自衛官末棟(すえむね)憲一郎容疑者(40)が事件直前に「死にたい」などと妻(42)に漏らしていたことが8日、捜査関係者への取材でわかった。県警は、精神的に不安定な状態だった可能性もあるとみて慎重に捜査を進めている。

 海上自衛隊幕僚監部広報室によると、末棟容疑者は今年3月、山口県下関市の小月(おづき)航空基地から広島県江田島市の第31航空群標的機整備隊に異動。妻と子ども8人は杵築市に住んだまま江田島市に単身赴任しており、捜査関係者によると、週末はしばしば杵築市に車で帰り、月曜朝までに広島に戻る生活を続けていた。

 今回も事件発生前の金曜日(3日)に帰宅。その際に「死にたい」「広島に戻りたくない」などと妻に漏らしていたという。火事は日曜日の5日深夜に起きており、家を出る直前だったとみられる。